合気道とは私生活を映す鏡
1.合気道の技にその人の私生活が現れる
昔、通っていた道場の先生が、こんなことを言っていました。
「その人の技を見れば、どんな生活をしてたか分かる」と。
私も最初は??って感じでした。
ある日、相手に持たせる稽古をしてる時に、
私の同期が苦戦してるなかで師範がこう言いました。
「お前がここで相手とぶつかってるということは、
私生活でもお前は人と衝突してるんだよ」と
いやいや、そんな技だけで俺の私生活を勝手に判断するなよ!
と私の同期は帰り道ボヤいてたのを今でも覚えています(笑)
その当時は確かに変なことを言うんだなと思っていましたが、
今となっては確かに正しいかも?と思っています。
2.技を考察すると普段の自分が見える
経験者なら分かるかと思いますが、日によって技の出来が違ったりします。
それが、仮に同じ技であったとしてもです。
そういう時は、以下の2点を考察することが面白いと思います。
どういう点が上手くいかなかったのか。
最近の自分の私生活はどうだったか
1については、例えば、「自分勝手に動いてしまった」とか
「力に頼ってしまった」とか。
2については、それを踏まえて自身の私生活はどうだったか?ってことです。
実は、最近、仕事が忙しくて、大切な人をそっちのけにしていた。
→「自分勝手に動いてしまった」
会社で反りの合わない人とケンカになった。
→「力に頼ってしまった」
それって、ただのこじつけじゃないの?
って思うかもしれませんが、意外とそうでもないと思ってます。
会社でイライラしていると、自宅に帰った後もイライラしてたり、
何かで自信を失ってしまうと、他のことにも消極的になってしまったり。
日常の感情って無意識に引きずってたりしませんか?
また、逆説的に考えることも可能です。
日々、誰かと衝突してたり、人のあら捜しをしてるような人が、
稽古で相手を尊重したり、相手を意識しないという動きが直ぐにできると思いますか?(笑)
つまるところ、稽古の場というのは自分の日頃の潜在意識が無意識に顕在化するんです。
普段の生活の姿勢やクセは自分の中に深く根付いており、
一朝一夕で変わるような物ではありません。
ましてや、稽古中の1時間程度では猶更です。
3.技を磨くと自分が変わる
自分の技を通して自分自身を客観視する。
今で言う、メタ認知に近いと思います。
技から情報収集をしたら、あとは原因解決に動くだけです。
例えば、「自分勝手に動いてしまった」というケースなら、
相手のペースに合わせて技をかける。
そうすれば、相手に歩調を合わせる感覚を心身ともに養えます。
その気持ちを自宅に帰った後も継続できれば問題解決ですよね。
うん、でもそうは問屋が卸さないのが世の常です。
道場の外に出れば、ストレスやイライラすることは当然あります。
だから、こそ繰り返し繰り返し稽古をして、
自分をメタ認知することが大切なんだと思います。
メタ認知が出来たら技を通じて、何度も何度も修正していけばOKです。
ということで、今回は合気道の技=自分の私生活という話でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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