見出し画像

34|ここからみえる景色と煌めき

木漏れ日が心地よい季節がいつの間にか過ぎ、汗がじわっと肌を濡らす日々になりました。

私は、大学生らしくパソコンの入った重いリュックを背負い、肩からは自分のフルートを前にかけ、汗だくになりながら音楽室へ向かう。

暑い。


練習。

それは、辛く苦しいこと以上のなにものでもない。
練習は“訓練”だと言われることもある。

息を吸い、指を動かし、音を出す。
はっきりと、でも柔らかく、しなやかに。

ただ、吸って吐くの繰り返し。
音符を読む。指を必死に動かす。音を聞く。

何分も何時間も何日もそれの繰り返し。
できない。上手く吹けない。
苦しい。やめたい。逃げ出したい。

でも、私はあの景色を知ってしまっているから、あの舞台に立ってもう一度見たいと思ってしまうから、本番のたった数十分のために何日も練習する。



一瞬の 煌めき

音が輝く瞬間。

目をつぶっていたら見逃してしまうような

儚く脆く、美しい瞬間。

全てのピースがカチッとはまり、全体で見える美しさというものが姿を現す時がある。
それは、努力の賜物。


吹奏楽は、勝てない。

勝ったから、次に進める。もっと試合ができる。いい成績が残せる。そういうものでは無い。
音楽に勝ち負けはない。

だから難しく、面白い。

「誰かに 何かを 伝えたい。」

その一心で、吹いている。お客さんに音を届けるとは、そういうことだと私は思っている。

そして、私自身も、一瞬の煌めきを見たいから。
舞台からしか見れない景色を見たいから。
あの楽しさを知ってしまっている私は、もう元には戻れない。



大学生になって、初めてのコンサートが終わりました。約2時間、総曲数10曲に及ぶ、大きなコンサート。初めてのメンバーとともに舞台に立った。

照明が熱かった。
緊張して間違えた。

でも、楽しかった。

この瞬間、今私は、この世界で一番の幸せ者だと
本気で思った。

大学の部活は、中高とは違う。
吹奏楽が好きで、それが将来「損か得か」そんなことは気にせず、ただ純粋に楽器を吹き続けて、吹奏楽を途切れさせたくない人が来るところ。

多分、その煌めきを、みんな知っている。

みんな上手いし、私は迷惑かけてばっかりだけれど、吹奏楽が大好きな人に囲まれて演奏することは、刺激になる。上手くなりたいし、みんなとこれらもずっと演奏していたい。そう思わせてくれる。

今日の景色を、音を、いただいた拍手を、私は今回も忘れない。失敗も反省も次に生かす。


吹奏楽、一度でいいから、聞いてみません??



(身バレは怖いけど、DMでお声がけいただければ、私の大学のコンサート等の詳細はお送りします!!
ので、ぜひ!!!!)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?