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11月19日、月に吠える

サムネは友人からいただいたお菓子。美味かったー!
満月に黒猫の寛ぐのが可愛いです。

昨日19日は、部分月食でしたね。
皆さんのお住まいの地域からはどのように見えたのでしょうか。
沖縄は日没時曇りで、その時私は西原町という東海岸側の町に入用で伺っていました。西原町は海の街です。
せっかくの東海岸なので用事を済ませ海から月食が見えるか見物に参りました。
同じように海での観察を期待する方々もちらほらいましたが

どんどん雲の湧き出ること笑

ちなみに背後、

はちゃめちゃ夕焼けきれい笑笑

なので、あまり期待できないかなと帰っちゃいました。
月食とはまた別の美しい光景が見れて良かったです。

結局家の近所から月食の観察をしました。
月が探せず、方向音痴って方角も分からないのかと凹みましたが友人の助言もあり、なんとか見ることができてよかったです。

上手く写せませんでしたが笑笑笑

シーサーが月に咆哮するような、月を食べちゃったような構図が撮りたかったんだけどなー。残念。
ブレた結果、美しい満月のようですね。完。

「月に吠える」は萩原朔太郎の詩集のタイトルです。
昔、図書館で貸出不可の大きな全集を読んだ時に載っていた、萩原朔太郎の詩集への解説が面白かったです。

萩原 朔太郎(はぎわら さくたろう、1886年(明治19年)11月1日 - 1942年(昭和17年)5月11日)は、日本の詩人。大正時代に近代詩の新しい地平を拓き「日本近代詩の父」と称される。(Wikipediaより)

中学か高校の記憶なので、どなたの解説だったのか、また覚え違いもありそうですが…、

「動詞」を始めて「名詞化」した新しいタイトルの詩集は、口語自由詩の萩原らしい命名であり、彼の斬新な思考をズバリ上手く表現していると。
詩集のタイトルからして作品としての価値が高いとうような解説だったと記憶しています。

萩原朔太郎の少し後に作家として名を挙げた私の大好きな佐藤春夫は文語調の古い詩を書くと萩原に批判された事があります。すぐ言い返すな春夫!どちらも素晴らしい作家です。

たしかに詩集のみならず文学のタイトルといえば名詞。
今でもスタンダードだと思います。
「智恵子抄」「抒情小曲集」「若菜集」……。

そう思うと「月に吠える」と言うタイトルは非常に斬新な発想だったことでしょう。


ところで、今から10数年前に萩原朔太郎から名前を拝借したキャラクターが主人公の小説が大ヒット。

映画も大ヒット。ドラマも大ヒット。日本が泣いた、状態になりました。主題歌「瞳を閉じて」も大ヒット
「誰か助けてください!!」は名シーン。

「世界の中心で、愛をさけぶ」です。

主人公の朔ちゃんは萩原朔太郎から拝借したものです。
タイトルは「エヴァンゲリオン」からの拝借らしいので萩原朔太郎とは関係が薄くなりますが、「月に吠える」と同じく「動詞の名詞化」した作品名となっています。

なんとなく面白い繋がりでした。

この「動詞の名詞化」と言う解説に衝撃を受けた私は以降なにかと、タイトルを表する必要ができればこの法則に従い命名するクセがあります。

昨日の月食は満月が「朔日」のように見えそうだったので「月に吠える」を思い出した。そんな夜でした。

悲しい月夜

ぬすつと犬めが、
くさつた波止場の月に吠えてゐる。
たましひが耳をすますと、
陰気くさい声をして、
黄いろい娘たちが合唱してゐる、
合唱してゐる、
波止場のくらい石垣で。

いつも、
なぜおれはこれなんだ、
犬よ、
青白いふしあはせの犬よ。

萩原朔太郎「月に吠える」より

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