夏が去りそうなベルリンで夏にしがみつきたい

私の住むベルリンは、どうやら今週までが夏のようだ。来週末からは20度くらいまで気温が下がる予報だから、もう秋が来るのだと心構えをしている。

というのも、つい先週までの1か月、ベルリンはもうまるで秋だった。春ほどの陽気な感じではなく、どんよりくもる冬に近いような天気だったのだ。

だからもう、ベルリンの夏は終わってしまうのだと心構えをしている。寒くてどんよりする冬に向かっていくことを認めたくはないけれど仕方がない。

それで、今日はきっと今年最後の夏日だ。30度を超えていて、扇風機がないと暑くて過ごせない。（ベルリンの家にはたいていエアコンがない）

明日は29度まで上がるそうで、私は友人たちと泳ぎに行く。泳げるのもこれが最後かもしれない。実は安くなっていた浮き輪を買った。

そういえば、過去にも私は夏にしがみつこうとしていた。もっとも、当時は高知にいたから、9月待つ頃まで暑かったのだけど。

まだ8月も半ばなのに、秋を迎える心づもりを始めるなんて悲しい。夏はどれだけあってもいいよ、なんて、寒い土地に住み始めて初めて気づいた。

今年の私も、夏にしがみつきたい。まだ夏に終わってほしくない。だって、間に1か月も夏はサボってたし。夏の役割をまっとうしてから去ってよね。

そう小言を言いたくなるけれど、きっと今週で夏が終わる。ベルリンに住む人たちが、とたんに陽気になる夏が。みんなが待ちわびていた夏が。

秋が来たら、私はどうやって過ごそうかなぁ。くもってどんよりするこれからの季節を、どうやって生き延びようか。

イマココではない、未来に生きてしまう私なので、早くも嫌な気分を先取りしている。せめてあと数日は、イマココの夏を楽しもうと思う。