これは職業指導に関する講義が昔あったのだけど、この時に、「進路指導の活動を企画する」というレポート課題があった。

以下が、その時に書いた内容。

(以下)

まず、「働きマン」の終盤のコマで議論の焦点となりうるのは、⑤の部分の松方弘子の「仕事一筋に生きる」という考え方と田中邦夫の「仕事だけが人生ではない」という考え方の相違である。このことを踏まえ、以下の(1)~(3)のように進路指導の活動を企画する。

(1)6つの進路指導の活動のどの活動で使うか
この部分を進路指導で使うのであれば、「啓発的活動」で用いる。

(2)生徒に何を学ばさせるか
まず、二人の意見は、いずれの場合も行き過ぎた場合、心もしくは体に支障をきたす恐れがあり、各々の立場には実は利点難点がある。また、このような二人が同じ職場にいれば、何かしらトラブルも起きうる。そのため職業観を相対化して見る必要がある。

「自分」がどちらの型を現在、支持しているかを考え明確にし、二人のやり方の利点難点を考え、自分の意見と他者の意見の相違を見ることで、他者の職業観の認識の仕方や自己の職業観を再認識することを通して職業に対する新たな考え方を養い、相対的に考えられるようになることを目的とする。

(3)どのような授業活動で学ばせるか
この授業では、まず、問答法を用いて意見を出しやすくし、次にブレーンストーミング方を用いることで自由に意見を出させるという方針で行なう。なお、この授業は50分であると仮定する。
まず、「働きマン」の一部を5分くらい読ませ、どちらの型を支持するかを問い、挙手をさせる。この時、数人しか手を上げない可能性があるが、とりあえず進める。次に、生徒をランダムに選び、各々の意見に関して、どういう経緯で答えたのか問う。例えば、支持した理由やその反対の事象があるということを問答し、その後、他の意見がないか聞く。この時に相手が答えやすいように質問をする。

例えば以下のようなサンプルケースを挙げる。
A: まず、松方弘子の考え方を支持する方に手を上げた君、なぜ、そう思ったのかい?
B: 働くのであれば、徹底的にやりたいと思ったからです。
A: なるほど、とてもいい意見だ。だが、実は、年齢と共に体力が落ちていくのだが、仕事を効率よくやるには「仕事一筋」ではうまくいかないのでは?
B: もちろん、いろいろな側面から休息は必要だと思いますが、それはあくまで仕事をきちんとやるためのものであると考えたほうがいいのではないかと思います。
A: なるほど、他に意見のある人は?
(以下省略)

 このような、問答を約10分ほど繰り返す。特に、なぜ、このような意見の相違があるのかそこを重点的に質問する。次に、意見が出しやすくなったところで、残りの15~20分くらいで、意見を自由に出させる。最後に、議論に出た意見を5分くらいでまとめる。特に、両者の考え方の相違がわかるようにまとめ、仕事観に関して自分の仕事感以外にも別の考え方があるということを確認させたところで授業を終了する。

(以上)

・・・なんだか、どこぞの白熱教室をパクったような内容になってるな・・・。それにしても、今思うと、個人的なところに焦点が当たりすぎている気がしないでもないな。これ。

それに、個人と周囲というけど、実際はどっちも影響を及ぼしあっているので、これだけで、やれるかというと、疑問の余地があるなと思う。

具体的には、仕事がうまくいっている環境においては、それこそ、モーレツにやっても構わないと思う。ただ、うまくいっていない時に、これをやると間違いなく精神を病む。というよりも、方針が間違っている場合が多いので。

そうなると、単に、個人的な価値観に焦点を当てるのではなく、社会的にどういうことがあったのか?そして、今、どういうことになっているのか?ということを知る必要があると思う。

そういう意味では、まずは直近の歴史、特に具体的な事項を中心に学ぶ必要があるのではないかと思っている。

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