不妊治療から無事に我が子が産まれたよ
不妊治療開始から2年半。
待望の我が子が産まれた。
赤ちゃんといえばミルクのにおいのイメージだったけど、
母子同室が始まった産後1日目の息子は、
清潔であたたかい、おてふきのにおいがした。
健康で、元気で、しっかりうんちをしてミルクを飲む。
目の前で息子がしている当たり前のことが私にはとんでもない奇跡に思えて、
ありがとうありがとうって、すやすや寝ている息子に何度も感謝をした。
体外受精をした8ヶ月前には、エコー画像に映る君はまだ小さな小さな光の粒で、そこからどんどん大きくなって、今はなんと3100gもある。人間ってすごい。
お産の時の話を少しだけ。
初めてのお産は大変だったけど、
期待していたスムーズさと、怖れていた過酷さのちょうど中間くらいだったかもしれない。
24時に破水して1時過ぎに入院、
夜中の2時に陣痛が始まった。
「陣痛は10分おきくらいから始まる」と思っていたらいきなり5~6分おきに始まって、「あれ?あれれ?」と戸惑いながら助産師さんに伝えると、「まだ子宮口そんなに開いてないし、今のうちに眠っちゃいな!」と言われる。嘘だろ。こんなに頻繁に痛みがくるのに、眠れるわけがない。
お腹の中に風船が膨らみ出すような感覚でぐんぐんぐん~と痛みが広がって、あまりの痛みにめまいがした。これが陣痛かぁ。お母さん達はやっぱりすごいなぁ。
痛みの続く約30秒間を、じっと数えて過ぎ去るのを待つ。それが5分おき。
私はかなり怖がりなので、妊娠中に「安産」に関する本を片っ端から読んで、お産のことは全力でイメトレをしていた。
(ちなみに先輩ママたちの中にはいかに自分の出産が恐ろしい体験だったかを語り、無意識に怖がらせてくる人もいるので、お産の情報はママ達よりも本やYouTubeを参考にするのが良い。)
私が読んだ安産の本には、
「陣痛がきたらとにかくリラックスと深呼吸」
「助産師さんと穏やかに会話をするお産を明確にイメージして文字に書き起こし、毎日音読する」
「痛い!じゃなくてイエイ!と言おう」
なんてことが書いてあり、これを丸暗記しそうな勢いで読み込んでいたけれど、
実際に陣痛がきたらリラックスなんて全くできず、
助産師さんの声かけには「…へぇ!」と情けない返事をするのが精一杯で、
「痛い」が「イエイ」だと?!と半ギレになりながら、
それでも深呼吸は一生懸命に続けて(これだけは痛みを乗り越える効果があった)
私なりに一度も叫ばず、冷静さを保ちながら、痛みを繰り返す一晩を一人きりの病室で乗りきった。
途中から無痛分娩だったので一晩陣痛に耐えた翌朝には麻酔を打ってもらい、(それでも麻酔が弱くなったりして最後は結構痛かったけど)
何度も何度もいきんで、最後には先生が吸引をして、
破水から16時間後、
夕方に我が子は生まれてきてくれた。
小さな小さな顔、手、足。
それに比べて大きな大きな泣き声。
先生が赤ちゃんを取り出した瞬間、
無意識に自分のお腹を見た。
重たくてはち切れそうなくらい膨らんでいたあのお腹。
毎日のっしのっしと歩いて、すれ違う人から視線を感じたなぁ。
赤ちゃんに力強く内臓や膀胱を蹴られて、痛くて眠れなかったなぁ。
そのお腹の膨らみが、もう目の前にはなくなっていて、私と我が子は、これからは別々の身体で呼吸をして、栄養をとって生きていくのだ。
すごい、ありがとう、頑張ったね。
ずっと待ってたよ。
気付いたら涙が止まらなかった。
妊娠するまでは先が見えない毎日で不安だったし、
妊娠してからは無事に生まれてくるかな、ちゃんと産めるかなってすごく不安だったし、
これからも毎日色んなことが不安になるんだろうと思う。
だけどこれからは、我が子の顔を正面から見つめて、一緒に乗り越えていける。
何度も何度もくじけそうになるだろうけど、一緒に踏ん張って、楽しいことをたくさん知っていこうね。
不妊治療を頑張っている全ての人が、
元気な赤ちゃんを授かりますように。
妊娠中にもたくさんnoteを書き留めていたので、少しずつ記録として載せていこうと思います。
(妊娠中に色んな妊婦さんのnoteを読ませてもらったので、同じように誰かが参考にしてくれるかもしれないので)
引き続き、母親になりましたみかんをよろしくお願いいたします!
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