塾長日記【前編】:もっと、授業力を上げたい! ~「自立した日本語話者を目指す」日本語授業を考える~を振り返る
皆さん、こんにちは。
日本語教師アイディア塾 塾長の竹丸勇二です。
さて、今夜の塾長日記は、
日本語教師アイディア塾#36について
お届けしたいと思います。
弊社エルロンが独自に行った、
2024年日本語教師実態調査アンケートの中で
最も多く上がった課題
「もっと、授業力を上げたい」
こちらをテーマに
第36回目のアイディア塾を開催しました。
今回も、
64名の日本語教師の方々がご参加くださり、
現在の授業の状況や目指す授業、
そこで求められる授業力について、
意見を交わす会となりました。
ゲストスピーカーにお迎えしたのは、
常勤・非常勤日本語教師として、
また、フリーランスとしても活躍されている
藤原ひとみ さんです。
藤原さんは、日本語学校2校で
常勤、非常勤講師として勤務されていますが、
「みんなの日本語」や
「できる日本語」といった総合教科書を
教えない日本語授業スタイルで
授業実践をなさっています。
皆さんは、授業中、学習者を観察していて
「教えた文法を使って話していないなぁ・・」
と、感じることってありませんか?
ゲストスピーカーの藤原さんも
勤め始めたばかりの学校の授業で、
同じように感じられたそうです。
そこで、教務主任のところへ行き、
「授業のスタイルを変えてみたい」と、
相談してみたところ、
OKがもらえたので、早速、
教えない日本語授業を試したそうです。
すると、
担当していたクラスの学習者がこぞって、
「毎日、藤原先生の授業がいいです!」
と、教務主任に直談判に行ったそうなのです。
どんな授業なのか・・教務主任が、
藤原さんの授業を見学に来られ、
その後、藤原さんは勤務校から正式に、
教えない「みんなの日本語」授業の
日本語教師向けの研修を委託されました。
「教えない日本語授業・・?!」
初めてお聞きになった方も
いらっしゃるかもしれませんね。
どんな授業か、
一言でいうと、
「教師主導型」授業ではなく、
日本語教師がファシリテーションを使い、
「学習者中心」「協働学習型」で進める授業です。
例えば、文法の授業をする時、
我々日本語教師が、学習者に知ってもらいたい
文法知識って、色々ありますよね。
それらを教師が詳しく説明するのではなく・・・
必要な知識は、以下のようなプロセスを経て、
学習者に習得してもらう授業スタイルです。
知識のインプットは、可能な限り学習者間で。
アウトプットも、学習者間で行っていきます。
さてさて、話を戻します・・
藤原さんの「教えない日本語授業」は、
校内の留学生の間では、「楽しい」、
「日本語たくさん話せる」と評判になりました。
しかし、
学校全体でこのスタイルを取り入れようとしたとき
これまでのとは違う授業方法に
戸惑いを感じる日本語教師の方もいらしたそうです・・
(戸惑う気持ち、私もよくわかります)
ですが、
藤原さんが学内研修を初めてから2年が経過し、
今では、すべての日本語教師が
「教えない日本語授業」を実践されていらっしゃるそうです!
学習者の方々のニーズに合わせて
学校の授業スタイルを変えられた、
こちらの日本語学校の先生方、
ほんとうにステキだな・・と、感じています。
初めは、戸惑いを感じた日本語教師の方々も留学生も
今では、楽しく授業に取り組んでいらして、
毎日、日本語でできることが積みあがることに
学習者も日本語教師共に、
モチベーションが上がっているそうです。
アイディア塾で、こうしたお話しを伺っている最中に
チャットに次々と参加者からのご質問が上がり、
今回のアイディア塾は、過去最多の質問数になりました。
どんな質問があったのか、
一部をちょっとだけご紹介しますと、
【質問1】
どうして、「教えない日本語授業」スタイルで
授業をしようと思ったのですか?
【質問2】
みん日を学習者中心・協働学習で進める方法って?
【質問3】
授業を上手く進めるコツを知りたい。
などなど・・。
質問内容をお読みいただいて、
「私もそれ聞きたい!」と
思っていらっしゃるかもしれませんね^^
この続きは、
次回の塾長日記でお話したいと思います。
楽しみにお持ちく頂けたら嬉しいです。
いつも、最後までお読みくださり、
ありがとうございます。
後編へ続く🍀