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君と一緒に黙っていたい

一緒に話していて楽しい人、っていうのはある程度たくさんいる。でも、一緒に黙っていたい人は、どれほどいるのだろう。

黙っていてもいい人も、ある程度たくさんいると思う。沈黙が流れても平気だと、そう思える人。気の置けない仲間、友人、家族、そういった人。

でも、積極的に、この人と沈黙を共にしたい、と思えるようなそんな人は稀だ。

この人と黙っていたい。

沈黙が支配する、止まったような時間を共有したい、という欲望。

この止まった時間の中で、永遠のように思われる時間の中で、ずっと見つめ合っていたい、という我儘。

言葉っていつだって邪魔なんだ。だって言葉は私たちを隔てる。言葉がある時、わたしたちは自らを差別化する。わたしは、あなたは、別の人間なんだと、残酷な事実を言葉は突きつけてくる。

言葉がないとき、その人と溶け合っているような、そんな錯覚を得る。きっとその人も同じ気持ちだ。

永遠の中で、一体化の幻想に染まる。

そんな愚かしいことを、一緒にしてもいいと思える人、そんな人はあなたにはいますか?

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