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異常遠征狂記(19)〜夏旅2019❹〜
続きです。現在地はハンブルク。
前回の狂記はこちらからどうぞ。
濃いめの単独公演が続いた後は、再び混沌のフェスの世界へ入っていきます。
6 Party San Metal Open Air
ドイツはSchlotheimの郊外で開催される、エクストリーム寄りのメタルフェス。
この時のメンツは下記のような具合でした。
25周年おめでとうございます。
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先述の通り初日はSavage Messiahと被ったため、2日目からの参戦です。ステージは野外のメインステージとテントステージの2ステージ制で、日割りはこんな感じになってました。
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Hypocrisy、BelphegorとCraftも初日だったのはちょっと痛いが仕方ないですね。
フェス会場までの交通としては、周辺のいくつかの駅から「666 to Hell」というIQ3のネーミングセンスでシャトルバスが出ています。公共のバスもありますが、そちらは例によって例のごとく平日しか走っていないようです。
ハンブルクから電車で下ること3時間半、ミュールハウゼン駅でタイミング良くシャトルバスを捕まえることに成功したので、予定より早く到着できました。バスに乗る際に「片道」か「往復」かを言って料金を払い、切符をもらいます。なお、このシャトルバスに乗ると、メタルが流れていてメタラーで埋め尽くされているバスという大変異様な光景を楽しむことができるのでおすすめです。
会場に着いたら厳ついゲートをくぐってチケットをリストバンドに交換し、テントエリアに入っていきます。
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爽やかな青空の下で「地獄へようこそ」って言われました。
野外フェスあるあるで周辺に泊まれる場所は少ないので、安定のテント泊です。しかしこのフェスは結構な親切設計なので、オフィシャルが提携しているテント貸し出しサービスでテントや寝袋一式などを借りることができます。現地の該当エリアに行って名前と予約情報を伝えれば、既に組み立てが完成している自分のテントに案内してもらえる仕組みです。かなり大型のテントで、ちびオタク(148cm)が1人で泊まるには十分すぎる広さがありました。
エリア一帯を常に管理人さんが見てくれているので、治安面でも助かります。
でもやっぱり仮設シャワーは水でした。仮設とは思えないくらい造りはしっかりですが、蛇口をひねって出てくるのはぬるめとかでもなく完全に水。あと水圧も弱め。朝に浴びても寒かったです。もうドライシャンプーほしいし、真夏なのに風邪ひくかと思いました。
でっかいテントをひとしきり堪能して仮眠をとったら、ステージエリアへ向かいます。
CudgelとSeason of MistとNuclear Blastがブースを出しててそそられました。
メインステージを見て思わず爆笑するオタク。
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地獄に着いてしまった。本当に頭悪い(褒め)
この日は、Midnight、Arkona、Nekrovault、Firtan、Mgla、Deicide、Testamentを観ました。
オフィシャルでサイン会もありましたが、ステージを観るので忙しかったためスルー。
まずはブラックンロールMidnightを遠目に観て、お目当てのひとつだったロシア産フォークメタルArkonaを拝見。
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太鼓を打ち鳴らし観客を大自然へ誘うマーシャ姐さんは本当にかっこよかったです。Midnightは雄っぱい筋肉がすごかった。
次のお目当てのジャーマンブラックFirtanの物販を探しに物販コーナーに行ってみたらまだなかったので憤慨しつつ、テントステージに行ってみたら、冷たくて重いデスメタルが聴こえてきました。Nekrovaultでした。
当時はまだEPを2枚リリースしたくらいの新星でしたが、実に心地よい音を出していて沢山のメタルオタクが集まっていました。観られてよかったバンドのひとつです。
その後は再度物販チャレンジ、今度は無事にFirtanのTシャツをゲット。
Rotting Christの強めの音を聴きつつ、ユニコーンの浮き輪が宙を舞っているテントステージの中でのんびりしました。野外フェスだとどんなにエクストリームなフェスでもユニコーンとかアヒルが飛んでるのがデフォなんだろうか。
などとぼんやり考えながら待っていたら、Firtanのメンバーがステージの準備を始めていました。カメラを設置するのを見て、撮る気だ...!!と思うなどするオタク。
Firtanのライブは、壮大で力強い旋律が大気中に響き渡っていて、ブラックメタル好きとしてはとても心が潤うステージでした。
寒さで若干震えつつ、メインステージでMgla、Deicide、土砂降りになったけど始まる頃には小雨になっていたTestamentを鑑賞してこの日はおしまいです。
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グレンベントン先生はさすがの貫禄でした。
チャックビリーを観ると安心するのは豪快なおかんみがあるからなのでしょうか。
最終日に観たバンドはSvartidaudi(遠目)、Jungle Rot(遠目)、Suicidal Angels、Vomitory、Satan、Immolation、Destruction、Naglfar、Legion of the Damned、Solstafir、Bloodbath(遠目)で、ほぼメインステージに張り付いていたようです。
遠巻きに観てたJugle Rotが「オールドスクール!」を連呼してて楽しかったです。
そしてこの日とりわけ観たかったのが、ギリシャのスラッシュメタルSuicidal Angels。
速さも躍動感も兼ね揃えた、焼けつくようなステージでした。
彼らを知った最初のきっかけはギターのGusが推しのドネさんに似ているというしょーもないものでしたが、生で見た感想は「やっぱり似ている」でした。筋肉は圧倒的にGusの方が多いですがいつか並んでほしい。
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次は伝説のデスメタルVomitoryが降臨、硬派で重厚な音をぶちかましていて流石の演奏。
なおMCは慣れていないようで大変不器用でした、そんなギャップも好きです。
その後はオールドスクールな渋いNWOBHMのSatanを拝見します。
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マイクをズボンのポケットに入れる人を初めて見ました。演奏よりインパクト強かったです。
続いて登場した骨太なデスメタル、Immolationの下手側のステージングもインパクト強かったです。これはぜひ動画でご覧ください(リンク下の方にございます)。
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あとRoss Dolan先生の御髪はいつ見ても国宝級ですね。
やはりロン毛は至高だ...と思いながら拝んでいました。本日のロン毛大賞です。
Destruction、Naglfarはいつ観ても心高まるスリリングなステージで楽しかった。Legion of the Damnedの炎を多用した演出がかっこよかったです。
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怒涛のエクストリームメタル祭りが一段落したところで、Solstafirの登場です。
熱気が籠っていた会場中に、美しい旋律にのせて涼しい北国の風を吹かせておりました。癒しでした。
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こういう清涼感があるタイプは夜空の下だとより一層魅力的ですね。
さて、弊オタクは今回の遠征の前にとあるジャーマンブラックメタルバンドの人とフレンドになっていたのですが、彼女がこの日Party Sanの会場に来ているとのことで、もし良かったら会える?とのメッセージをくれました。ぜひ、というわけで夜も深まる中、Solstafir終わりで人探しスタート。
しかしちびオタクが大きな人をかきわけて人を探すのはなかなか大変で、会場中を歩くことしばらく、ようやく遭遇できました。
温かい飲み物とともに移住の話に音楽の話、色んな話をしましたが、私が好きなバンドを述べたところ、ジョークとして「産まれる国を間違えたわね」と言われました。
私もとてもそう思います。
ひとしきり話してお別れした後、軽くアスターメタルディスコを軽く楽しんでエクストリームな2日間が終了です。あんだけ長時間フェスやってアフターパーティーやってるのみんな体力お化け...
今回Party Sanで観たバンドの動画はまとめてこちらのツリーにあるので、ご参照ください。
ホテルのWiFi捕まえたのでParty San動画どうぞ
— あと2ヶ月ってマ? (@CelloMetalgirl) August 11, 2019
撮るのへったくそなので雰囲気をお楽しみください
これはMidnight#psoa2019 pic.twitter.com/RzlTEIbFMk
ボロボロの体を引きずって翌日は移動日。ざっくり西の方に行きます。
7 Decapitated
次の目的地はオーバーハウゼンです。
スマホもモバイルバッテリーもWiFiも充電がギリギリで焦りつつも、電車を乗り継いで無事到着。
ミュンヘンに戻ってきてから1日も休みなく移動とライブの繰り返しだったためか、思ったより心身ともに消耗しており、その日の外出は軽くご飯の買い出しで終了しました。ホテルのふかふかベッドで1人だらだらするのは最高ですね。
翌日、久しぶりに美味しい朝ご飯をゆっくり堪能します。
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...ちょっと食べすぎました。
また、この日の午後には、当時近郊に住んでいた知り合いが遊びに来てくれました。
久々の再会が異国なのはなんとも不思議な感じがしますね。
その後はオーバーハウゼンにやってきた目的である、DecapitatedとAbortedというカツ丼とカツカレーみたいなライブを観に行きます。
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事前に出ていたタイテを見て、大体Abortedが始まるかな、くらいの遅めの時間に行ったのですが、まだサポートバンドが演奏していました。
どうやら30分ほどおしているようです。
コーラを味わいつつまったり観ていましたが、すぐ近くにあった物販コーナーに「インジェステッド」「人間より上のレベル」などと書かれたロンTが掲げられており大変気が散りました。
なおこのロンTとは、Summer Breezeのアーティスト物販で再会しましたのでその時の写真をどうぞ。
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見てのとおり白地に赤なので、暗闇でもまあ目立つ目立つ。こんなの隣にあったら集中できないですわね。
さて、サポート最後に登場したカタカナTバンドことIngestedのステージも終わったところで、ステージが徐々にAborted仕様に変えられていきます。
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でも場内BGMはダークエレクトロでした。目の前の光景と全く合わなくて面白かったです。
Abortedのライブはサポートとの格の違いを見せつけるような、血なまぐさく肉厚のデスメタルでした。観客もかなり暴れていました。
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真っ赤なライトも凶暴でよかったですね。
そして50分遅れでDecapitatedのライブが始まります。始まった時点で既に23時に近いくらいで、Aborted終わりで帰る人もいたのでフロアは自由度が高めでしたが、そんなことは構わずグルーヴィーで尖った音を鳴らしていて、熱気に溢れたステージで眠気も吹き飛ばされました。
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ボリューム満点のライブが終わったのは、日付が変わる少し前でした。終わった瞬間凄まじい眠気がきたので、早々に撤収して寝ました。
翌日はSummer Breezeのためにニュルンベルクへ向かいます。
8 ニュルンベルク再び
長距離列車に揺られて1年ぶりに戻ってきました。
といっても去年とやることは変わりません。
ホステルに荷物を置いたら、翌日からのテント泊に備えて必要品(主にパンなどの食料)の買い出しをして、Hauptmarkt(中央広場)に散歩に行ってEMPを覗いて終わりました。
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鉄柵にはめられた金の輪を回すと願いが叶うという噂があります
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この日は遠出などせず早めに就寝して、翌朝のために体力を補填しました。
次回はSummer Breezeリターンズです。
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