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精神疾患になってお金がなくなったら

うつ病のような病気になると、お金の問題は切り離せません。
常に健康とお金を天秤にかけながら生きる毎日だと思います。
しかし健康になるためには休むことが必要です。
無理して働くと悪化し、不安定な状態が長引いてしまいます。

そこで、少しでもお役に立てられるように、精神疾患になった時に利用できる国の制度をいくつかご紹介します。(私の知っている範囲のお話になりますので完全ではありません。)
病気でも、少しの間制度を受けるだけで収入を得たり援助を受けたりできるのでお金の心配が少なくなります。
もちろん、バリバリフルタイムで働いていた頃よりは得られる金額は少額になりますけどね。
それでも、少しは不安を取り除けるでしょう。

病気でお金に困っていて、国の制度を知らない方がいらっしゃいましたら、この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。


① 自立支援医療(精神通院医療)


自立支援医療とは、指定の医療機関と薬局の医療費が通常3割負担のところ1割負担まで軽減されるというものです。
また世帯所得や治療内容に応じて一月あたりの自己負担上限額が定められるため、原則としてそれ以上の医療費は払わなくて良いことになっております。

例えばもし自己負担上限額が5,000円だった場合、通院・薬局を繰り返して合計額が5,100円になっても、その100円は国が負担するので支払わなくて良いことになります。

また、通院以外でも、デイケア、訪問看護などにも使えます。
しかし入院は対象外です。

ただし、一定所得以上稼いでおり、区市町村民税の納税額が23万5,000円以上の場合は条件に当てはまらず対象外となりますので、自分が該当するかどうかは、お住まいの自治体の障害福祉窓口などでご確認ください。

参考サイト:
https://snabi.jp/article/107



② 精神障害者手帳(精神障害者福祉手帳)


こちらを取得することで、障害者雇用での就職が可能になり、等級によって所得税、住民税、自動車税などが軽減されますが、私が思う最大のメリットはさまざまな公共料金の割引サービスが適用されることです。

鉄道やバスなどの公共交通機関が無料になったり、割引されたりします。
また、障害者手帳を提示すると美術館、博物館、動物園などの公共施設から映画館、遊園地などのレジャーなどでも割引が適用されます。

等級は1級〜3級まであります。
詳しくはお住まいの自治体の障害福祉窓口などでご確認ください。

参考サイト:
https://www.atgp.jp/knowhow/oyakudachi/c1004/



③ 障害年金


こちらも1級〜3級までの等級があります。

障害年金は基本的に以下の2種類があります。

・障害基礎年金(国民年金加入者が受け取れる障害年金)
・障害厚生年金(厚生年金加入者が受け取れる障害年金)

等級が1級、2級だった場合、障害基礎年金と障害厚生年金が同時に受けられ、3級だった場合は障害厚生年金のみ受けられます。

また、障害手当金というものがあり、こちらは障害等級3級に満たない軽微な症状の障害に該当する厚生年金加入者が受け取れる一時金のことをいいます。

障害年金は正直ややこしいので、詳しくはお近くの年金事務所などに相談するのが良いと思います。
病歴が長くて複雑な方は労務士さんにお任せするのもありです。(お金はかかりますが…。)

支払いは毎年6回、偶数月の15日に前月と前々月の2ヶ月分が振り込まれます。
受け取れる額は等級や受給者によって大きく異なりますが、3級でも毎月5〜6万円くらいはもらえるようです。

また、障害年金の嬉しいポイントは、働きながらも受給ができるところです。
企業に申告する必要もありません。

しかし障害年金には、「永久認定」と「有期認定」の2種類があり、どちらに該当するかによって障害年金が支給される期間が異なります。
「永久認定」の場合、原則受給者が死亡するまでとなりますが、「有期認定」は1〜5年ごとに更新を行い、障害状態が軽くなった場合には等級の下降または障害年金の支給停止が行われることがありますので、ご注意ください。

あまりに症状がひどくてご自身での申請が困難な場合は迷わず労務士さんにお願いしましょう。
リターンは大きいと思いますよ。

参考サイト:
https://www.navinavi-hoken.com/articles/disability-pension
https://www.rakuten-insurance.co.jp/media/article/2019/077/
https://plus.spool.co.jp/article/disability-pension.html



④ 雇用保険


病気で失業した場合、「失業手当」か「傷病手当」というものを受給することができます。
これは知っている方も多いのではないでしょうか?
必要書類を揃えて、ハローワークや加入している健康保険に相談すればもらえることがあります。
退職時に書類を揃えられればベストです。

失業手当は「働ける状態であり、働く意欲がある」ことが前提となります。
病気でも上記が該当していればもらえることがあります。
傷病手当はケガや病気が原因で働けない場合にもらえることがあります。
どちらが自分に該当するかは主治医と相談しながら決めましょう。

失業手当は退職後原則1年以内でしたら手続きが可能です。
受給できる期間も、申請する際窓口に病気と伝えれば、もらえる期間が延長されることがあります。
しかしもらえる額も期間も受給者によって大きく異なるため、こちらもお近くのハローワークに相談しましょう。

傷病手当については私自身受けたことがないのであまり詳しくないのですが、最長1年6ヶ月もらえるそうですね。

こちらの申請は退職前にするのがおすすめですが、調べたところ最悪退職後でもできそうです。ちなみに休職中でも受給可能だそうです。

方法としては加入している公的医療保険(健康保険)の窓口に問い合わせし、支給申請書を取り寄せ、申請書を記入したら保険者に提出する流れになります。

傷病手当については分からないことがあれば加入している(していた)健康保険に問い合わせてみましょう。

ただ、傷病手当は障害厚生年金・障害手当金を受給している場合は同時受給ができませんのでご注意ください。
失業手当は受けられます。

詳しくは参考サイトをご確認ください。

参考サイト:

【失業手当について】
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/52
https://bmoonn.hatenablog.com/entry/2019/11/01/183826

【傷病手当について】
https://www.hokennavi.jp/cont/column-knowhow-034/
https://news.yahoo.co.jp/articles/87d593ee1cdaa185bd785cbc7d278af4de72470e?page=2



最後に


他にも、労災認定とかあるようですが、私は詳しくないですし、なんかざっとみたら精神疾患は認められにくいようですし、もうここまで書いて力尽きたので、気になる方はネットに情報があるので検索してみてください。


かなり長くなってしまいましたが、大丈夫ですか?
いっぱい難しいことが書いてあると頭が混乱してしまいますよね。
私は専門家ではないのでお答えできないこともあるかもしれませんが、分かりにくい箇所や間違っている箇所がありましたらコメントください。

とにかく、日本は良い国でたくさん良い制度があるので、お金に困ったら是非活用しましょう。
色々調べてみるとこれ以外にもあるかもしれませんので、まずはリサーチするところからです。
分からないことは、お近くの障害福祉窓口に相談すると良いでしょう。


それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。
大変でしょうが、申請さえすればこっちのもんです。

皆さんが病気でも少しでも安心して暮らせることを願っています。
それではまた次の記事でお会いしましょう!

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