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後悔しない生き方をしよう|令和6年能登半島地震

石川県に年末年始の帰省中、能登半島地震があった。
幸い家族・友人は皆無事で大きな被害はなかった。
今の自分の感情を整理するために書いてみる。

両親と車で移動していた時、緊急地震速報が鳴った。
大きな揺れが来る。
津波警報が出される。
テレビではアナウンサーさんが叫んでいる。
「高台へ避難してください!」
「東日本大震災を思い出してください!」
テレビで見た当時の津波の様子が瞬時に思い出される。
震災後に福島を訪れた時の感情が一気に湧き上がる。

津波はここまで来るのか?
来たら死ぬのか?両親も一緒に?
今死ぬのは絶対嫌だ。
避難した方が良いのか判断がつかない。
父が「ここは津波は来ない」と言う。
本当か?と思いつつ、
地形の説明をしてくれたおかげで津波は来なさそうだと少し安心する。

親戚や友人たちの安否を確認する。
皆無事そうで安心する。
連絡もたくさんいただく。
なるべく早く返す。

少し時間が経った。
大きな被害のあった地域の支援に行きたい。
でも個人では行けない。
ボランティアの募集もまだ始まっていない。
もどかしい。

地元の新聞は地震の被害を詳細に伝える。
時間をかけてその全てに目を通す。

2日には羽田空港での衝突事故もあった。
能登の支援に向かう途中だったという。
助けに来てくれる方が亡くなってしまった。
ある意味ではこちらの方が心が苦しい。

毎日余震が続く。
地震の度に、瞬時に緊張が走る。
実家で飼っている犬が毎回震えてしまうのですぐに抱き上げる。
テレビの速報で震度を確認する。
体感で大体の震度がわかるようになってきた。

「今年はどうなってしまうのだろう」と思った。
でも「絶対良いことある」とも思った。

たまたま1月上旬は有給をとっていたから実家でゆっくり休めた。
とにかく焦らずゆっくり、落ち着いて過ごす。
自分の心が落ち着かなかったのでこの時間は本当にありがたかった。

結局ボランティアは参加できなかった。
学生時代にフィリピンのスラム街を訪れた際、
「今の自分には荷物運びくらいしかできない」と思い、
根本的な解決ができる力を早くつけるためにベンチャー企業に飛び込んだ。
でも今は荷物運びもできない。

自分が社会に対してできることはなんだろうと考えた。
自分の人生を何に使うべきなのか。
今自分が持っているのは今まで培ってきた力。
これらを活かして何かできないのか。
できる。
もっと力をつけないといけないのでは。
つけよう。

東京に戻った。防災リュックを作った。
ハザードマップを確認して避難のシミュレーションをした。
「もし東京で同じことが起きたら?」
想像がつかない。

友人・知人と話した。
「地震、大丈夫でしたか…?」
皆さん気にかけていただけるのが本当に、本当にありがたい。

でも、話す度に当時のことを思い出す。
「大丈夫でした!」
暗くならないようにと努めるが、徐々に相手の笑顔は消えていく。
本当は久々に楽しく話したいのに申し訳ない。
こういう時、どういう言葉と表情で伝えるのが良いのだろう。

仕事も再開した。
たくさん休んだおかげで身体は万全の状態。
もっと力をつけたいから気合いも十分。
でもなぜか体が上手く動かない。
気合いは入っているはずなのに、どこか集中できない。
「休み明けだから」と言い聞かせてみる。
もっと空回りする。

今回の地震は人生で一番死を意識させられた。
今死んでしまうとしたら何を後悔するだろう。

周囲の人々との時間を大切にできなかったこと?
挑戦したかったことに挑戦できなかったこと?
学びたいことを学べなかったこと?
理想の自分でいられなかったこと?

わからない。
けど全部やろう。
後悔しない生き方をしよう。

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