RRR~感想と追記
RRRを観た。
IMAXで、
二回観た。
一回目は三時間が長く感じた。ハラハラしっぱなしで、運命的な出来事がありすぎて、混乱して、いろんな感情が絡まって、見終わっても坊然としていた。
インドすごい。
ナートゥやばい。
そんな感想しか浮かばなかった。
映画館の出口で、若い男の子が「ひげのばそうかな」と言っていた。
ポップコーンの匂いがして、ショッピングモールは楽しそうに買い物する人であふれていた。
interrrval
二回目は三時間があっという間だった。
超人的な肉体と精神を持つ二人の革命家の人生が、運命の輪とともに回り絡み合っていく。
理不尽な帝国主義支配への逆襲。
ヒーローの二人は、馬とバイクに乗る。
武器は肉体と棍棒と猛獣と弓矢。
薬草の知識があり、機械に強く、
英語が話せて、ダンスが上手い。
ただ村の娘を守るために、体制に逆らい、屈服せず、歌で人の心を動かす。
革命のため銃の腕を仕込まれ、仲間の期待を背負っているが、武器を使わない革命を模索し葛藤する。
使命の為に、理不尽さに耐えたことはあるだろうか?
戦って自由を勝ち取ったことはあるだろうか?
6シリング
ちょうど名探偵ポワロを見ていたら、ジャック警部が肉屋で豚肉のかたまりを6シリングで買っていた。
1920年イギリス。
ラーマのお父さんが、弾丸一発の価値が6シリング、インド人を殺すのにその価値はないと聞かされ、怒りにイギリス軍を飛び出した。
七つの海を渡る銃弾の価値はその後、1ボンドになる。
1920年インド。
私たちの幸せは日常は誰かを犠牲にしていないか?
自由とは?生命の価値とは?
怒りを忘れてないか?大切なことを見落としてないか?
2023年日本。
たくさんの革命家に捧げられたエンディング。
踊りがやっぱりすごい。
追記
インドは多民族多言語の国。
公用語とされるヒンディー語はインド・ヨーロッパ語族、テルグ語やタミル語はドラヴィダ語族。オーストロアジア語族、シナ・チベット語族など800以上の言語があるといわれる。
RRRは、テルグ語(インド南東部州の言語)映画だが、ヒンディー語や英語などが飛び交う。
映画の日本語訳を担当された翻訳者と監修者のインタビューが面白かった。
あと、こちらのnoteの記事も。
森の少数民族のビーム、大都市デリーの街で彼をかくまうムスリムの一家。
ラーマの流暢な英語とインド叙事詩「ラーマーヤナ」の物語。
様々な要素が言語と民族の軋轢を超えて、一大スペクタクルエンターテイメントに昇華していることを教えてくれます。
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