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あいかちゃん流おしごとさばき!XRのプロダクションマネージャーのすゝめ

あけおめ!ことよろ!あいかちゃんだよ!
2022年はね~引くほど働きましたね~!
2023年もね~引くほど働きましょうね~?????

さて、今日はちょっとXR系のPMって何してるの?っていう話を書きたいと思います!あまり世に出にくいからね。書いてみようかなと。
会社ごとどころか、プロジェクトごとに役割も変わることもあるので、ふわっと「あいかちゃん流おしごとさばき」について説明しようと思います。

自己紹介

あいかちゃんです、XRのPRとPMを兼務すること2社4-5年?くらい。
メタバース・AR・VR・MRなどのPMが結構得意で、同時並行は大きいものだと4つくらい、小さいものがこまごまだと10くらいという感じです。
Webもごくごくまれにやります。

PMという仕事について

PMですが、最近はプロダクションマネージャーと呼ばれたりアシスタントプロデューサーと呼ばれたりします。呼び方が曖昧なので、最近はもう好きに呼んでもらって構わんよという気になってきました。
ざっくりいうと将来プロデューサーやディレクターになりたい人のポジションであり、案件を正しい道へ導くための重要な役割になります。

優れたPMの元ではこのような事故を防ぐことが可能です

案件のタイプによっても違うのですが、チームの構成はシンプルなUnity開発だと下記のようなることが多いと思います。
プロデューサーとディレクターはまだ私のポジションではないのでふわっと書いてますが、基本的にフロントはこのあたりの作業を分担しています。
ディレクターが居ないケースや逆にプロダクションマネージャーが居ない場合は残った誰かがやります。フロントにセールスプロデューサーがいる場合もあります。

一旦バックエンドとか忘れて書いてますが怒らないでね

雑に言ってしまえばクリエイティブチームが円滑に制作が進められるためのすべてのことを担うので、やることがめちゃくちゃ多いのがわかると思います。

ただ、ひとつひとつの作業を紐解くとぶっちゃけ専門性は低め、誰でもできる仕事でもあります。
飲み会やるぞー!ってなったら、飲み友を集めて、会場決めて予約して、みたいな幹事的な作業がありますよね。かっこよく言うと「ファシリテート」って言うんですが、それのすごい版みたいな。
誰でもできるけど、バランサーとして総合的に・ロジカルに考えながらできることを何でもやる人です。

そしてどんな炎上プロジェクトでも、仕事のプロジェクトにはゴールとスケジュールがあります。そこでできる最大限のことをマネージメントする役割になります。

エエッもう少し詳しく聞きたいのかい?
ではフェーズごとにサクッと紹介してみます。

プロジェクト初期フェーズにおけるPMのお仕事

プロジェクトの初期はそれこそ案件によりますが、企画から入っている場合は作りたいものの企画会議から始めます。

・こんなものが作りたいけどどうだろう?
・こういうアプローチはどうだろう?
・それは○○でやる意味あるのか?(ARとかメタバースとか)
・本当に目的に合っているのか?

みたいなことを総合的に考えつつ、妄想を膨らませていく楽しい作業です。
制作チームに怒られたり、無下に断られたりしないためには強いハートと知識と忍耐強さが必要です。あと、絵心とかあると役に立ちます。

ある程度形になったらクリエイターチームと一緒にさらにアイデアを膨らませたり、誰が適任でどのポジションが社内で足りないのか、予算はどうなのか、場合によってはキービジュアルやイメージボードをデザイナーに作ってもらったりします。

そうしてクライアントと要件や予算を調整しながら、スケジュールを決めて制作準備とチームのキックオフをします。

プロジェクトキックオフ〜制作におけるPMのお仕事

いよいよ制作に入ると、決めたスケジュールの進捗を管理するだけ、、、なんてこたぁありません。
制作されたものがイメージと合っているのか、実際みるとなんか違う、スケジュールと合わなくなってきた、なんてことはごまんとあります。

最終的な決断をするのはプロデューサーやディレクターが決めるとしても、プロダクションマネージャーはその危険信号をいち早く察知して、リカバリープランを作ったり、勇気を持ってクリエイティブチームやプロデューサー、時にはクライアントに「これ、おもってたんと違う」って言う必要があります。
そうです、中盤になるとメインの仕事はコミュニケーションです。

スケジュールはチームみんなで作るものですが、様々な事情で遅れます
クリエイターがコロナになっちゃった、とかあると何日もロストしたり。
遅れた場合に取れる手段を検討して、これはなんとか予定通りやったほうがいいのか、誰かに助けてもらうべきなのか、私ができることはないのかなど検討して調整します。
遅れる原因が「これ、おもってたんと違う」にある場合、私やディレクターができることが増えます。
例えばルックや体験感が違うみたいな場合。
実際にクリエイターに触ってもらってここが直したいと伝えたり、動画コンテにしたり、スクリーンショットで指示したりしてどう違うのかの整合性を取っていきます。

PMはUnityやCGソフトを触れなくてもなれますが、こういうときにツールに触れる人だと非常にスムーズに進行します。
私はUnityやCGツールはあんまり触れないので、動画でフィードバックを作ることは結構あります。去年はGravity Sketch(VRモデリングツール)を使ってモデルのフィードバックもしたりしています。

また、中盤時期になるとクリエイターがやりたいことクライアントがやりたいことが合わなくなってくることもあります。
その場合に双方の話を聞いて、どちらがより最終的な目的に合っているのかをロジカルに考えてプロデューサーとどうゴールを持つかを調整します。

その他、一部制作の作業をします。これは本当に予算や会社の人員にもよることですが、例えばサウンド周りでプロジェクトにアサインできない場合は適切な効果音を買って、選んで、時には編集したりします。
絵心があれば、ラフ絵や簡単なイラストを描く人もいたり、顔出しできる子は現場に流れる体験動画のモデルをしたりもします。
ここは完全に個人の裁量と適正によります。
ちなみに去年やった超レア作業は愛知の方言のイントネーション監修です。

そうやって制作物を固めていきます。

制作終盤〜クロージングにおけるPMの仕事

終盤にやることはもうテスト、テスト、テスト!です。
テストの設計と、その結果による要件調整などをしてとにかくゴールさせます。(もちろん、エンジニアとも協力して設計します)

XRのデバッグはまだまだ効率化が難しい領域で、人間に頭はひとつしかありません。デバッグ会社を頼むにも、設計と仕様書をある程度作り込む必要があります。とにかく様々なケースを想定して作り上げていきます。
テストに関しては結構体系化されているので、学ぶと沼です。
私は一時期QAの勉強めっちゃしていたので割と得意です。JSTQBの資格とか勉強すると良いと思います。

そのほか、体験型の案件の場合はハードウェアや現場美術の調整も含まれることも。屋外は変動要素が多すぎて大変なので、とにかく経験値が勝負となりますが、制作が仕上がってくるとアドレナリンでなんとかなります。
がんばり時です。

そうしていくつかの夜と朝の間を超え、涙をこえて完成し、振り返りでチームと笑いあえれば案件終了です。おつかれさまでした。

仲間が少ない

そんなPMですが、現在本当にどこの会社も足りないって言ってます。
クリエイターになりたい人に比べて人材が足りていないんですよね。

専門性が少ないので、誰でもできると思われがちで、実際初期ハードルは低いですが、だからといって誰にでもなれる簡単なお仕事でもないです。
クリエイターやクライアント、エンドユーザーというすべてのステークホルダーを納得させるためには時には鬼になる場面も必要です。

炭治郎のようなクリエイターが居たらどうしますか?

私はコミュニケーションがそんなに得意でもないですし、よくベッコベコに凹んで裏で泣いたりキレたり寝れない夜に肌を荒らしたりすることもあります。ときには八方美人にならないといけない場面もありますし、ストレスもめちゃくちゃ貯まります。
でも最終的に案件をまとめ上げる・作りたいものを完成させるのはPMの裁量で結構変わると思います。やりがいがあるし、自分が関わった案件が世に出れば辛かったことなんて忘れちゃうよ、ねっハム太郎!

ほかに請求関連や契約関連とかもあったりもしますが、なんだかんだで書いてたら長くなっちゃったのでこの辺で筆を置きます。
とにかく仕事を無限に増やせる職域でもあるので、今年の目標は仕事を増やしすぎない・コスパよく働くことです。がんばりましょうね〜。

これからXR関連の仕事に就きたい!という人の選択肢のひとつの候補として、検討材料として読んでもらえると嬉しいです。鬼になろう杏寿郎!
ご拝読ありがとうございました。会社に怒られたら消します。

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