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観の目強く、見の目弱く

武道をする上において、この考えは非常に重要だと思っています。

これは元々、宮本武蔵の言葉です。

観の目とは全体を俯瞰的に捉えることで、見の目とは何かを目で追ってみることです。

何かを目で意識的に追うということは、それ自体に意識が囚われているため居着きになります。

居着くとは膠着状態を指しますので、相手に隙を与えてしまいます。

翁先生が仰った、相手を見るなととは正に見の目ではなく、観の目で捉えよという意味と同義なのかなと思います。

稽古をしている時、相手の表情を見てみると非常に分かり易いです。

険しそうな顔をしている場合、99%、見の目になっています。

見の目、状態になっている人の手を掴むと、動きが止まっているのが良く分かります。

つまり、居着いてるので膠着状態にあることが、掴むと良く分かるんですね。

逆に観の目の人の腕を握ると、捉えどころのない腕をしています。

居着いてないので、そういった人の動きは止めることが難しいです。

観の目を強くするには、先ず気持ちが膠着状態にならないということが重要です。

そういう意味でも相手に持たせる稽古は、観の目を強くする良い手法だと思います。

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