読了記録08「仄暗い水の底から」鈴木光司

 仄暗いを読み終わった。もともと映画を見たことがあったのであのホラーを読めると思って読んだが、そんなことはなく、よもや短編集だとは思わなかった。

 映画は家族愛で締めるストーリーではあるが歴としたホラー映画だった。心胆寒からしめる激烈な、それはもう仄暗いホラーであったが原作はだいぶ様子が変わる。

 映画のもとになったストーリーは一話に入っているが、前半は似ているが後半は映画のようなホラー展開は無い。おそらく何かがあるだろうと言って話が終わる。

 全編を通して言えることだが、暗示で終わる場面が多い。しっとりとした物語のフレーバーがホラー風味というか、そんな感じの短編集だった。


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