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人生のサウンドトラックvol.3 John Lennon

John Lennon/ワンサポナタイム

温もり・生まれたままの音

Amazonでこのアルバム検索すると、

「ジョンが亡くなってから何回こういう編集盤出すんか」

といった厳しい意見があるようです。

長年ジョン・レノンを聴いてる人の中にはそういう意見も少なからずあるんでしょうね。

でも、僕の場合、父がギリギリリアルタイムでビートルズ聴いてた世代で、休日に「Here Comes The Sun」爪弾いてたりしていたけど、

僕は高校くらいまで、ビートルズとか60〜70年代の音楽って、「ビートルズ?古臭え」と思ってました。
今だと全くそんなことないんだけどね。

だから、僕みたいな奴にはこういう編集盤はかなりありがたいです。

この編集盤を聴いたのは、大学3年の秋。
娘が生まれて家族で慌ただしくしている中、僕は「Born」というアルバム制作に勤しんでいました。この頃のことについては↓のnoteをご覧ください。

あの頃の僕はあの頃なりに頑張っていましたが、自分の選んだ人生や音楽制作に自信が持てない時期でもありました。

そんなときに、John Lennonの「ワンサポナタイム」に出会いました。
画家でハーモニカ吹きの友人が、このアルバムを録音したMD(!)を貸してくれたのです。

このアルバムを最初に聴いたときはホントにびっくりしました。
素のJohn Lennonが、自宅?などで、すぐそこでギターを爪弾いたり、鍵盤を叩いて録音機に向かって囁くように歌っている…そんな光景が浮かぶ素朴な音源なんです。
録音機材・環境もこだわってない(こだわってはいるかもしれないけど)、本当に素のJohn Lennonのギターやピアノの弾き語り。

それまで、デモ音源はいろんなアーティストの音源を聴く経験はありました。
しかし、ここまでパーソナルで人の体温に触れるような音は初めてでした。

やさしくもあり、痛々しくもある。生まれたままの音。

そして、彼も僕と同じ一人の人間なんだと思えたし、それが生きていく・音楽を作っていく指標にもなりました。

DTMとかね、音源制作してると素晴らしい音源を作りたいとか思うんだけど、なんかね、小手先になってることも多い。

もっと作りたい音楽の「核」の部分を鍛えないといけない。その「核」というのが何なのかをこのアルバムに教えてもらった。
いくら上手く作ってても、それがないとダメ。

その「核」というのは、その人の持つ温もりなのかもしれない。生きている、脈打つ鼓動のリズム。息遣い。
それが生まれたままの音として鳴っている。

いや〜、素晴らしいアルバムです。
「Real Love」のメロディは正に奇跡。その生まれる瞬間に立ち会えた気分になる。

それでは、Marlowe Kayでした。ありがとうございました!

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