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ブラジル音楽と女たち

お久しぶりです!
最近、仕事を詰め込みすぎてnoteやYoutubeの更新が滞っていました。

「何かを掴みたいとき、両手が塞がっていたらできないでしょう」と随分昔に友人に言われた事を思い出しました。

というわけで、生活スタイルを見直し。
今日からまたライターとして沢山を記事を書きたいと思っていますので、宜しくお願い致します!

さて、以前からブラジル音楽界のもう少し社会的な部分をずっとお話したいなと思っていた所、ラティーナさんからとあるオファーをいただきました。

それは、サンバとショーロの都であるリオデジャネイロで開催された「性自認が女性のアーティストを対象とした音楽家育成プログラム」についての記事です。

このプログラムは、毎週末、音楽レッスン、自己分析、著作権法、レコーディングからリリースの仕方などその道のスペシャリストから学び、3ヶ月後に参加者全員でアルバムを共同制作して発表するというもの。

参加条件はリオデジャネイロ在住のポピュラー音楽を演奏する性自認が女性のアーティスト。
性自認とは、自分が認識している性です。
そのためトランス女性(出生時に割り当てられた性別が男性で、女性としての性同一性をもつ人)も応募対象です。

オーディションがありますが、企業(電話会社Oi)とリオデジャネイロ市が後援なので、参加費無料で昼食と交通費の手当てが出ます。

なんで性自認が女性限定なの??

プログラムは昨年終了しており、完成したアルバムレビュー記事にしても良かったのですが、せっかくならプログラムに参加されたリオデジャネイロ在住の日本人アーティストMAKOさんにインタビューをしてみたい!!
と相談したところ、ご快諾いただき素晴らしい機会をいただけました。
MAKOさん、ラティーナの東さん、ありがとうございました。

記事はこちら ↓

2023年5月23日まで無料公開されていますので、ぜひ読んでいただけたらと思います。それ以降はラティーナ月額購読者のみ全文購読できます。
記事が良かったら是非「すき♡」もお願いします!

今回のインタビューでは、プログラムの体験談だけでなく、
ブラジル社会やブラジル音楽界、歴史、インターセクショナリティ、近年の女性アーティストの在り方や傾向
など、幅広く取り上げたかったのです。
「ブラジル音楽好き」や女性に限らず、多くの方々に読んでいただきたいという思いでインタビュー/編集しました。

また、インタビュー対談にさせていただいたのも理由があります。
ブラジルではジェンダーについて話し合う機会が多く、日常的に行われています。

それは、フェミニズムやLGBT+を支持する人が多い、あるいは少ないという話ではなく、「自分の意見をもっている人が多い」という事です。

例えば、ブラジルは世界最大規模のLGBT+パレード(旧ゲイパレード)の開催国でありながら、世界で最もトランスジェンダーが殺されている国でもありますから、こういったジェンダー問題に寛容な国とは言えないと思います。
前大統領もよくゲイ批判をしていたので叩かれていましたが、それを支持する人たちもいるのです。

つい最近だと、超有名セルタネージョデュオ、ブルーノ&マホーニのブルーノがトランス女性レポーターに対して言った言動がトランスフォビア*としてSNSで拡散され、ブルーノが公開謝罪を行うなんてこともありました。

*トランスフォビアとはトランスジェンダーの人に対する差別や不寛容、否定的な態度、言動、嫌悪

このように、毎日のようにジェンダーに基づくヘイトクライムが取り上げられているのですが、それだけ人々の関心が高いということだと思います。

最後になりますが、ブラジル音楽史を辿ってみると、器楽奏者は本当に男性が多いんですよね。

記事冒頭の写真は1956年、テレビ番組でのワンシーン。
1950年代の終わりから1960年にかけて、ナラ・レオンがスカートを履いて膝を出しながらギターを弾き語りしていたのが「野蛮」と言われたように、女性がギターや打楽器を演奏することは珍しいことでした。

私の音楽院時代の有志ビッグバンドも男しかいません!器楽奏者は今でも女性が少ないんです。

今後、そんなエピソードも書きたいなと思っています。
今日はここまで。インタビュー記事、是非読んでみて下さいね!

現在、フリーランスで活動しています。今後も活動を続けていくために、サポートいただけると大変嬉しいです! いただいたサポートは、取材や制作の費用に使わせていただきます😊