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もがいた30代、そしてこれから。

新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下、自粛生活を強いられるゴールデンウィークを迎えたわけだが、そんな前代未聞のGW最終日に、わたしは40歳になる。子育てをしているわけでもなく、フルタイムで働いているわけでもないわたしは、元々自分の時間がたっぷりあって、色々と(頻繁に鬱々と・・笑)ひとりで考えることが多い。それに輪をかけるように、この自粛生活では「考える人」になっている。40歳という節目を目前にして、自分の30代を振り返るモードに入っているからなのだろう。


27で結婚したので、わたしの30代はずっと、「主婦」だった。事情あってフルタイムで働くという選択を取らず、パートやアルバイトをしながら家の仕事をこなすという、のんびりした人生を歩んできた。ところが、それで夫も満足しているし、自分もそうしたいからそうしているにも関わらず、「子育てもしていないし、仕事もろくにしていない自分」にどこか引け目を感じながらの10年間だったというのが、正直なところだ。誰に迷惑をかけているわけでもなく、自分が選んでそうしているのだから、自分の人生に自信を持って生きればいい!!!そんなことは百も承知なのに、なんだかんだ言いながら、いつも「ソコ」が心のどこかで引っかかっていたように思う。


そんなわたしが、少しづつ自分の生き方に自信を持てるようになったきっかけが、夫の仕事に伴う約5年間のニューヨーク駐在だった。元々英語や異文化交流が好きだったわたしは、周りの駐在員妻(彼女たちの9割以上が子育て中だった)からは距離を取り、現地のコミュニティに入って、アメリカ人の友達をたくさん作った。究極的な人種のるつぼのニューヨーク社会においては、「結婚したらこういう妻になり、こういう母になり、こういう人生を歩むべきよ」というステレオタイプなんて全くなくて、皆自由だ。彼ら彼女らと接しているうちに、わたしは自然体の自分を取り戻した。世間体なんて気にしなくてもいい。大切なのは、自分がどうしたいか。自分の心に正直に生きることが幸せなんだということを気付かされた。天真爛漫に「素の自分」を表現するのは心地がいい。例えば、ファッションもそう。日本では「30超えたらミニスカートはNG。ピンクとかラブリーな色は痛々しい・・・」とかいろいろ暗黙のルールというか、空気があるでしょ?それが向こうには一切なくて、みんな自分が好きなものを着ている。各人が、他人と比較することなく自分の価値観を自由に表現し、個性的に生きる、そしてそれをお互いに尊重し合う社会は、わたしにとって気が楽だった。


そんな異国の地での特殊な生活を終え、2年前に東京に戻った。久しぶりの日本社会。戻った途端にまた、例の「引け目」を感じるようになった。でも、明らかに渡米前よりも自分が強く、たくましく、厚かましく(笑)なったことをひしひしと感じた。自分が価値のない人間のように思えて落ち込むことはあっても、前ほど大きくは凹まず、「立派に生きられないけれど、まあ、それがわたしらしいよね。」って逆に愛おしく思うくらい、おおらかに考えられるゆとりができた。それは、ニューヨークで色々な経験を経て、視野が広がったからだろう。そしてこれまで幾年もに渡って、自分の中で悩み苦しみ、もがいた経験が、考え方に奥行き、風情、色気(笑)をもたらしてくれたと考えたい。


まもなく来たる40代。またたくさんの波乱が待ち受けているのかもしれないが、「人と比べることなく、自分に正直に、自分が一番楽な生き方で伸び伸びと楽しむ」をモットーに生きていけたら幸せだな!

初めてのnoteでやたらと真面目に人生について書いてしまったけれど、大好きな音楽や、食とお酒、旅行、なんてことのない日常について、気軽に書いていけたらいいなと思っています。













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