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ジェンダーのはなし

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男性とか女性とかではなく、ひとりの人間としてじぶんがありたい姿を選べる世の中になっていってほしい。個人的な思いを書きます。
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#女性

ジェンダーと仕事💐当事者として、アラサー女性のキャリア形成に向き合う

じぶんのキャリアを改めて考えるようになってから、いま一緒に働いているひとたちのキャリア形成に興味を持つようになった。 みんな、なぜいまここで働いているのか。将来は、どんな働き方がしたいのか。女性が9割の職場だけど、思い描いている未来はそれぞれ違う。だから、将来のことを聞いてみている。 なぜ将来の話を聞きたいのか 私が役職を持った当初、将来の夢を聞くことはいまの仕事へのやる気を上げる手段でしかなかった。 つまり、本人のためではなく、管理職側のものとして管理するために聞いてい

特権があるということ

特権というものを、ここ数日はよく考えている。特権とは、持っている人には見えなくて、持たない人には見えるもの。スクールカーストのよう。 私に見える特権のなかで最も大きいものは、男性の持つ特権。例えば父に対して、その特権がよく見える。 特権とは、自分が持つものは見えない。だから、「見えてない」ことに気づいてふるまうことが大事。 私はどんな特権を持っていて、どんなものは持っていないのだろう。周りを見渡しながら考えている。 特権があるから言えること 特権がある人は、ない人が

女性も1人ずつの人間だと知っていますか

ここ数年のうちに政治への関心が増してから、どうも正直向き合うことが辛い。当事者として、真正面から受けとめるからなのだろうと思う。 ここであきらめていては何も変わらないので、行動を続けるしかない。そうはわかっていても、どうも辛いことがある。 今回の統一地方選とか、私自身がこの週末に体験したこととか。この世界での生きづらさを、またいっそう突きつけられる。 女性も1人ずつに意思があって、それに従って生きていることを知っていますか。女性は二番手以降にいるもの、庇護されるものと思

誰もが自分らしく生きる世の中を、許さないのは誰か

女性として30年ほど生きてきて、何度もくり返し思うことがあります。 「この社会(日本)で、女性って生きづらいな」ということです。 若い頃は、「それでも女性で得していることもあるしな……」などと思っていました。 でも、アラサーになったいまの私は、「女性で得をする」とか、「女性だから辛いな」とか、どちらも思いたくないなって。 女性も男性も生きやすい世の中であってほしいし、もちろんこの二項対立以外の属性でもなんでも、みんなが生きやすくあってほしいです。 みんなが自分らしく

女性は髪が長くあるべきだと呪いをかけていたのはじぶんだった

営業職をしていた頃、周りは男性ばかりで、女性営業は私しかいない時期があった。 クライアントも男性が多く、女性が重宝されることに気づいていた私は、組織の”女性性”をじぶんが担わないといけないと張り切っていた。 結果、別に誰からも要望されていないのに、髪はロングで毎日スカートを履くこと、やわらかい化粧で女性らしさを出すことをじぶんに義務づけていた。 ”女性らしくあること”の押し付け その後、私のチームに若い女の子が入社してきた。当時の私には、彼女は”未成熟”なように見えた。

セクハラそのものも許せないけど、無意識な第三者からの一言も考えもの

1年ほど前、私はクライアントからセクハラを受けた。 こんなにもわかりやすいセクハラは初めてで、というかこれは性暴力と言ってもいいのではと思っていて、セクハラとかいう軽い言葉を作ったひとを呪った。 こちらのダメージは、精神的な死のように思ったからだ。 当時、じぶんが受けたものを受け止めきれないまま、すがるように相談をしたのは上司だった。 最初こそ親身に聞いてくれて、精神的に救われたのだけど、状況を聞かれて話すうちに彼の態度は変わった。 辛かったねと言ってくれた上司私がただ