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携帯会社のマーケティング理論

古い理論ではあるが、コトラーのマーケティング理論を日本の携帯会社に適用してみる。

①市場リーダー
 
この企業はマーケットシェアが最大で業界を牽引するポジションである。リーダーは市場全体を拡大させることを目標とする。
これは、携帯業界ではドコモということになるが、現在のドコモに市場全体を拡大させる力や意思があるかどうかは別の問題で、自社のことで手いっぱいの印象がある。もっとも、ドコモ系のMVNOのことは配慮しているかもしれない。
 ドコモのシェア率は36%台なので圧倒的というわけではないが、準国営であるから今後もリーダーであり続けるだろう。
 だが、コトラーの理論では、リーダー企業はシェアが大きいだけでなく、品ぞろえがフルセットである筈なのだが、ドコモにはサブブランドがない。消費者側の選択肢の面で、リーダーとしては頼りない状態と言わなければならない。ドコモ経済圏も金融が弱く(自前のネット銀行やネット保険、ネット証券がない)、経営に問題があることは確かだ

②市場チャレンジャー

リーダーに挑み、トップになろうとする。市場リーダーを出し抜くためにリーダーの弱い面を攻める。 
 携帯業界ではauなのだが、auはもう価格競争をしていない。かつてはドコモは料金が高く、auが料金面でシェアを奪おうとしたが、ドコモの方が安いくらいの状態になった。ただ経済圏の構築ではドコモよりも整備されているので、多少チャレンジャーらしいところは残っている。

③市場フォロワー

業界1位を狙うことは困難なので、競合を模倣して収益の拡大を目指す。
携帯業界ではソフトバンクということになるが、auの方が他社の模倣をしている印象。ソフトバンクが市場チャレンジャーの位置に来ないところが、この業界の特徴の1つである。

④市場ニッチャー

シェアが低く、ニッチ市場で勝負。
これは楽天で、独自のプランで、ユーザーを集めようとした。

携帯業界は市場リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャー、それぞれが問題を抱えている上に、リーダーらしくなかったり、チャレンジャーらしくなかったりする。

今回は日常垢らしくない記事になってしまった。


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