#41 「喫茶店」と「公衆電話ボックス」
「まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき 、、、」教室に響く高校時代の国語の先生の声。作家の島崎藤村の名前を見ると聞こえてきます。脳の中の記憶は何かと結びついています。例えば、ニオイ・オト・キモチ・エピソードなど。私の場合、「島崎藤村」は、あの先生が『初恋』の冒頭を教室で諳んじ(そらんじ)ていた記憶とつながっています。岐阜県と長野県の県境にある旧山口村(現中津川市)馬籠(まごめ)は、中山道の宿場町で、”木曽路はすべて山の中”になる入り口で、まさに山口(やまぐち)でした。