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#63 本当のVeritas? ハーバード大学のモットー

前回記事の最後に、モットー(motto)について書きました。もう少し(もっと)モットーについて書こうと思い、古いお話を一つ。

 米国ボストン市にあるハーバード大学のモットーである”VE-RI-TAS”(ラテン語「真理」)について、ずーっと気になっていることがあります。30年以上前のNHK教育テレビで、ハーバード大学の校章・エンブレムに用いられている3冊の本について解説がありました。創設者のJohn Harvardが、「学生は本ばかり読んでいなくて、たまには本を閉じて外に出て社会で学びなさい。」と言ったというエピソードを紹介していました。(なるほど。うまいこというなぁ。)と思いました。

 随分以前、国際会議で訪れたボストンで、会場近くのハーバード大学を見学できる機会がありました。Crimsonの落ち着いたレンガ造りの門をくぐって、キャンパス内でまず最初にHarvardの銅像に行き、銅像下の”三冊の本とVeRiTasの文字”を見に行きました。「んっ??」違う。三冊とも中身が開いてあるではないですか?(話が違いますやぁーん。)最近の学生は本を読まなくなったので本を読めということかな?と一人不思議に思っていました。

 二度目にハーバード大学に立ち寄る機会では、学生生協の本屋さん(BookShop)でお土産物を買っていた時、”Information”コーナーの学生アルバイトさんに、意を決して質問をしてみました。「なんで3冊とも」読める側が開いているのですか?創設者のHarvardさんは、本を閉じてたまには社会に出て学べと言いませんでしたか?」と英語で聴いたのですが、「そんな話は、聞いたことがない。」と言われ、他のスタッフにも聞いてもらえmしたが、みんな手を広げて??という感じでした。看板、グッズ、すべてが本が開いて読める側です。(あぁー、あのテレビで聴いた、Harvardさんスゴイやぁん。)と思ったあの感動は、間違っていたのかとトボトボとボストンの街を歩いたことがありました。

 三度目の機会はなく、その後ハーバード大学に立ち寄る機会がありません。今なら、入試広報の事務局に聞きに行くだろうなと思います。ニューヨークのコロンビア大学を立ち寄ったときには、入試広報のキャンパスツアーに”ちゃっかり”参加させてもらい、図書館やら地下のトレーニングジムやランニングコースを見学させてもらいました。見学後に入試の方法や授業料について受験生の保護者のような”フリ”をして聞いていたくらいですから。見分を得るために見学をさせてもらいました。(アメリカの私立大学に、奨学金なしで子供を入学させるには、仮名に豊かでないと難しいです。海外行くなら、勉強して奨学金もらったり、会社から派遣してもらっていってねと子供には随分前に”お願い”しておきました。そのような機会はありませんでしたが、、、、。)

 今はいい時代ですね。インターネットがあるじゃないですか!ウェブ検索してみると、ちょっと”脈がある”情報がありました。1836年の創立200周年記念(?!)の記事に、手書きのオリジナルスケッチが載っていました。よくみると、「VE」「RI」「TAS」の最後の一冊の真ん中の文字「A」が背表紙に書かれているように見えます。
https://www.harvard.edu/about-harvard/harvard-glance/history
よく見かけるエンブレムでは、「A」が”中綴じ”に書かれていて不自然ですが、こちらは背表紙なので自然なデザインです。但し、英語で検索しても、このあたりのことを書いてあるウェブページを見つけ切れていません。(半分正解で、半分??な気分です。)

 先日、”BackToTheFuter3”が再放送されていました。もしタイムマシンがあるなら、Harvardさんに質問に行きたい今日この頃です。いつか、天国に行ったら、そこで聞いてみましょうか?(えっ、行先がちがうかも??) 、、、お後が寂しいようで。

(図:iPad+GoodNotes5 でハーバード大学公式ページのオリジナルスケッチを書き写したもの。 私が下手なのではありません。オリジナルを忠実に書き写したつもりです。興味があれば、上のリンクをクリックして見比べてみてください。)