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【3】2018秋、ベトナム、ホーチミン

ベトナムの名誉

両替に関しては、市内の両替商の方がレートがいいということで、空港では7,000円だけ両替した。
小ぶりの札束を大量に手渡されたが、これがどれだけの価値があるのかさっぱり分からない。
札束に描かれているのは全部ホー・チミンで桁数も多く、なんかパッとみ どれも同じに見える。
要は慣れなんだろうけど、ベトナム人はよくこれで混乱しないものだ。

ネット情報でボッタクられないという噂のタクシー会社の車両を捕まえてホテルに向かう。
いきなり問いかけられた言葉がわからないが、「I want to go hotel new world saigon.」というと出発した。
これ位のディスコミニュケーションを気にしては一人で海外旅行などできない。
もちろん日常会話の英語くらいは軽くこなせなければいけないというのは確かなのだが。

ホテルのチェックイン時のディスコミニュケーションぶりもなかなかのものだったが、前回やらかしたチェックアウト時刻の確認も済ませ、無事チェックイン。
New World Saigon Hotel は歴史ある名ホテル、日本で言えばホテルオークラのような格式で、通された部屋は「俺、一人でこんな部屋泊まったことないよ」というものだった。
タクシーに払った残りを落ち着いて数えたら1,016,000ベトナムドン。
もう一度言う。
どれだけの価値があるのかさっぱり分からない。
貨幣価値の感覚が変になりそうだ。

1-所持金290万ドン

タンソンニャット国際空港の光景にちょっと元気になったものの、やはりメンヘラ直前の身でいきなり外食はハードルが高く、近くのコンビニで適当に買って夜食にすることにした。
まだ食欲自体はある。
ホテルのほど近くにサークルKがあるらしい。日本のそれと関係あるか謎だが。
サークルKまでは距離にすると100mも無いのだが、ベトナムの交通事情というのが、これがいつまで経っても途切れないスクーターの波をタイミングを計りつつ渡る避けゲー状態で、僅かな距離をなかなか踏破できない。
これは油断すると死ねるヤツだ。
自律神経失調症で長期休暇を視野にも入れているというのに、蓋を開けてみれば交通事故で死にましたでは、なんだか話がよく分からなくなってしまう。
最新の注意を払い、ついでにコンビニでサンドイッチとカップ麺と飲み物の代金も払って、なんとかホテルに戻り夜食にありついた。

日本人も含めてアジア人は大体カップ麺が大好きで、そうそう間違いなかろう、でもちょっと異国風味もあるかななんて期待していたら、出来上がったものはどうも味がない。
ベトナム料理はタイ料理と比べて優しい味わいであり、またやはり日本と比べれば完成度の差があるのかも、こんなものかな。
いやまてよ、自律神経失調症も重度になると味がしないっていうから、俺の味覚が妙なことになっているやもしれぬ、などと思って食い終わったら、調味袋を丸々1袋入れ忘れていたことに気がついた。
そりゃ味がしない筈だよ。
ベトナムのカップ麺の名誉を回復する為に、俺は正しい調理法でまたこれに挑まなくてはならない。

ご支援いただけるとラグビー見ながらビールが飲めます、もしくは同僚や友達への海外旅行時のお土産を増やすことができます。嬉しい。