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#21 イタリア語 事始め(5) どちらの「coppora」ですか?

2か月目に突入したイタリア語のラジオ講座で感じた徒然日記#5。さて、「コッポラ(coppora)」と聞き、どちらのコッポラを思い浮かべますか? マフィアファミリーを扱ったハリウッド映画「God Father」監督のフランシス・コッポラが思い浮かぶ映画好きな人、あるいは、シチリアのハンチング帽子 ”コッポラ帽” を思うおしゃれな人。どちらでしょうか?

 私は”飽きやすい”性格なので、ラジオの音声とテキストのカラー写真数ページだけでは、イタリア語学習が続かないと思い、映像コンテンツを探しました。(学習継続には、自分なりの工夫が重要。)noteでイタリア旅行・滞在の記事を読ませていただいたり、NHK Eテレの旅するイタリア語(https://www.nhk.jp/p/italian-tv/ts/1VXQVRM5MQ/)を観て意欲をキープしようとしています。Eテレでは、将来行ってみたいイタリアの景色を眺めながら俳優の小関くんと一緒に勉強した気になっています。前回観たのは、#6「シチリアの影マフィアの過去と今」でなかなか重い内容でした。ここで、コッポラ帽が取り上げられていて、初めてその存在を知りました。

 最近、NHK BSでコッポラ監督のGod Fatherの3部作が放送され、久しぶりに観ました。高校生の頃とは、また違った感想を持ちました。面白いと思ったのは、高校生の頃は○○系移民と言われても、その違いがピンときませんでした。最近になって、話をしていなくても、この人はイタリア?or北欧?orオーストラリア?と何となく違いを感じます。(予想が外れることは多いですが、目鼻立ち、顔の骨格、体格、服装、雰囲気?で何となく違うなと思います。)God Fatherに出てくる俳優さんたち、みんなイタリア系の顔をしていると思います。アルパチーノ、タリア・シャイア(コッポラ監督の妹、映画ロッキーのエイドリアン役)。唯一感じないのは、コッポラの娘さんのソフィア コッポラくらい。そう言えば、主人公の妹”コニー”は愛称で、名前はコンスタンツァ。NHKラジオ講座のイタリア人女性講師もコスタンツァで同じ名前。○○系を表すときには、名前にも各コミュニティの伝統的な名前がその”手がかり”があるんだなぁーと改めて気づきました。

 ”雰囲気”は、どうやって伝わるのでしょう。かなり前に、ボストンRedSoxの試合をフェンウェイ・パークに一人で見に行ったら、隣に座っていた見ず知らずの人から「あなた日本人でしょう」と日本語で突然話しかけられビックリしました。聞けばボストン駐在の日本人夫妻だそうで、何も話していないのに何でわかるんですかと聞いたら、「着てる服と持ってるものでわかる」と言われました。映画の衣装・小道具の重要性がその時やっとわかりました。世界のコッポラや黒沢がスタッフに細部にこだわる要求をするとよく聞きましたが、そのあたりが原因なんでしょうね。”雰囲気”は、人前での手の位置、視線の動かし方でも当然表せますが、服装・持ち物でも醸し(かもし)出せるんでしょうね。

 さて、God Fatherを観ていると、シチリアの地元マフィア殺し屋がコッポラ帽を被って歩くシーンがありました。”雰囲気”ぷんぷんです。Eテレのイタリア語講座で仕入れた新しい教養の”引き出し”から思い出し、なるほど地元の人が見ればこの時点で殺し屋だということがわかるんだなーと感心しました。シチリアのコルネオーネ村から移民したアメリカ人たちの映画と、パレルモの華やかな街並みを紹介していたEテレ番組が、ここで”つながり”ました。(別々だと思っていたものがつながること、学習の中ではとても大切な要素!)

 イタリア語を勉強し始めるまでは、「シチリアと言えば何?」と聞かれれば、私は古代ローマ帝国の歴史好きなので「アルキメデスが殺されてしまったシラクサの戦い」と答えたと思いますが、今なら「アルキメデスと、二つのコッポラ」と答えるでしょう。

(写真:アドリア海にもつながっている日本の伊勢湾海岸にて撮影)

 


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