見出し画像

音楽が鳴る街には、たくさんの夢が溢れている

千葉県の柏市は「音楽の街」としても知られています。ダブルデッキの愛称で有名な、日本初のペデストリアンデッキがある柏駅の周辺では、コロナ渦の前までは日常的に路上ライブの歌声が響きわたり、道を行く人が足を止めて聴き入る光景も含めて絵になるような、私のお気に入りの街です。

20数年前、私は新聞の奨学制度を利用して大学に通っていた為、いつもは3限目の講義が終わると夕刊配達に間に合うように直帰するのですが、月曜日と木曜日は4限目と5限目に必修科目が入っており、週2回は夕刊配達を免除してもらっていました。

その限られた自由時間を思う存分満喫すべく、月曜と木曜の夜は学校近くの柏駅で降りて、デッキに鳴り響くストリートミュージシャンの歌声に誘われるまま、時間の許す限り聴き入っていたことを思い出します。

ちょうどその頃は「ゆず」や「19」「コブクロ」など、新たなフォークデュオが次々と音楽シーンに登場した時期で、彼らに憧れる全国の若者達が、みんな路上でギターを手に歌っていた、とても活気のある時代でもありました。

また、柏駅周辺はライブハウスやレコード店も多く、田舎から上京したばかりの18歳にとっては、この上なく刺激的な街でした。特に「柏発」と表される、地元インディーズバンドのオムニバス盤の品揃えは小躍りしたくなるほどで、勤労学生として頂いたお給料を一体どれだけ注ぎ込んだかわかりません。巷で流れているヒット曲よりも、まだ世に見つかっていないネクストブレイクの予感がするアーティストを探すのが好きな私には、まさに「夢の宝庫」でした。

あのSomething ELseも柏発のアーティストで、メンバーの優しい雰囲気、柔らかな歌声と穏やかな曲調に、ふとあの頃の街の匂いが感じられる気がして、聴くたびに心を揺さぶられます。

それでは、Something ELseの名曲の中から、特に大好きな曲を紹介させて頂きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?