ミトリ稽古
1.見て取る
合気道の稽古は、先ず師範がお手本を見せます。
そのお手本を見て、お互い技を掛け合うのが一般的なスタイルです。
これを見取り稽古と言います。
一般的に見取り稽古と書きますが、ここには色んな意味が含まれています。
先ずは、見て取るです。
これは文字通り、お手本を見て形を覚えるフェーズです。
基本的に合気道の技では表技と裏技があり、
それを左右一本ずつかけるので計4本やることになります。
初心者にとっては、これが結構、大変だったりします(笑)
手の動きや足の捌きなど、注視する点が多いからです。
しかも、指導者は袴を履いているので、猶更、難易度が上がります。
2.見て盗む
ある程度、形を覚えてくると見て盗む段階に入ります。
指導者も限られた時間で1から100までを教えるのは不可能です。
したがって、指導者の動きからコツを盗み取る必要があります。
私が特に重要だと思うポイントは、①足運び➁目線➂心理状態です。
①足運びとは、すなわち相手との位置関係になります。
一つ運び方が変わるだけでも、相手と衝突してしまいます。
なので、どの様にして間合いを取っているのか、という観点で見る事が大事です。
➁目線は指導者がどこに意識を向けているのか、何を伝えようとしているのかを
読み取る上で重要な判断材料になります。
➂心理状態は一番、大切な要素だと思っています。
幾ら技術的なテクニックを身に着けても、
正しい心理状態を作らないと絵に描いた餅です。
指導者の顔つきや、どのような気持ちで技を掛けているのか、
この点を注視してみて下さい。
そして、実際にその技をやる時には、同じ心理状態を想像してやってみて下さい。
ノウハウを身に着けてもぶつかる意識が1mmでもあれば、
それが技となって現れます。
なので、結局は心理状態を整えることが凄く重要なんです。
指導者の感情状態を注意深く観察することで、
再現度の高い技を表現できます。
3.見て執る
最後はこじ付けみたいになってますが(笑)
1と2を踏まえて実践してみよう、という意味になります。
時には、1と2に立ち戻る必要もあります。
そのトライアンドエラーの回数を増やしていって、
技に磨きを掛けていくんですね。
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