見出し画像

異次元よりの来訪者

 
 ほんと世の中クソだな、などと平日の真昼間から掲示板に書き込んで悦に浸っていた時、ピンポーン、とインターホンのベルが鳴る。

 誰だよ、と思って俺は玄関まで行き、ドアの穴から外を覗く。
 するとそこには、茶髪にピンクのメッシュが入った、なんかギャルみたいな女が立っていた。
 まず言える。俺にこんな知り合いはいない。
 じゃあなんだこいつは。新手の美人局か?
 怪しいと思った俺はドアを開ける前にもう少し女を観察する。
 顔はよく見えないがスタイルはよく、その胸を強調した色っぽい服装をしていてこんなボロアパートには明らかに場違いだった。俺は、彼女は普通にデリヘル嬢だと思った。だが、俺は呼んでいない。部屋を間違えたのかもしれない。
 もしそうなら言ってあげた方がいいだろう。俺は扉を開けて、女に尋ねる。

「あのー、どちら様でしょう?」

 すると彼女は笑い、そして言った。


 

「俺は三日後のお前だよ」


【続く】

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?