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小学生でもわかるGX入門(カーボンクレジットAMC:事前買取コミットメント編)

 やぁ、みんな!『 #小学生でもわかる #GX入門 #グリーン・トランスフォーメーション )』は、意外と人気がなかったので、今日はさらに #GX について詳しく書いてみるね。

 普通の新聞や雑誌だと人気がないと打ち切りになっちゃうけど、noteには打ち切りはないから心配しなくても良いんだよ。人気がなかったSF入門も何回か書いたら、密かなSFファンがコメントをくれて人気シリーズになっちゃったから、GX入門も人気が出るまで書き続けるからね。

 小学生のみんなは学校やYouTubeで、 #二酸化炭素 #CO2 )が #地球温暖化 を引き起こす悪者だって習っているよね? 学校やマスコミが正しいことを言っている可能性は低いけど、世界中でCO₂は悪者だって決めちゃったから悪者なんだよ。

 それで日本は物凄い税金を使って、CO₂を液体にして海外に輸出する船を造っちゃったんだ。ところで、みんなは水が、冷却して凍結させると固体の氷になったり、沸騰させると気体の水蒸気になるのを知っているよね。これは、固体・液体・気体の三相といって、全ての物質は温度と圧力の条件が揃うと、この三相のどれかになるって小学校で習っているよね。

 水は、おうちでも簡単に、氷や水や水蒸気にできるけど、CO₂を液体にするのは意外と難しいって知ってた? スーパーでアイスクリームや冷凍食品を買うと #ドライアイス をくれるけど、このドライアイスはCO₂を常圧(大気圧)で-78.5℃まで冷やして作るんだ。それで、氷の場合は、氷が溶けて水になるけど、ドライアイスは液体にはならずに白い煙になって蒸発しちゃうよね。この現象は昇華といってCO₂で発生する特別な現象なんだよ。

 それで気体のCO₂からドライアイスを作るのは簡単だけど、液体CO₂を作るためには、約-56.6℃の低温と約5.1気圧の高圧の状態で作ることができるんだよ。でも、液体CO₂を保持するためには、厳密な温度と圧力の管理が必要なので、液体CO₂の運搬には特殊な技術が必要なんだ。

 上の記事で #DAC というCO₂を空気から捕まえる機械が大量のエネルギーを使うことは説明したよね。化石燃料で電気を作る時に排出されるCO₂を捕捉するためには、発電で取り出せる電気よりも多くの電気や熱のエネルギーが必要だから、DACはやっちゃだめなんだよ。しかも、DACだけでもエネルギーを大量に無駄使いするのに、DACで回収したCO₂を約-56.6℃の低温と約5.1気圧の高圧で液体CO₂にするには、さらに大量のエネルギーが必要なんだ。さらに、その液体CO₂を船でどこかに持って行って埋めてしまうことが液化CO₂運搬船の目的だから、船の燃料にも大量のエネルギーが無駄になっちゃうよね。

 普通のコンテナ船だと、輸出する物と輸入する物があるので、船の燃料は行きも帰りもそんなに無駄にはならないよね。でも #液化CO2運搬船 は、CO₂を輸出するだけで輸入するものがないから、船の燃料が往復分必要で、物凄いエネルギーの無駄なんだよ。

 さらに、 #液化CO2 の輸送には特別な装備や技術が必要で、そのためのコストも非常に高いんだ。だから、CO₂を捕まえて輸送し、埋めるプロセス全体が経済的にも環境的にも効率が悪いんだよ。

 DACや #CCS #CO2回収・貯留 )には多くの課題があるので、再生可能エネルギーの利用拡大やエネルギー効率の向上など、もっと持続可能な方法で #地球温暖化 対策を進めることが重要だって日本政府も言っているよね。でも、そんなにたくさん #再生可能エネルギー があるのなら、そもそも石炭やガスで発電する必要がないことくらい小学生でもわかるよね?

 それで #御用学者列伝 で有名な #山地憲治 先生が、日本のCCS政策をゴリ押ししているんだよ。山地先生はこんな無駄なことをゴリ押ししているから、『世界のCO₂限界削減費用(2050年)』は、以下の表にある通り、日本はUSD525/tCO₂で、世界平均はUSD162/tCO₂ってなっているよね。日本のCO₂削減費用が世界平均の三倍以上高い理由は、日本ではこれ以上再生可能エネルギーを作る場所がほとんどないからなんだよ。日本中でソーラーパネルが山崩れしているけど、日本は世界で最もソーラー発電に向かない国の一つなんだよ。

CCS実用化への展望と課題

 あと #御用学者 の山地先生は東京大学工学部原子力工学科を卒業し、電力中央研究所( #電中研 )に入った後、東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻の教授になった、ある意味電気の専門家だけど、ボクほどの専門家でもないんだよね。だから、山地くんには、『そんなことしちゃダメだよ』っていってるんだけど、それでも御用学者なんで、無理矢理CCSとかやっているんだよ。

 山地くんのいた電中研には、コストという概念がないんだ。だって、電気代は燃料代金が高くなったら電気代を上げれば良い #総括原価方式 だから、本当にコストの概念がないんだよ。だから、ボクが資源経済学者として、ちゃんと日本のCO₂限界削減費用を計算したら、とてもUSD525/tCO₂のような安値にはならないから、そのうち皆にも、まともな計算式を見せてあげるよ。

カーボンクレジットAMC(事前買取コミットメント)

 それで、世界のICT産業はカーボンクレジットが高騰することが分かっているから、Googleで有名なAlphabet社や、Facebookで有名だったMETA社や、McKinsey社は、Frontier AMC(Advance Market Commitment:事前買取コミットメント)を共同で立ち上げて、世界中からUSD100/tCO₂でカーボンクレジットを買いまくっているよ。

Frontier AMCの主要な目的

開発の加速:炭素除去技術に対する強い需要を示すことで、研究者、起業家、および投資家にこれらの技術の開発とスケールアップを促すんだよ。

将来の需要保証:将来の炭素除去を購入することを約束することで、供給者が技術を開発・展開するための資金を確保できるようにするんだよ。

環境および社会的責任:Frontierは調達の際に厳格な環境基準とコミュニティへの利益を強調しているよ。

Frontier AMCの仕組み

初期段階のサポート:初期の技術に対しては、少量の事前購入契約を締結し、初期の開発をサポートしちゃう。

成長段階の促進:より発展した技術に対しては、特定の量の #炭素除去 を将来にわたって購入する #オフテイク契約 を促進し、供給者に財政的安定と拡大の機会を提供しちゃうんだ。

炭素除去プロジェクトの例

強化風化:Lithos Carbonのような企業との契約は、鉱物にCO₂を化学的に結合させ、大気から永久に除去する技術に関するものだよ。

直接空気回収(DAC):CarbonCapture Inc.やHeirloomとのパートナーシップは、大気からCO₂を直接捕捉し、恒久的に貯蔵することに焦点を当てているけど、これも実際にはエネルギー収支が成り立たないからやっちゃダメだよね。DACやCCSに無駄なエネルギーを使うくらいなら、土漠に木を植えた方が、物凄く効率的なんだ。

 これを #森林クレジット っていうんだけど、日本では山が多くて成り立たなくても、海外の土漠の修復なら森林クレジットが成り立つケースがたくさんあるんだよ。だけど、日本の森林クレジットを扱っている会社は、おバカさんだから、フィリピンやベトナムのような熱帯雨林に植林しようとしているんだ。

AMCの歴史的背景

 AMCモデルは、肺炎球菌ワクチンに対して初めて効果的に使用され、信頼できる市場を創出し、開発を加速したんだってさ。Frontierはこのモデルを炭素除去に適用して、 #IPCC (気候変動に関する政府間パネル)が示す緊急のCO₂除去の必要性に対処することを目指しているんだってさ。

結論

 Frontier AMCは、革新的な炭素除去技術の市場が存在することを保証して、気候変動に対処するための重要な取り組みだよ。財政的なコミットメントを提供し、戦略的な契約を促進することで、Frontierはグローバルな炭素除去目標を達成するために必要なスケールと効率を推進することを目指しているよ。

 でも実際には、カーボンクレジットはUSD100/tCO₂よりもずっと高くなることが分かりきっているから、安いうちに先物買いのオフテイク契約を締結して、カーボンクレジットを安く仕入れているんだね。

 日本は世界で一番カーボンクレジットが高くなることが分かっているのに、オフテイク契約で安く仕入れていないから、これから日本の製造業は全滅しちゃうんだよ。

 日本では金融の専門家の財務省や金融庁でも、経済や産業が専門の経済産業省でもない、環境省が #炭素税 1万円でも経済成長できるって試算しているよ。ちなみに、この時の1万円はUSD1 = JPY100で計算しているから、今みたいに円安になってUSD1 = JPY160になったら、炭素税1万6000円ってことになるから、経済成長はあり得ないってことなんだよ。

武智倫太郎


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