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山口県柳井・周防大島の農業女子との1年~マルシェを軸にした学びの価値を再確認しました~

こんにちは
株式会社AgriInnovationDesign代表の脇坂です。
先日、山口県柳井市と周防大島町の農業女子がヒルズマルシェに出店をされました。思わぬ出会いから山口での研修、マルシェ出店までの道のりを振り返ってみたいと思います。

ヒルズマルシェで販売研修

2023年3月11日に弊社が一番長く運営しているマルシェであるヒルズマルシェに山口県から農業女子が出店してくれました。今回は6名の農家さんと行政の担当者1名が上京。胡蝶蘭・バラ・バラのドリンク・柑橘・ドライフルーツ・ジャム・調味料とそれぞれの生産品を販売されました。当日はストロベリーフェスティバルとも重なり多くのお客さんで賑わう中で、絶え間なくお客様への接客をしてました。最初の1時間はみんな緊張もあり動きも会話も硬かったですが、売れたり知り合いが訪ねてくれたりしていく中でどんどんといつもの感じに戻り4時間マルシェをやりきりました。1ブースの中に6農家がいるので比較していいかはなんともいえませんが、その日の店舗別売上では大型店舗を除いたら1位の記録となりました。素晴らしいですね。その売上をお仕上げたのがバラの加工品であるバラシロップ。なんと、対面販売で売るのはその日が初ということで口頭説明やpopなどの準備も覚束ない状態からスタートしましたが、お湯割りで試飲を出すことで着実に売上に繋がっていきました。胡蝶蘭の農家さんもつぼみの状態でミニポットと新しい提案を試み、大きな収穫がうまれたかと思います。
みなさん本当にお疲れ様でした。


対面販売デビューのバラシロップ
周防大島町の柑橘
加工食品
胡蝶蘭
バラ

前日と終了後研修も実施で学びを強く定着へ

さて、タイトルにもありますがマルシェは幅広い使い方があります。もちろん基本的なコミニュケーション型小売業という販売場所であるということが大前提ですし、利益をだす商売をされる方が大事な場です。一方で様々な挑戦につながる場でもあります。その1つが「学ぶ」ということです。最近スタッフも増えたり全国周ったりオンラインサロンをしたりする中でより考えるのですが、学ぶことの難しさを感じます。漠然と学べるということは世の中なく、課題意識や目標設定が無いと学ぶスタートに立つことが出来ず、またインプットだけではなくアウトプットとその共有までやらないと腹落ちさせるのは難しいです。今回はそれらをうまく実施できたのではないかなと思いました。
その理由の1つは、2回に渡る講義での意識付けとヒルズマルシェ出店前日と出店直後の振り返りもできたことです。マルシェ前日にはマルシェの概要や翌日の取り組む姿勢、各自の目標設定などを設定してもらい、マルシェ終了後には気づきなどを中心にすぐにアウトプットと共有+フォロー、アドバイスをすることで次への動かし方のヒントを「なんとなく」から「明確」にしていく作業ができました。
特にこうした仲間とマルシェだとその場での達成感や連帯感は生まれるものの、疲労と高揚感、達成感で終了してしまい、しっかりとした振り返りや腹落ちする学びにつながらないことになってしまいもったいないです。鉄は熱いうちに打て!の通りガンガン接客して頭フル稼働の時に落とし込むのは大切ですね。うちのスタッフにもそうしていきたいがパワハラと言われないか・・・(笑)

ことの始まりは遡ること1年前

当女子会は農家の比較的若い農家の女性で組織しています。最近マルシェなどへの出店もはじめ、次世代が安心して取り組むことのできる農業の土台作りをしたいとの思いをもち、売り方、見せ方について勉強をしているところです。
TOKYO TORCH Marketの視察を企画しています。

省略しますが、こうしたメールを会社の問い合わせフォームから送っていただいたのがご縁の始まりでした。アポ無しで視察に来られる方が多い中、丁寧にご連絡をいただき、また山口と遠いところから東京のマルシェ視察と話を伺いたいとは何とも嬉しく思いました。

最悪のマルシェとの出会い

そして当日、なんともはや目も当てられないぐらいの悪天候。当初マルシェ開催予定で設営をすすめていたのですが、想定以上の悪化で急遽中止を決断(一番出店者に迷惑かけるのでやりたくないパターンですね)。でそのバタバタの最中に山口から皆様が到着(笑)マルシェ視察とは、、、な状況かつ急ぎ撤収もしなくてはならずでわざわざお越しいただいのに建物の中で1時間近く待ちぼうけをさせてしまう始末。。でなんとか撤収を終え、ずぶ濡れになった私とカフェでお話をすることになりました。もうこっちはなんとか待ちぼうけを取り返そうと必死のマシンガントークに打って出て、マルシェや農業女子、講義など様々なお話をさせていただきました。翌日の天気が良いヒルズマルシェを見てもらえたので何とかマルシェ視察も出来ほっとしました。
そんな悪天候からのマシンガントークが功を奏したのか?今回のマルシェ出店まで続く1年のご縁が始まりました。

2度に渡る講義

そんな3月の出逢いから半年。8月に1度目の柳井市・周防大島町へ訪れました。地元の農業女子のあり方や地域を巻き込んだマルシェや農業女子の活用方法などを2日間にわたり、農業女子のみと地元企業も交えての形の別パターンで行いました。農家と地元企業と行政のつながりがあるという時点で素晴らしいですよね。2日目は農家さん訪問も何件かさせていただきました。農家さん訪問はやはり未だに楽しいですね。新しい発見や気付きを常にもらえます。

1回目の講義
1回目の講義集合写真
胡蝶蘭農家さん訪問

そして、そこからまた半年の今年2月に、今度はマルシェ出店を前提とした「価値の考え方」を、丸一日講義でお話をさせていただきました。価値を出すことが事業の前提にはなるのですが、農家などものづくり事業者にはこの部分が難しいなとほうぼうのセミナーでやりながら感じます。無形財事業をしている弊社はまず価値提供を企画書に落とし込むことから始まるので、その経験をうまく落とし込みたいと最近は特に思ってます。
価値とは何かの講義後はマルシェ出店メンバーとの具体的な打ち合わせも行いました。

2回目講義後のマルシェ出店会議

そうして、先述のヒルズマルシェ出店へとつながりました。

これからの事業に活かす学びへ

今、弊社が提供できる価値のひとつにマルシェを活用した学びなどの形がありますが、誤解を生むと困るので書いておくと、マルシェ出店で事業を組み立てていくことやBtoCをする事業者しかマルシェで学べないということではありません。モノを売る方すべてが対面販売にて学べることはたくさんありますし、新商品や新パッケージなどの反応を見るなども可能です。

マルシェで学べる例

  • 地元と都会など場所の違いによる顧客の違いを理解する

  • 対面販売により求められる情報などを理解する。BtoBでもその先にCはいるので。

  • 商品に関しての思い込んでいる当たり前メガネを外すことができる

  • 自分が商品に対してどう思っているか、商品を通じてどんな価値を提供していきたいのかを考えるきっかけになる

など他にもたくさんあります。
そして、大切なのはその気付きや経験をしっかりと自社事業に活かせるようにすることです。我々はあくまで一時的な伴奏者でしかなく最後まで面倒を見ることはできません。気付きや振り返りをしっかり落とし込み、また農園に戻り家族やスタッフにアウトプットすることでさらなる学びにつながると思うのでそこまでやってくれていると信じています。良い経験だったね、ではなくそこからどう成長するのかを楽しみにしています。

余談ですが、マルシェ終了後に参加者の一人にそのバイタリティはどこからくるんですか?と聞かれました。昔からよく聞かれるのですが、今回自分で言った言葉で自分自身に納得しましたが、「これが私のマイペースなんです」。私も気付きをいただきました。ありがとうございます。

またご縁がつながるかはわかりませんが、各自の成長に利益増加に少しでも役に立っていれば嬉しいですね。今回、細かく対応してくださり私の無茶振りにも付き合ってくださった行政の担当Oさんには本当にお世話になりました。

全体の流れ

一連の流れをメモしておきます

2022年2月 連絡をいただく
2022年3月 TOKYOTORCHMarket視察
2022年8月 (現地研修)1回目
2023年2月 (現地研修)2回目
2023年3月 (マルシェ研修)ヒルズマルシェで販売実習(前後で研修)

うちの地域でもやってみたい!などお声がありましたらご連絡お待ちしております。

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