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出会い系で会ったフランス人にがっかりされた話【出会い系シリーズ①】

私は、出会い系が趣味だ。

就活の「学生時代がんばったこと」を聞かれて、出会い系と答えるくらいに好きだ。

会った人数はちゃんと数えていない。50以上100未満といったところだろう。

ちなみに恋愛目的でやってるというよりか、日常に刺激が欲しくてやっている。だから男性と会ってふつうに仲良くなることもままある。

今回は、今まで会ったなかで唯一の外国人女性の話をしたい。

その人とは、tinderでマッチして二日後に会った。これは、歴代の中でも超短期間である。
「Hi,where are you from?」
みたいなベタな会話をして、よくわからないうちにカラオケに行くことになった。そのフランス人女性は大のカラオケ好きらしい。

彼女とは新宿駅東口の交番前で待ち合わせをした。はじめ、私はどれが待ち合わせた彼女なのか分からなかった。

載せていた写真と体型がまるでちがっていたからだ。

体重80キロくらいのふくよかな女性は私を見て、手を振った。体型は予想と違ったが、美しい顔はそのまんまだった。

会った瞬間、彼女は高速でなにかを話し始めた。何語なのか分からなかったが、よく聞いたらどうやらフランス訛りの英語であるらしかった。

「オー、オッケーオッケー」
適当なノリで返していると、彼女は「お前、英語わかってんのか?」とキレ気味で聞いてきた。

英語は分かるつもりだったが、お前のしゃべる英語は分からないと正直に答えた。
ここから、彼女のたどたどしい日本語と、早すぎる英語の半々で会話をすることになった。

カラオケに行く前に磯丸水産にはいる。
彼女はフランスで2番目に頭の良い大学を出て、今は日本で仕事をしているらしかった(エリートだった)。
私も大学名を聞かれたので、
「SOPHIA university」と返したら、前にソフィアの男に襲われそうになった酷いやつだったという思い出話をされた。
「オー、オッケーオッケー」と私は言った。

良い感じに酔ってきたところで、カラオケに行った。
どうせ日本の歌を歌ったところで分からないと思ったので、知っている限りの洋楽をチョイスした。
洋楽のストックは一時間もたなかった。
彼女はつまらなさそうな顔をしていた。
テイラースウィフトの『shake it off』が流れる。
この曲知ってる、と私が言うと、とたん彼女は嬉しそうな顔をした。
一緒に歌おうと言われ、頑張って歌おうとしたが、サビ以外まったく分からなかった。
彼女はまたつまらなさそうな顔になった。

私はその後カラオケ店員のバイトをはじめるのだが、その時知ることになる。

日本と海外でカラオケの文化がまったく違うことを。

外国人は複数人でカラオケに行くとき、みんなが知っている歌をみんなで歌う。
誰がマイクを持っているとか関係ない。全員がライブ状態で熱狂し熱唱する。
一方日本人は、マイクを持っている人しか歌わない。
それを他の人たちは黙って聞いている。
バイトをしていた時、同じ部屋から米津のlemonが2回流れてきたことがあった。
部下が歌ったあと、上司が歌ったのだ。
一人カラオケに行けよ、と私は思った。

カラオケが終わったあと、フランス人女性は
「友達からlineが来て、今から渋谷のクラブに行く」
と言いだした。
外国人とこれ以上仲良くなるのはハードだと思った私は、快く新宿駅まで送っていった。
彼女は渋谷のアトムというクラブが好きらしく、今度一緒いこうと言ってきた。
私は「オー、オフコース!」と返したが、絶対いかないだろうな、とは向こうも思っていたことだろう。

それ以来、私はtinderで外国人と会うのをやめた。
次の機会があるとしたらそれは、私が訛りのある英語を聞き取れるスキルを身に着けてからだろう。

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