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異常遠征狂記(30)〜秋旅2022❺〜
前回の狂記はこちら。
ライプツィヒから電車で3時間、現在地はハンブルクです。
13.最期の
今回の遠征で2度目となるハンブルク滞在の目的はこれ。
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そう、Secrets of the Moonの最期のライブです。
この旅最大の目的がここで果たされることになります。
まずは中央駅から地下鉄を使いホテルへ向かいます。
道路に面した優しくこじんまりとしたお部屋で大満足でした。
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何も無ければここで一日中のんびりしたいくらいでしたが、そういうわけにもいかないので身支度を整えて出かけます。
Googleマップを頼りにそれらしき場所に着いたものの、見知らぬライブハウスあるあるで入口が全く分からず不安になったので、近くに座っていたメタルおじさんの動向を見守ることにして、道中で調達したチョコクリームパンを食べながら開場待ち。10月も半ばなので、裏起毛パーカー着ててもかなり寒かったです。
中に入ると、物販のエリアに終演後SotMのメンバーが来る旨が書かれておりミーグリあるのかと益々情緒不安定になるオタク。
開演待ちの間、コーラを飲みつつステージ近くでボーっとしていたら声をかけられました。なんとTribulationを観た時に最前で隣にいた女性でした。なんたる偶然...と思いながらしばし会話をして、まずはゲストである(DOLCH)のライブが始まりました。
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重く歪んだギターと浮遊感のあるボーカルに導かれて暗闇の中をゆっくりと進んでいく、幻想的なステージでした。若干眠気も誘われました。
SotMのステージは持てる力の全てを注ぎ込んでいく圧巻の迫力で、最新作からの曲『Sanctum』や重々しさと美しさのバランスが絶妙な『Man Behind the Sun』などに、闇がうねる『Serpent Messiah』、『Queen Among Rats』などバンドの歴史を総括するような曲の数々を味わいました。
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sGが膝をついてギターをかき鳴らす姿が観られるのもこれが最後なのかと思うと色んなものが堰を切ったように溢れてしまいそうでした。
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終演後に隣にいた現地人の女性と話していたら、予告通りメンバーが登場。感極まって何も話せなそうでしたが、女性に協力してもらいながらもドイツ語で感謝を伝えることができました。私のゆっくりで拙いドイツ語でも最後まで聞いて答えてくださる優しい方々で、じっくりファンとの最後の時間を楽しんでいたのが印象的でした。
2018年のDEMMで初めてお会いした時が昨日のことのように感じました、みひゃよなは尊い。
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またどこかで会えることを願いつつ、帰路に着きました。(Arだけは翌年Dark Fortressのツアーで散々観ることになるとは思いもしませんでしたが。)
翌日はハンブルクからミュンヘンまで、6時間半の長旅。食糧を買い込んで頬張りつつ、車窓の景色を楽しみます。大きな遅延もなく、無事にほぼ時刻通りの到着です。
14.CoFとAlcest再び
ミュンヘン到着後まずはホテルへ向かいましたが、部屋が文字通りの「Doppelzimmer(ダブル部屋)」で激広かったので思わず笑ってしまいました。
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1人で泊まるのに4人分ベッドがある。ベッドだけ多いのかと思いましたが、バスタオルなども4人分ありました。今まで泊まった部屋で最も広かったです。
ライブ会場はいつものBackstageだったので、余裕の到着。一番大きなWerkでの開催でした。ここは段差が多くて観やすいので助かります。
Alcestは元気に最前厨。この日のNeigeさんのTシャツはナウシカでした。音に酔いしれながらも目に入る度にナウシカだあと思って、Alcestの世界から若干現実に引き戻されていました。
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Werkは空間が大きいので、より音に包まれる感じがしていいですね。
前回、最前列ではCoFは観づらいということが分かったので、Alcest終わりで見晴らしのいい後ろに移動することにします。
転換待ちついでに物販を眺めましたが、どう考えてもネタだろうと思いながらもどうしても頭から離れず、ロンTを購入しました。
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袖の印が連なったデザインは可愛いんですけどね...
後ろから観たCoFは音もよく、ステージ端の骸骨や木の根がうねるセット全体、キーボードの麗しいZoeさんなど前回は全く見えなかった全体像を楽しむことができました。
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遂に閉めるのが大変になったスーツケースに若干焦りつつ、翌日はミュンヘンからウィーンまで、4時間の電車旅です。
最後の長距離電車だったので、奮発して1等席に乗りました。1人席で足元も広々、座席もふかふか度が増してとても快適でした。
15.ウィーン再び
今回の旅の締めくくりには、こちらライブを観に行きます。
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スウェーデンの泣きメロArch Enemy、ポーランドの暴君Behemothにイギリスの残虐王Carcass、アメリカのゴシックロックUnto Othersという私好みの豪華メンバーです。
散々悩んだ挙句にBehemothのVIPを購入していたのですが、案内のメールが来ず不安になりながらも早めに会場へ向かうことにします。
どうやら買ったのがギリギリだったため反映されていなかったようですが、購入メールで問題なく入ることができました。なおVIPにはミーグリの他、VIPグッズや物販の割引、早期入場なども含まれていました。物販の割引はとってもありがたかったですね。
ミーグリでは、Nergalさんに開口一番に日本語で挨拶されてびっくり。どうして日本人だと分かったんだと聞いてみたら何となくと言われました。すごい。他にも「ムサシ」と宮本武蔵のお話をされたりとNergalさんめっちゃ喋るな...というのがVIPに行った感想です。写真撮影では🙏のポーズをリクエストしてきたりとMoreanみたいな陽キャタイプの雰囲気を感じました。
推しのSethさんは控えめに笑顔でとっても可愛いかったです。
大きな荷物をクロークに預けてから、ステージエリアに向かい開演待機。
Unto Othersは渋みがありつつも艶やかな憂鬱との響きに包まれて踊る素敵なステージでした。
衣類の裾と髪を翻し、華麗にギターを操っていたSebastianさんが印象的でした。『Nightfall』は名曲。
Carcassは『Buried Dreams』で始まり、間に「Torn Arteries」からの曲や「Necroticism -Descanting the Insaluburious」からの曲をやって締めは『Heartwork』という構成。名作と最新作で固めたセトリで、骨太に攻めていました。
続いて登場した本命Behemothは、時々炎が火炎放射器の如く出ていてアッッッッツァとなりました。ジリジリ焼かれるかと思いました。最前の距離でこれだとステージ上はもっと危ないのかとちょっと心配になりました。
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凝ったセットで邪悪な儀式の空気を醸しつつ最新作「Opvs Contra Natvram」からの曲の他、最初は『Ora Pro Nobis Lucifer』、更に『Ov Fire and the Void』や『Blow Your Trumpets Gabriel』、『Conquer All』と好きな曲のオンパレードで、最高に幸せになりました。ラストの『Chant for Ezkaton 2000 E.V.』では恒例の血を吐くパフォーマンスで血飛沫を浴びて満足。推しはふわふわとした雰囲気を漂わせながらも相変わらず凄まじいヘドバンで御髪を煌めかせていました。尊い。
Arch Enemyが始まる前にお腹が猛烈に空いてきたので、一旦フロアから出てホットドッグを食べました。会場内で飲食ができるのはありがたいですね。
Arch Enemyのステージは、アリッサさんの美しさが冴え渡っていました。『War Eternal』聴けたので満足です。
血飛沫をつけたまま電車に乗ってたことに、ホテルに着いてから気づきました。人がほぼいなくてよかった...
翌朝、30kgになったスーツケースを引きずってウィーン国際空港から日本へ帰ります。
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前回と異なり成田の入国審査は爆速でしたが、飛行機がほぼ満席のミッチミチだったのであまり心は休まりませんでした。帰ってきて日本の10月は暑いんだなあと思いました。
今回の旅は電車移動が多かったのでお得なユーレイルパスを使いましたが、なかなかクレイジーな移動が全部記録されていて面白かったです。
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これで今回の遠征は終わりです。
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