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AmazonにAI美女の写真集を出すまでの話

皆様、こんにちは!
最近AIアートのエッチな画像を見たら、性的興奮よりもアイデアと構図がすげぇ!の興奮の方が強くて困っているStmic | AIGirl_Photoです!
今回はAmazon(Kindle)でAIを使った写真集を出版したので、その方法について解説しようと思います!
結構色んな壁があって、構想から実現まで2週間近くかかってしまったので、これから作りたいという人は是非読んで下さい!

写真集はこちら!↓
(現在発売が停止されております。。。
女子高生をテーマにすることがAmazon基準でダメだと発売後に連絡がありました。。。
発売前のチェックはなんだったんだ。。。)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BYYLZVSH

実際の画像作成のプロンプトやパラメータは研究にかなり時間を使ったので有料での公開とさせていただきます🙇‍♂️
それ以外の気をつけるべきポイントなどは全部読めますので、是非最後までご覧下さい!😊


なぜ写真集を出そうと思ったか

まず、なぜ写真集を出そうかと思ったかについて軽く話そうと思います。
AIアートを作っている人はあるあるだと思うのですが、
天才達が素晴らしいモデルを開発して下さってからというもの、
1つのプロンプトから生まれる作品の成功確率が大幅に上昇し、
自分の好きな作品が大量に作れてしまうという嬉しい悲鳴を上げる方も多いと思います。

僕もその1人で、厳選した後の作品でも30枚とかになってしまい、全部をTwitterに上げるのはフォロワーの人に迷惑かもだし・・・とか、
単純に投稿が面倒・・・って思っていました。
最初はInstagramに雑に全部投稿していたのですが、Twitterと違いあまり見られず(Instagramはリアル系よりも、ファンタジー系などAIならでは作品の方が伸びてる気がする)、う〜んって思っていた時に、
Amazonで偶々、AI写真集を出している方がいて、その手があったか!と思い、自分も作ってみよう!となりました。

既存のAI写真集とアイドルなどの写真集を比較

今はもう違うのかもしれませんが、僕が2023/3月上旬に確認した時は、
AI写真集とアイドルやモデルの方が出している写真集を比べて、違う点が2つありました。

1つ目はAI写真集は実際の写真集に比べて画質が低い本が多かったです。
Kindle Unlimitedに登録している人はタダで読めるとはいえ、一応値段をつけて売っているのだから、画質はこだわりたいな〜と思いました。

2つ目はAI写真集の方は構図やポーズがほぼ同じという特徴がありました。
もちろん、1テーマに絞って出版されている本が多かったので、わざとだという可能性もあるのですが、個人的に背景やポーズは色々なものがあった方が楽しめるのではないかと思って、ここもこだわりたいポイントでした。

そして、もう1つ僕が取り組まないといけなかったことが縦長画像の作成です。
Amazonでは写真集に掲載する写真は縦横比1.6:1が推奨されています。
実際の写真集も1.5 or 1.6:1でした。
しかし、僕はそれまで縦横比1000:800、つまり1.25:1で作成していたので新たな研究が必要でした。

なので僕は以下の3つに取り組む必要がありました。
①Amazon Kindleでの出版の方法を調べる
②縦横比1:1.6で高画質の作品を量産出来るようにする
③出来るだけ多彩な構図やポーズの作品を作れるようにする

Amazon Kindleでの出版の方法を調べる

これが意外に厄介でした。
まず公式サイトに作り方が書いているのですが、めちゃくちゃ分かりにくいです。これが参入障壁になってるまであります。
(※前提として商用可能のモデルを使っているのが条件です。最近ライセンス関係がややこしさの極みなので自己責任でお願いしますm(_ _)m
最大限気をつけていますが、僕が逮捕されたら是非皆さんが作ったAI写真集を差し入れて下さい。)

幸いなことに、「Amazon Kindleでの写真集の出版方法」という記事を書いて下さっている方も何人かいらっしゃるのですが、ところどころ人によって書いてることが違って、どれが正しいの・・・ってなりました。
ので、他サイトと情報が重複してると思いますが、一応別noteに手順を書いておきます。もしかしたらより良い方法もあるかもしれないので、参考程度にお読みください。

あと調べても中々分からなかったのは写真集の画質はどのぐらいにすれば良いのか、です。
個人の方が書いているサイトには1536 x 960でも十分と書いていたりするのですが、
公式には最低1920 x 1200と書いてあり、これは画質が低すぎるため非推奨。推奨は2880 x 1800と書いてあります。
・・・マ?
流石に高画質すぎる・・・大量に用意しないといけないのに、一枚一枚この画質は厳しすぎる・・・
ということで、非推奨と書いてはありますが、一旦1920 x 1200で作ることにしました。

縦横比1:1.6で高画質の作品を量産出来るようにする

現状、StableDiffusionを使ったAI画像生成は高画質にすると人物の手が4本になったりバケモノ化しやすい、というかほぼそうなります。
ということで、特殊な方法を使って画像を作らないといけないのですが、それは以前noteに書きましたので、そちらを参考にしてもらえればと思います。
ちなみに、最終的には1920 x 1200以上の画質で画像を安定的に作れるようになりました。(やり方は無料部分に、具体的な数値は有料部分に書いてあります。)

この作業にも目的の設定に辿り着くまでに数千枚の検証をしたので、ここまででかなり時間を使ってしまいました。
やはり、何事も初めてのチャレンジは苦労するものですね。

多彩な構図やポーズの作品を作れるようにする

高画質の作品を安定的に作れるようになったので、次はいよいよ写真集の中身をどうするかを考えていきました。

色々考えてたのですが、ある特定の人に刺さるようなものよりも多くの人に受け入れてもらえる作品にしようと思い、ほぼ全ての人が体験した学生生活をテーマに女子高生の学校での様子を作品にすることにしました。

そこで、まずは服装のパターンを考えました。
学生が学校で着る服装といえば、制服・体操服・スク水ですよね?ね?
その3パターンだけだと写真の変わり映えがなさすぎるということで、学校の色んな場所で製作することにしました。

制服編【設定】

服装ごとに場所のパターンは変更するのですが、
制服を着ている時に想定した場所は、
校門、靴箱、ロビー、中庭、教室、廊下、階段、屋上、グラウンド、
音楽室、美術室、書道室、図書館
の計13箇所です。

次にそれぞれの場所で直立不動の写真ばっかりあってもな・・・ということで、色んなポーズを取らせることにしました。
日本語訳できないポーズもあるのと数が多すぎるのでここには書かないですが59ポーズを用意しました。

ここにヘアスタイル(73種)、胸の大きさ(5種)、顔(36種)、
カメラの焦点距離(6種)、ライトの当て方(26種)の変数を入れて
それぞれがランダムに組み合わさるようにしました。
やり方は過去のnoteに書いてあります!

こうすることで理論上は13*59*73*5*36*6*26=15億7200万以上のパターンから選ばれることになるので、全く同じシュチュエーションの画像はほとんど生まれない、一枚一枚がオリジナリティのある画像になります。

今回の写真集もかなりのバリエーションでの作品を作れたと自負しています!
ただ、現実は理想通りにはうまくいかず、残念ながら僕の写真集の写真も音楽室や美術室など専門的な道具が写ったり背景になる作品は出来ませんでした。これは次回の課題ですね。

体操服編【設定】

体操服は制服で行くところは意外と行くなと思ったので、音楽室、美術室、書道室、図書館を除いた9箇所での製作としました。

加えて、体育の時間中の作品を作りたいと思ったので、体育で行うようなスポーツを変数として加えることにしました。
チア(体育祭想定)・テニス・ソフトボール・バレー・バスケ・ダンスです。
後から考えれば、短距離走、マラソン、サッカーなども加えればよかったです。

スク水編【設定】

スク水は更衣室とプールぐらいかなと思ったので2箇所での製作にしました。
出来ればバスタオルを巻いた状態の作品も作りたかったのですが、写真集製作時点ではまだその方法を確立出来ておらず、Twitterでバスタオルを体に巻く方法が発見されたことは嬉しくもあり、悔しかったです笑

今後は市民プール編とか浮き輪持ったり、ウォータースライダーで遊んでるところとかを作品に出来たら楽しそうですね〜。

プロンプト研究

場面の設定が完了したので次はいよいよプロンプト研究です。
AIアートの一番難しく、苦労するけどその分、一番楽しいところですね!
プロンプトは結構探り当てるのに苦労したので、冒頭にも書きました通り、有料とさせて頂きます🙇‍♂️
まとめの後に書いてあるので、気になる方は購入してみて下さい!

表紙の作成

表紙の作成も中々骨が折れました。。。
まず、Amazonが推奨している表紙の解像度が高さ2560 x 幅1600です。
これは作品に使っていた解像度を超えており、さらなる解像度化を求められることとなりました。
上記で「最終的には1920 x 1200以上の画質で画像を安定的に作れるようになりました。」と書いたのは、この表紙の作成も含まれていたからです。
しかし、noteに書いた方法で安定した生成を習得していたので、ひたすらそこからシチュエーションにこだわって5時間くらいで作ることができました。(これだけでColabユニット代700円くらいかかってる・・・)
それがこちらです!

シャツのみ、ネクタイ、ミニスカで足が見えてる、〇〇が大きいにこだわった一枚

なんと3072 x 1920 の画質です!頑張った!

まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
写真集を作りたい!と思ってからかなりの時間が経ってしまいましたが、その間にも新しい技術がどんどこ生まれて、その度にこれでクオリティを上げれる!と思って、全部の作品を作り直したりしていたら時間がかかってしまいました。。。
毎晩回し続けてるので、ユニット代がやばい。。。
皆さん、写真集をたくさん楽しんで僕にロイヤリティを下さい・・・笑
Unlimitedだと1ページ読まれるごとに0.5円入るそうです。
今回は210ページなので全部読んでもらっても105円!安い!笑

それでも、これだけ自分が納得できる様なクオリティの作品を作ることが出来たのは、技術を開発してくださる方やそれを共有してくださる方、そして共に切磋琢磨・応援して色んな作品の幅拡大や技術向上を手伝ってくれるAIアート界の先人・仲間たちのおかげです。
本当にありがとうございましたm(_ _)m

Twitter界には僕が技術力で足元にも及ばない天才たちで溢れてるので是非チェックしてみて下さい。

それでは皆さま、良きAIライフを!

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最後をまでお読み頂きありがとうございます! Twitter、Instagramなどで作品を投稿しているので偉そうに検証しているやつの作品がどんなもんか是非お確かめ下さい! 結構露出が多い画像が多いので、苦手な人は苦手を克服するチャンスだと思って是非遊びに来てください!