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あいだの探索・実践ラボ、始動します。

こんにちは。
あいだラボ運営事務局です。

あいだの探索・実践ラボ(あいだラボ)は、これからの時代のヒトと環境の関係性について二元論を超えて問い直し、再生・共繁栄的な未来に向けてコトを起こしていく探索・実践のための活動体として、立ち上がりました。

人か自然かといったような二項対立的な価値観や白か黒かの世界認識の中では、いつの間にかこぼれ落ちて切り離されていってしまう、多様で曖昧につながりあうあいだの領域。

本ラボでは、エコロジー×ビジネス×デザインの各領域を横断したオンラインベースでの学び直しと、各地でパートナーと展開するフィールド体験を通じて、そうしたあいだの領域やつながり、多様性を取り戻し、分かち合いながら、理論・身体実感・風土に根ざしたプロジェクト・事業を起こしていくための運動体を目指しています。

あいだの探索・実践ラボ特設HP

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森里海連環学×サステイナブルアントレプレナーシップ×ポスト人間中心デザインの掛け合わせを通じた探索・実践

「あいだの回復」というテーマは、Ecological Memesで今年の春分に開催したグローバルフォーラムはじめ、これまで様々な領域から深めてきたテーマでもあります。

Ecological Memes Forum 2019 ~あいだの回復~
※本ラボで「あいだの哲学道場」をご一緒いただく大室先生(長野県立大学 / 京都市ソーシャルイノベーションセンター研究所 所長)にも出演いただきました
東洋思想に根ざしたマネジメント観とは?大室氏・藤本氏と探索する「“あいだ”の経営と内臓感覚」
Ecological Memes Global Forum 2021「あわいから生まれてくるもの - 人と人ならざるものの交わり- 」
※こちらは「あいだの生態系研究所」にてご一緒いただく田中先生(京都大学名誉教授 / 舞根湾森里海研究所 所長)に出演いただいています
何かと何かの「あいだ」をどう見るか。二元論を超越する「あわい」を追求した4日間

今回のあいだラボでは、「エコロジー(森里海連環学・京都大学 田中克氏・赤石大輔氏)」「ビジネス(サステイナブルアントレプレナーシップ・長野県立大学 大室 悦賀氏)」「デザイン(ポスト人間中心デザイン・九州大学 稲村徳洲氏)」の各領域を横断した学び直しを通じて「あいだの回復・生成」というテーマを深めながら、具体的なプロジェクトや実践へと接続していくことを試みます。

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各地のパートナーと展開するフィールド体験

また、あいだラボでは、頭で考えたり知識を得るだけではなく、各地でパートナーと展開するフィールド体験を通じて、理論・身体実感・風土に根ざしたプロジェクト・事業を起こし続けていくための運動体を目指しています。

長崎の有明海・諫早湾(10月)や京都の芦生の森・美里町(11月)、千葉の印西/山武の森、岐阜の郡上・長良川源流域、宮城の気仙沼・舞根湾などなど、各地の気候風土や文化に根ざしたテーマでのフィールド体験が企画されています(参加はラボメンバ限定。新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、参加人数を限定しての開催とを予定しています)。

フィールド体験を通じて各地域の魅力や気候風土、課題への身体実感を深めながら、協働機会を模索したり、あるいはご自身の活動テーマや住まう土地での実践へと接続しなおしたり。

決められたプロセスや画一的なカリキュラムを一斉にこなすのではなく、一人ひとりがそれぞれのペースやリズムの中で、「理論ー体験ー表現」のサイクルをめぐらせ、生命実感に根ざした探索・実践を仲間と共に進めていきます。

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なぜ「あいだ」なのか?人か自然かの二元論を越えて


私たちはこの世界で、今、何を体験しているのでしょうか。

COVID-19や世界中で起こる森林火災など、近代産業社会システムが抱える様々な限界が露呈しています。人新世とよばれる時代の中、第六次絶滅期や生物多様性の危機が警鐘され、人と地球環境との関係性がかつてないほど問い直されています。

風土論と生命哲学を専門とする哲学者・木岡伸夫先生(本ラボでは「あいだの哲学道場」にご一緒いただきます)は、

「どんなに自然を含めた倫理的共同体における振る舞いを考えようとしても、
人間と自然の<あいだ>を認めない論理(ロゴス)を拠り所としている限り、近現代社会が直面する危機は乗り越えられないのではないか」
「地球規模の生態学的危機の根底にあるのは、人間による自然支配という単純な問題ではない。それと同時か、それに先立って、人は自然を支配するように他人を支配し、他人を支配するように自然を支配するという、幾十にも錯綜した支配ー非支配の構図が、問題を深刻化させてきた」

ということを著書「あいだを開く - レンマの地平」で書かれています。

ヒトの世界に閉じた短い時間軸や機械論的パラダイムを強固とする近現代産業社会の中で、私たちは目に見えてわかりやすいことだけを過度に重視してきてしまったのかもしれません。

人か自然か。
経済か環境か。
自己か他者か。
都会か田舎か。
わたしか世界か。

両者が邂逅するあいだの領域をゆるさない二項対立的な価値観によって、様々なことが余白や中間のない白か黒かの世界で観念的に線引きされ、みえない多様なつながりが切り離されてきた結果、生態学的な危機として、社会や共同体の暮らしの危機として、あるいは一人一人の精神のエコロジーの危機として、様々なところで表出しているのが今の時代なのではないでしょうか。

あいだのラボの3つの柱「森里海連環学(あいだの生態系研究所)」「サステイナブルアントレプレナーシップ(あいだの哲学)」「ポスト人間中心デザイン(いのちのアトリエ)」は、そうした分断や二元論を乗り越え、あいだをひらき、社会実践へとつなげていくための理論であり方法論です。

再生・共繁栄的(Regenerative & Co-thriving)な未来へ向け、ご自身のテーマや地域で何かしらのアクションやプロジェクトを起こしてしていきたい方、自然生態系との連環やポスト人間中心の視点から学び直し、ご自身の活動/事業をリデザインしたい方、根っこで共鳴し合える仲間をみつけたい方など、学生から社会人まで、どなたでも大歓迎です。

未知の世界への探究と実践の旅路をご一緒したい方は、ぜひHPよりメンバーシップのご登録をお待ちしています。

あいだの探索・実践ラボ特設HP

あいだラボでは、各地でのパートナー団体・企業および協働プロジェクトを募集しています。ご興味をお持ちいただける方はaida-labo.infoあっとecologicalmemes.meまでご連絡ください。


8月からのラボスタートに向けて、プレイベントを開催!

[7月5日19:00〜]
あいだラボ・プレトーク - 二元論を超えて、ヒトと環境の関係性を問い直す-(小森優美・岡野春樹・斎藤はるか・小林泰紘)

[7月13日19:00〜]
あいだラボ・プレトーク -生態系と人のあいだを紡ぐ森里海連環学とポスト人間中心デザイン-(あいだの生態系研究所・田中克氏、いのちのアトリエ・稲村徳洲氏) -

[7月19日12:00〜]
あいだラボ・プレトーク -なぜあいだの哲学なのか。イノベーション、風土、邂逅-(あいだの哲学道場・大室 悦賀氏・木岡伸夫氏)

一般社団法人 Ecological Memesについて
エコロジーや生態系を切り口に様々な学際領域を横断する探究者・実践者が群れていく共異体として活動。人が他の生命や地球環境と共に繁栄していくリジェネレーションの時代に向け、個人の生き方やビジネスの在り方、社会実装の方法論を探索しています。
https://www.ecologicalmemes.me/

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