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#187 脳はUMAMIを欲しがる?

うま味と脳活動のお話.

NHK BSのTV番組「ヒューマニエンス」

 この番組,録画してよく観ています.「チコチャン」や「日本人のお名前」もお気に入りなんだけれど,司会者とゲストの会話が,少し(?)ボリュームが大きいと思い始めています.「ヒューマニエンス」の方は,トーンがもう少し静かで,落ち着いていて,つまり”お年寄り向け”な感じです.騒がなくてよいので,じっくりと,ニヤリと話を聞いていたい年頃の”ナイスミドル”になりつつあるという事です(笑).

舌の進化

 番組の中では,人類の祖先が進化の過程で,舌をどのように使うようになってきたかを紹介していました.食べ物の取り入れ補助,味覚,会話などなど,面白かったです.

 味(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味)を感知するというのは,当たり前すぎて気にしていなかったのだけれど,これはスゴイ進化の過程で得た能力でした.

UMAMI

 「うま味」は英語表記でも,日本語からUMAMIとなっているそうです.TOFUと同じですね.

 そう言えば,アメリカのスーパーで,”干からびた”TOFUが売っていたのを観たとき,豆腐とは別物のチーズだと思った昔を思い出します(笑).

糖分を欲しがる

 「甘いものが食べたい」というのは,多くの人が持つ共通の欲求だと思います.エネルギー源の糖分は,人体の”燃料”ですから自然と好きでいてくれたないと困ります.甘いものが嫌いと言う人も,糖分を直接食事でとっていなくても,炭水化物を摂取して体内で消化されて糖質(糖類)に分解されているので,やはり「お腹がすいた」というときにご飯やパンを食べることで,体に糖分を供給しています.

脳が消費するモノを欲しがる?

 番組内でも紹介されていましたが,人間の脳は進化したおかげで,非常にたくさんの血液が流れることによって栄養と酸素を絶え間なく供給しています.まだ研究者の中で意見の一致がないそうですが,うま味成分の一つであるグルタミン酸が,脳の活動で必要不可欠だという説があるそうです.もしかすると,脳が「グルタミン酸をもっと供給してくれぇ~」という指令を出して,それらを多く含む食品を食べたがるように進化の過程で”設計”されたおかげで,「うまい!」と感じているのかもしれません.番組内で,「昆布をたくさん食べると脳活動が参観になるわけではありません!」という趣旨のことを言っていました.よく勘違いをする人がいるので,特に注意を喚起したのだと思います.

”原因”と”結果”は逆にはならない!

 例えば,「雨が降ると芽が出る.」はOK! しかし,「芽が出ると雨が降る」はおかしいですね.「芽が出る頃の少し前には,雨が降っていた」は,かなり確からしいと言えます.脳の活動の”きっかけ”は,グルタミン酸ではないので,いくら昆布を食べて”エネルギー源”を補給しても,”やる気エンジン”がかからなければ,そのまま体外に出ていきます.

脳が欲しがる”刺激”

 個人的な意見ですが,ヒトの脳は”刺激”を自らいつも欲しがっていると思います.刺激が”やる気エンジン”をスタートさせると思います.「退屈で,やってられなぁーい!」というとき,マンネリで刺激を感じにくくなっている時ではないでしょうか? 他人と会話したり,TVや映画を見たり,本を読んだり,音楽を演奏したり,いつもと違う道を散歩したりドライブや旅行したり などなど.刺激を求め続けています.

 刺激を受けたら,是非,”うま味”いっぱいの食事をすると良いですね.キッカケとエネルギーの両方をゲットして,脳が元気に楽しく生活できると思います.(うーん,今日はうま味の話で上手い(ウマい)こといったなぁ~.   お後がよろしいようで.)


【お気に入り写真】からの一枚
 ”雲丹(ウニ)茶づけ”.出汁(だし),刻み海苔,ウニの組み合わせが絶妙.うま味と苦みと香り,美味しゅうございました.写真の記憶だけでご飯が一杯食べれそうです.(笑)