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なぜマラソン選手がハーフタイツを履くようになったのか


今日はランニングのファッションについて考えていきます。
その中でもマラソンランナーにとって大きな変化が「ハーフタイツ」ではないでしょうか。
まず時代背景としては2000年代までは9割以上の方がランニングパンツを履いていました(僕の体感値)
しかし、2010年代後半になり、世界記録保持者エリウド・キプチョゲ選手、日本のトップランナー大迫傑選手がレースでハーフタイツを着用するようになってから流行していきます。

なぜハーフタイツが流行したのか


ではなぜ、ハーフタイツが流行したのでしょうか。

  1. マーケティング(ビジネス)

  2. 動きやすいから(機能面)

  3. かっこいいから(ファッション面)

大きく分けるとこの3つでしょうか。

1.マーケティング(ビジネス)
マーケティング面でいうと、ハーフタイツを販売したい会社がトップ選手に着用してもらい宣伝してもらう。
これは、トップ選手にプロトタイプのNEWシューズを履いてもらう、人気YouTuberに商品を試してもらうと同じですね。
やみくもに広告を打つより、会社が売りたいターゲット層にダイレクトマーケティングできるため企業にとって有効な手段ですよね。

2.動きやすいから
トップ選手も実際にハーフタイツを履いてみて「良いと思った」「実際にタイムが向上した」という観点から着用しているのだと思います。
トップ選手が履いているという実績、信頼も相まって流行を後押ししたのではないかと。
ほんとに良いものでないと、すぐにブームは去りますからね。

3.かっこいいから

後は単純にかっこいいから。(笑)
トップ選手が履いていると余計にかっこよく見えますよね。
今までにない発想×インパクト×ビジュアルが見事にハマった結果、流行したのではと考えます。

ハーフタイツの効果はあるのか


では実際に効果はあるの?という話です。

コンプレッションタイツ(=着圧設計のタイツ)の一般的な効果を紹介します。
以下2XU WEBサイトに記載されていることを転用します

【パフォーマンス向上】
・10KM走で最大10.6秒の短縮
・5% 最大筋力向上 18% 大腿四頭筋への血流促進
・30分以内の運動で最大1.4%のパワーの向上

 このレベルの数字の改善でも、競技での成功に影響する可能性があります。

ケガのリスクの減少】

筋肉のブレを低減します
  大腿四頭筋、ふくらはぎ及び周辺の軟部組織
・ランニング中の血液凝固を改善します
心拍数の上昇を最大2.5%抑制します
  最大15分以内の運動において

高速のリカバリー】

・4.8% 血中乳酸の除去改善
  60分間のリカバリーにおいて
・太もも部で最大1.1CM、ふくらはぎ部で最大0.6CMのむくみ軽減
  60分間のリカバリー後
・最大2%の筋力回復の改善
  インターバルの間に着用した場合

https://jp.2xu.com/pages/2xu-compression-education

以上のことからデータとして効果はありそうですね。
あくまで2XUさんの製品の一部のデータなので、他社製品も同じように効果があるとは言い切れないので注意。

ちなみに短距離選手は9割以上はタイツです。
なぜ、タイツなのか?
それは風の抵抗をなくすことが一番の要因でしょう。
0.01を争う競技のため、少しでも風の抵抗を無くそうとタイツを選ぶのは必然なのかもしれません。(2022年世界選手権優勝のライルス選手はランパンでしたが。笑)
水泳も同じですよね。水の抵抗をなくす水着が問題となりました。
マラソンも1秒が大事な世界なのに、むしろなぜ今までタイツが流行らなかったのかが不思議ですよね。
マラソンのスピード(時速20km)では風の影響は少ないのでは?と考えるかと思いますが以下の日本陸連の記事が面白いのでぜひ読んでみてください。

まとめ

以上ハーフタイツの流行と効果について考えてみました。
まとめると
マーケティング(ビジネス)
・動きやすいから(機能面)

かっこいいから(ファッション面)
という点から流行したのではないかと。

そして、タイツの効果は大きく分けて
・パフォーマンス向上
・怪我リスクの低下
・リカバリ-
が挙げられます。
一つ参考にしていただけたらと思います。
それではまた次の記事でお会いしましょう!

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