毎週火曜日更新　AI Samurai あんちょこ Vol.22

類似文献評価システムーAI Samuraiー　を使いこなすためのTIPS

株式会社AI Samuraiカスタマーサポート担当の北村智美と申します。弊社のプロダクトである、「類似文献評価システム―AI Samurai―」をより深く、より効率的に利用していただけるように、システムのサポート機能を中心に操作のコツ（TIPS）をご紹介させていただくための記事を配信しています。(毎週火曜日)

マスクにはフィルター機能が重要です

10月に入りました。例年11～12月頃に流行が始まり、1～3月にピークを迎える季節性のインフルエンザ予防のため、この時期あたりから徐々にマスク姿の方が増えますが、今年は夏場もマスクが手放せない異例な年となりました。巷のマスク不足も解消され、一般的な市販のマスクの他に手作りマスクや、アパレルメーカーやスポーツメーカーもマスクの販売をするようになり、ずいぶん選択肢が増えました。このマスクですが、フィルター機能の性能に乏しい素材の場合、新型コロナウイルス感染防止効果を期待できないので、まずはフィルター機能の高いものが重要なポイントだそうです。

「クリアランス調査」もフィルター機能がポイント！

さて、先週より「クリアランス調査」の機能にスポットライトを当て紹介していますが、知財調査をされる方にとって一番神経を刷り減らす調査がこの「クリアランス調査」だと耳にしたことがあります。クリアランス調査とは、第三者の特許権を侵害していないか確認するための調査のことで、隈なくきめ細やかな調査が求められます。そのため膨大な類似文献の抽出とスクリーニングが必要となるわけですが、まさにマスクのフィルター機能と同じで、このスクリーニングが正確に機能しなければ、正しい調査結果を導き出す事ができません。

クリアランス調査の「公報種別」

そんな人手がかかる業務の負荷を軽減するため、「AI Samurai」が搭載するクリアランス調査の補助機能として、前回は「出力形式」を利用した文献抽出にかかる工数削減を紹介しましたが、今週と来週でスクリーニングの工数を削減するために文献の調査範囲を絞り込む機能（先行技術調査には搭載していないもの）をご紹介します。まず今週は、「公報種別」を選択して調査範囲をある程度限定する機能についてご説明します。

「公報種別」とは

「公報種別」を利用すると、調査対象とする特許文献の種別をあらかじめ指定（複数選択可）してから調査をすることが可能になります。特許データベースにより選択ができる公報種別が異なります。

◆日本特許データベース：【登録特許(権利存続) ／公開特許(係属中) ／消滅】※デフォルト設定は、・登録特許(権利存続) ・公開特許(係属中) にチェックあり
◆米国特許データベース：【登録特許(権利存続) ／公開特許(係属中) ／消滅】 ※デフォルト設定は、・登録特許(権利存続) ・公開特許(係属中) にチェックあり
◆中国特許データベース：【登録特許／公開特許／実用新案】※デフォルト設は、・登録特許・公開特許・実用新案 にチェックあり
※全てのデータベースにおいて複数選択が可能

【操作方法】
①調査対象のデータベースを選択し、「発明の内容」に発明の内容を文章で入力（30文字以上5000文字以内）
②「公報種別」より希望する調査範囲にチェックをいれる
※何もチェックしなかった場合、全てを選択した状態と同等の扱いがされます。
③「調査」ボタンをクリックすると調査開始

「AI Samurai」による「多層構造」フィルタ機能

まずは「AI Samurai」の絞り込み機能により、第１層目のフィルターをかけて、その後に人手による2層目のフィルターで更に詳細に確認していきます。知財調査の2層構造です。最近のマスクは「立体4層構造」たるブロック力が非常に強い代物も目にしますが、クリアランス調査も、「AI Samurai」による絞り込み機能をいくつか組み合わせて、「多層構造」によるフィルタ機能でぜひお試し下さい。来週は同じくクリアランス調査の補助機能である「公開日指定」をご紹介予定です。

執筆者プロフィール

北村智美
神奈川県出身。立命館大学産業社会学部産業社会学科卒業。
航空会社の地上職、大学病院の教授兼医局秘書を経て、2018年に(株)AI Samuraiへ入社。2019年9月よりカスタマーサポートを立ち上げ目下奮闘中。

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