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映像に逃げる毎日

前回


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しばらくの間、書けていなかった。書く気力が1ミリも無かった。五月は自分でも思い出せないくらいの一ヶ月だった。カメラロールに残っている写真を頼りに、順番に書いていこうと思う。書き方ももう忘れた。


初めてのフィルムカメラ、撮った写真を現像に出した。現像とスマホ転送で1830円。高い。失敗が何枚もあったけど、上手く撮れたのもあった。

これは失敗、指入りすぎ

覗く窓は真ん中にあるのにレンズは横に寄っているから、収めたいものを真ん中に置くことが難しい。

最近二つ目のフィルムを現像に出した。

これは上手くいっている

フィルムどうこうよりも、まずカメラで撮るのが難しい。三つ目のフィルムを購入したので、次も頑張ってみようと思う。


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六月二日、大雨の日。
電車が途中の駅で止まって動く気配もないから降りたい人は降りてくださいという状況になった。何両かしかホームに入れていなくて、真ん中辺りのドアだけ開いたので、私を含め、みんなぞろぞろと車両間を移動していたのだけど、そのとき二人の男子高校生が貫通扉をずっと持って開けてくれていた。
通り過ぎる瞬間に気付いてぺこりと頭を下げたのだけど、きちんとお礼を言えなくて申し訳なかった。みんな当たり前のように歩いていて、誰も何も言っていなかったような気がする。この場を借りて(見てないと思うけど)、あのときはありがとうございました。二人はきっと素敵な大人になる。



数日前、気分転換に映画を観に行った。

『はざまに生きる、春』

梅田という大都会には疲れてしまったけど、いい気分転換になった。『グレーゾーン』という言葉にすごく引っかかった。私は発達障害ではないけれど、精神疾患のグレーゾーンにいるのかもしれない。

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現実から目を背けたくて、違う世界に没頭したくて、あとなんか色々と作品を観たくなって、とりあえず一ヶ月いっちゃえと思ってNetflixに登録した。初日はドラマ『最愛』を一気見。いくつかマイリストに入れたものの、自分の好みで言うとHuluの方がいいかも、と思ってしまった。

好きな作家の燃え殻さんが原作を書いた『ボクたちはみんな大人になれなかった』、公開当時映画館に観に行ったけど、Netflixと同時公開だったので、また観られると思ったらそれは嬉しい。そして観た。いい映画だ。

他にもいくつかドラマや映画を観た。一ヶ月経ったら解約するけど、それまで楽しもうと思う。


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アルバイトについて考えてみた。求職活動をするにあたって、私は色々と求めすぎていたのかもしれない。こんな人間なのに。私は裏の裏の、誰も気が付かないような仕事をするのが向いている、というかそうじゃない仕事が向いていないのだとやっと気付いた。薄々と気付いてはいたのかもしれないけど、やっと自分で認められたのかもしれない。

だから、夏の間にどうにかして体力を付けて、フリーター1年目にやっていた客室清掃をまたやろうかと思う。客室清掃は意外と体力がいって、一ヶ月経つと慣れるけど、それまでにバテてしまったら体力以外も危うくなるので、障害者手帳の結果を待つついでに体力を付ける期間を設けることにした。

先に書き忘れたけど、自立支援医療と障害者手帳の申請をした。手帳は取れるかわからないけど、客室清掃や工場勤務だと別に手帳がなくても働きやすい気がするので、まあいっかと思うことにした。

そんなこんながありつつ、今月二十二歳になった。雨が降っていたけど、コンビニにメルカリの発送をしに行ったついでに、家にいると息苦しいので公園を散歩した。ほとんど人はいなかった。雨が降っていたのも人が少なかったのも、むしろ良かった。何も考えずに噴水をぼーっと眺めた。水の音は心を無にしてくれて良い。

ここ数年で、誕生日は特にワクワクしなくなった。友達がほとんどいないので、派手な誕生日パーティー的なことをしないからかもしれない。それはそれで気を遣うから求めてないのだけど。二十二歳は大人で言うとまだ子どもだから、早く三十路ぐらいになりたいと思ったりするけれど、こんな生活をしていてもまだ許される(許されないか。)のは二十代前半ぐらいまでかもなと思ったりもする。

自分の計画が順調に...いかない気がするけど、まあいったとして、そうするとあと二年後ぐらいには一人暮らしができる。大きなことは求めないから、早くその状態になりたい。映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』の若い時の佐藤がしていた生活を見て、これでいいのかもなと思えたのかもしれない。友人もいて、恋人もいて、羨ましいところもあるけれど、少し勇気とか希望とかいうと大袈裟だけど、もらえた気がする。

まああんまり考えすぎず、期待しすぎずやっていこうと思う。地味でいい。

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