人と比べてばかりいた
「世の中から求められている事で、自分ががんばらなくてもできる事」
これがビジネスの基礎!だと言う事は、随分前から知っていました。
にも関わらず、やらなかったのはなぜか?
それは、単に、自分に自信がなかったからに過ぎません。
実は、過去に同じことをやろうとして何度も何度も大失敗した事があるからなんです。
私が会社を創ったのは、2004年。ちょうど、起業ブームの時でした。子育てとフリーアナウンサーという仕事の両立、人気商売ゆえの年齢的な不安もあり、これは会社を創ってフリーアナウンサーとは別の仕事にシフトする必要があるのではないかと思い始めたのがきっかけでした。
アナウンサーの仕事は、芸能人と同じで人気商売なんです。しかも、椅子取りゲームの椅子は、決まって1番組、1つか2つ。そんな競争率の激しい世界におりました。局アナでしたら、仕事がなくてもお給料がもらえますが(それはそれで辛いですが)、フリーアナウンサーは仕事がなくなれば、収入もゼロという、半年先どころか明日の保証もない世界です。
しかも、当時、私が主にお仕事させて頂いていたラジオの世界は、エンターテインメントにいかに精通しているかが問われていました。今ほど、インターネットが普及していなかったその時代は、音楽や映画を含むエンタメやファッション、ビューティなどはFMラジオが最先端!という時代だったのです。
パーソナリティは、他のライバルに負けじと、最新のファッションをチェックし、夜な夜なクラブに出かけ、人気DJがかける最新の音楽を聴き、新しい業態の店が出来たと言えば、誰よりも早くお店に行く。そんな生活が当たり前でした。
ところが、子育てがスタートすると、そんなキラキラした世界とは、まるで別世界が待っていました。番組がない日は、ほぼスッピン。ぺたんこなスニーカーでベビーカーを押し、よだれがついても気にならないトレーナーにジーンズが私の制服となったのです。
それでも、番組のために、子供を寝かしつけた後、網タイツを履き、耳がちぎれる程、重たいピアスをジャラジャラつけ、ミニスカートにピンヒールという出で立ちで、クラブ活動に出かける。今思えば、完全に無理していました、私。
どんなに頑張っても、独身で若い後輩には勝てない。
かと言って先輩ほどの知識や経験もない。
中途半端で薄っぺらで、はたから見たら痛々しい自分・・・
こんな自分に嫌気がさし、それまで自分には関係ない世界だと思っていた「起業」に目覚めたのです。
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