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Ego limits you. 〜嫌な自分と向き合うチャンス〜

日中、12〜14時くらいの暖かい時間に、まだ暖かい時間があった、とほっとする最近。朝10時半、子供たちを送った足で、そのまま外掃除をする頃に、お日様がキラキラと光り出す。

セントラルヒーティングで常に暖かさがキープされた屋内には、玄関の扉を開けると白い息が幾つも姿を表して、手袋を外したその手に心地よく室温が溶けていく。

室内と、外の乾燥に身体が追いつかず、肌にはしょっちゅうミストを振り、1日に何度も湯を沸かす。

外気3度を表す温度計が目に入り、「ああ、やっぱり寒かった」そう思いながら、カップに湯を注ぎ、ハーブティーを入れる。

海外で生活すると、エゴに向き合うことが多くなる気がする。
家の作り、水の質、配線、冷蔵庫の扉の向き、戸棚の立て付け、風呂場の作り…。



勿論、日本には日本の環境が配慮された良いものがあり、悪いもののある。
同様に海外生活にも、こちらの気候などに適したものが作られ、開発され、年代ごとに良いものが使われている。

加えて、宗教や国、地域などで定められたルールなども加わり、それぞれの特徴が家の中だけでも、かなりの違いがあることに気づく。

我が家は、以前3年間、車でヨーロッパを回った。
その際、ホテルではなく、アパートメントホテルを利用した。
子供たちも小さかったり、5人一緒の部屋を取るのも難しく、キッチンや洗濯機があるのは、とても便利だった(洗濯機がない時は半分くらい)。

だから、国やエリアごとによって、家の作りやオーナーとのやりとりから、ヨーロッパの暮らしが、ほんの一部だけど同じ視点で比較できたと思っている。

私は、ポジティブ思考な方。
新しいこと、知らないことに触れることが大好き。
だから、使いにくさや不便さを結構楽しめる方なのだが、毎日の生活となると
ひょんな事から不平不満がボロボロと出てくるのだ。

このひょんなこと、というのは
疲れていたり、つまらなかったり、今は、特に達成感がなく虚しくなった時、が一番多い。

そもそもエゴというのは
「他者のことを考えず、自分だけが良ければいい」という利己的な考え方のこと。

毎日の家事や掃除も、自分や家族が居心地よく過ごせるように、
ご近所の方々も気持ち良く道を通れるように、と考えながらしているのだけど、
毎朝猫や犬のフンを処分したり、履いても履いても落ち葉が落ちたり、
買っても作っても、ご飯を作り続けたり、掃除をしても達成感がなかったり・・・

そんなことに目が向いてしまうと、
家の作りだったり、日本だったら・・とかそんな思考走りがちになる。


先ほど淹れたお茶からのメッセージ
「Ego limits you. 」
癒しのためのtea timeにハッとさせられた。

そして考えた。
確かに、EGOは自分をちっぽけな人間にする。
思考も、視野も、心も、とても狭い範囲に押し込む感覚がある。

でも良く考えてみれば、
違和感、怒り、恐れ、悲しみ、うまくいかないというもどかしささえも、利己的とは言えないか。
なぜって、感情ってものがそもそも個人のものだから。

その感情を持つ限り、自分自身にそのエネルギーを浴びせ続けるのと同じこと。
そして、やがては、自分以外のものにそのエネルギーは伝わってしまう。

それは、非常に苦しいことだ。
相手にも、自分にも。

Ego limits you.


ならば、どうする?

・うまくいかないことも
・怒ったことも
・悲しいことも
・恐れることも
まずは、そのまま受け止める。


ーーー私は、今、怒っているね。悔しかったんだね。
ーーー悲しいね。〇〇なことが悲しかったんだね。
ーーー怖いんだね。△△が怖かったんだね。


存分にその感情を味わったら、その感情を感謝と共に手放す。
・怒るチャンスをくれてありがとう
・一緒に泣いてくれてありがとう
・このことが私にとって恐怖だということに気づけて良かった。

など。


お茶を手にする前の私は、
「なんで、猫や犬を飼っていない私が毎日、フンの始末をしなくちゃいけないの?
毎日こんなに掃除をしても、明日の朝にはまた汚れている。
エンドレスな家事(でも綺麗な家でいたい。喜びを感じる家で暮らしたい)。
あれやって、これやって、そしたらもう、お迎えだ。何やってるんだろう。これだけでいいの?毎日これだけでいいの?」

と思っていた。

Egoについて考え、感情を整理した。

毎朝フンを見るなんて嫌だよね。そりゃそうだ。
落ち葉もはいてもはいても、なくならないね。
やっぱり、マンションの方が良かったかもね。
掃除だって、こりゃ大変だ。毎日やったって、大掃除に回さなきゃいけないところがたくさんある。疲れるよね。毎日、お迎え、掃除に洗濯、食事の準備。これだけしていても、心地よさを感じない。
好きなところが見えなくなって、嫌いになりそうで怖いんだよね。
この家のことも、ルーマニアも、そんな思考の自分のことも。

大丈夫。
あなたは決して、そうはならない。
誰かの捨てた吸い殻も、お菓子のゴミも、動物の糞も、足跡も、
あなたが拾えばあなたに運が拾われた。一度に綺麗にならなくても、大変にならないできれいを保てるサイクルを見つけていこうよ。今は、自分の好きなものが少ないけれど、これから、好きなものを揃えていこうよ。好きなものを増やしていこうよ。お迎えも、できない時、しない時を作ろうよ。
そして、好きなもの、好きな時間、好きな風景を感じよう。
そうだ、今は、慣れないルーティーンで自分のペースを作ってる時。
苦しく、疲れたってことは、無理な暮らし方ってこと。よく気づけた!よく気付いた!良かったね。
お肌の乾燥もきっとすぐに潤うよ。
だって、毎日たくさん運を拾ってるんだもん。



お茶を飲んで
深呼吸して
少し目を閉じた。


感情を味わって消化していたら、
お迎えの時間が過ぎていた。


これだけの感情が、私の中に重しとなっていたのだ。
しんどいわけだ。
不平不満が出るわけだ。



Ego limits you.
私は、「嫌な自分と向き合うチャンス」と捉えよう。

軽くなった心
気持ち良く足を入れた靴で玄関を出る。
愛用シューズがいつもより愛おしく感じる。




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