「問い」と「語り」で紐解く私の軌跡

ここ1ヵ月、コミュニケーションと語りのプロたちとの面談を受ける機会があり、こんなに自分のことを深く考えたことはない、というぐらい自分を深堀りしていました。

生まれた時からずーっと一緒にいる自分のこと、自分が誰よりも知っている・・・それって本当?

問いと語りから発見した自分の一面を、自分深堀りのために使った手法とともにまとめます。


「ナラティブ・アプローチ」による外在化で新しい可能性を見つける

自分深堀りの始まりは、所属しているナラティブベースでの面談。

一般的なナラティブ・アプローチでは、以下の順で問題へアプローチしていきます。
①ドミナント・ストーリーを聴く(傾聴)
②問題を外在化させる(問い)
③オルタナティブ・ストーリーを構築(対話)

具体的に私が体験したのは
自分が業務を通して感じていることを、忖度なく語ったあと(傾聴)
「それをひとことで説明するなら?」というに質問に応えることで(問い)
「なんでもできる」という器用貧乏から「大量データや状況を俯瞰し、サマライズすることが得意」という特技を発見。(対話)

「問い」に応えよう、言葉にしようとすることで、自分の中にある要素を再チェックしている感覚が、普段使っていない脳の奥の奥まで可能性を棚卸しするようで、とても楽しい経験でした。

今後「ワーク・クラフティング」として、ワークショップするのもいいねーという話が先日MTGで上がっていました。「働く」を再構築したい方に、本当にオススメ。

「パーソナルマップ」で私を分解

面談の後、SNS投稿で「広報」の人材募集を発見。ちょうどウェブ解析士の話をしたタイミングだったので、応募を決める。そのときにいただいたお題が「パーソナルマップを作成してください」というもの。

自分についてのマインドマップをつくっていく。
まずは家族構成とか出身地から進めていくのだけど、趣味や仕事について書くうちに、多種多様な分野に手を出し続けている自分に気が付く。まとまらない・・・と呆然としながらも書き上げたのがこれ。

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(書きすぎ。)

すべての要素がつながった先には「喜び」があった。

家族とのこと、仕事、趣味、旅・・・動き続けて味わいたいのは沸き上がる喜びを味わいためだったのかー。感動。

そして、面談。
「このいろいろな活動の原動力は何?」
という問いを受けて、思考が深く深く潜っていく。

個人的に味わいたい感情は「喜び」。
社会的に実現したいことは「公平」。

機会の平等や公平性が損なわれている状況に激しい憤りを感じる。自分でも、すっかり忘れていた自分の原動力に驚くと同時に、全ての自分の行動はそこからきているのか・・・と深く納得した。

あなたにとって「自由」とは?

15年程前、兵士の武装解除(DDR)の専門家、瀬谷ルミ子さんの講演で会場に投げかけられた質問。自由とは何か?

そのとき、瀬谷さんの想う自由とは「選択できること」。

学校に行くことができること。
望む仕事ができること。
好きな場所に住むこと。
好きな服が着られること。
好きなものが食べられること。

どれも日本にいれば、実現することはそれほど難しくはない。
ただこれらのことは、生まれた国が違うだけで、叶えるのが難しくなることがある。

当時は、これが途上国や人種、宗教に関わる問題と捉えていたけれど、自分が貧困な暮らしを経験してから、日本でも一度「標準の暮らし」を外れてしまうと、今とは違う人生を描き、選択していくことがとても難しいことがわかった。

遠い国の他人事ではない、身近な問題という衝撃。

紆余曲折あったけれど、今の私はいつでもどこでも働けて、暮らすことができる、とても自由な状態。
(子どものころに教育を受けられたことが幸いしたと実感している。ありがたい。)

もっと、たくさんのひとに、自分の人生を自由に描いて、実現させてほしい。特に子どもたちには、生きたいように生きる力を身につけてほしい。

個性を活かして共同創造しあえる世界の実現が、次に実現させたいこと。壮大すぎて時間がかかりそうだけど、ライフワークとして取り組んでいこうと思う。

もやっとしたら「問い」のプロに語ってみよう

今回実感したのは、プロの問いの立て方の素晴らしさだ。たった一言の短くシンプルな問いが、拡散した思考をまとめ、心を深く探るトリガーとなる。これは、友人や同僚、家族との会話ではなかなか得られない。(気を使ったり、前提を話さないと伝わらなかったりすると余計にもやもやする。)

心のもやもやをスッキリ晴らして、次へ進みたいとき、時間をしっかりととってプロのカウンセリングやコーチングを受けて自分の軌跡をたどってみる。そこには、停滞していた現実を一瞬で変える可能性がある。

このことがきっかけで、プライベートでも定期的なカウンセリング/コーチングを受けることにした。健康チェックみたいにメンタルチェックをすることで、もやもやを抱え続けることがなくなり、とてもいい。長い間抱えている思考のループや停滞感、プロに相談してみたら、あっさり解決しちゃうかもしれません。
(語りやすさは、個人の相性も大きく影響するので、最初の人に決めずに、何人かの人と話をしてみるのがオススメ。私は4人とお話してから、定期的に話す人を決めました。)

行き詰ったとき、つい新しい技や資格をインプットしてしまいがち。実はもう、自分の中に能力も魅力も持っている。その前提でプロと対話しながら、どの部分を引き出し、どう表に出していくか語る時間を持つ。

「ない」ではなく、全て「ある」前提で、自分の軌跡をたどりなおすと、とても満たされ、前よりも自分のことを好きになれた気がします。

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