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DOGMAN

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里山の生活がイヤになって、人間界に降りてきたオオカミ男の話です。
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記事一覧

『DOGMAN』 第14話 最終回

『DOGMAN』 第14話 最終回

山火事だ。
俺の里山が燃えている。
俺の仲間たちは・・・
母さんは・・・

不安だけがよぎる。
しかし、風を切り分けて走り抜けることで、その不安をかき消していた。

「リャン!我が里山が火事になってしまった!仲間が・・・!」
「くそっ!どうしたらいい・・・どうしたら・・・」

その時、後ろからやってきたのは一台の車と何台もの消防車。

「リャン!ここね!あなたの里山は!隊員さん、お願い!火を消して

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『DOGMAN』  第13話 父の出現

『DOGMAN』 第13話 父の出現

朝になった。眠い・・・が、油断できん。
ゆうくんは・・・、と。

こっちの方を見てニヤニヤしている!
やっぱり顔に出ている!!

「ゆうくん、どうしてリャンのこと見てニヤニヤしてるの?」

「え・・・?!してないよ!ニヤニヤなんてしてないよ、まぁちゃん。」

「してるじゃん。変なの。なんか隠してるでしょ。」

「かかかかか隠してるわけないじゃん!」

・・・もう疑われているー!!

俺がオオカミ男

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『DOGMAN』 第12話 身元バレ

『DOGMAN』 第12話 身元バレ

周りは、なんだなんだと野次馬が集まってきている。

俺はとりあえず、アキさんの腕を引っ張り、狭い住宅街の道のりを縫うように駆け抜けて、野次馬を撒いた。

街灯の並ぶ静かな住宅街。

「いつぶりだろうね。何年経っただろうか。リャンピン。」

「お・・・俺は今ここでは、リャンとしてやっている。リャンと呼んでくれないか。」

「リャン?リャンて言ったら、まぁちゃん家の犬の名前じゃないか!まさか、あなたが

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『DOGMAN』 第11話 2度目の満月

『DOGMAN』 第11話 2度目の満月

「チェリーをよろしくお願いします・・・だって。」

まぁちゃん家に帰ると、チェリーと段ボールの中に入っていた手紙をゆうくんに見せた。
「かわいい!見せて見せて!」
「ダメだよ、まぁちゃん。まだ生まれたばかりなんだから、そっとしてあげないと。僕が世話する!」
「ゆうくん、ちゃんとお世話できる?」
「ママ、僕やるよ。しっかり育てる。」

チェリーはゆうくんに託した。

しかし、こう自宅と職場を行き来し

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『DOGMAN』 第10話 捨て猫

『DOGMAN』 第10話 捨て猫

穴蔵で一眠りした後、午後からはプラネタリウムのバイトなので、早速首輪につけてある紐を食いちぎり、犬小屋に隠しておいたサングラスとスーツの入ったカバンを加え、柵を飛び越えた。

さぁ、プラネタリウムに向かおう。
「ミー。ミー。」
む?
プラネタリウムに行く途中の公園のベンチの前に、ダンボールが置かれている。そこから何やらかすかなかすれた鳴き声が聞こえる。

リャンは気になり、プラネタリウムに直行しな

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『DOGMAN』 第9話 SDGs

『DOGMAN』 第9話 SDGs

暑いなぁ。
今日は暑い。
人間界は我々オオカミ一族が住む山よりも、暑い。

まぁちゃんが来た。
「リャン、お風呂はいるよ。」
風呂か。この暑い中で汗をかいた鼻をさっぱりさせるためにも、いいかもな。
まぁちゃんに連れられて、家に入った。

涼しい。なんだここは。犬小屋と全く快適指数が違う。

「お風呂はいるよー。ここがお風呂よ。」
シャワーを体に当てられた。
ぬるいな。これはぬるい。でもこの暑さから

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『DOGMAN』 第8話 夢

『DOGMAN』 第8話 夢

妙な夢を見た。
そこは、岩肌をあらわにした岩砂漠。
巨大な岩山に囲まれた小さな集落で、お祭り騒ぎが行われていた。
小さな集落は、白い布のテントが寄り添い、そのテントは黄色い砂吹雪きから中に住む人を必死に守っていた。

普段は静閑な集落だが、その日はわいわいと賑やかな一日で、活気に満ちていた。
バグパイプの音楽が、大衆をより活気づけ、人々の喧騒にかき消されていった。
大衆の喧噪の中には、笑い声が紛れ

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『DOGMAN』 第7話 ドロボウ

『DOGMAN』 第7話 ドロボウ

「早速キミ、午後の部が始まるだろ?接客やってみてくれよ。今日は外で呼びかけする日なんだ。」

早速ピンチだ。
外に出たらオオカミに戻ってしまう。
どうしよう。

俺は、市民センターの出口まで来て、立ち止まってしまった。

「どうした?」
「いや、俺、太陽光に当たれないんです。」
「日の光に弱いのか?じゃあ俺のサングラス貸してやるよ。ほれ。これでサングラスをかけたオオカミ男の出来上がりだ。いいマスコ

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『DOGMAN』 第6話 面接

『DOGMAN』 第6話 面接

みんな帰ったみたいだ・・・。
よし、ここを抜け出そう。

「きゃー!犬の仮面かぶった変態!」

やべぇ!掃除のおばさんに見つかった!逃げろ!

「誰かぁ!その人追いかけてぇ!」

受付のおっちゃんが追いかけてくる!やばい!これは真剣にやばい!

市民センターを出た!右か!左か!?どっちに逃げる!?

・・・あれ?おっちゃん、追いかけてこない。

「あれー?どこ行ったんだべ?消えた。」

む!体がオ

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『DOGMAN』 第5話 プラネタリウム

『DOGMAN』 第5話 プラネタリウム

「オギャー!」
「あ、カイ君が泣いてる!カイ君元気そうだね!」
「カイもどんどん大きくなるのよねぇ。いつでもウチに来て、カイの相手してあげてね。新しい、リャン君も仲間になったことだし、私も近い内にまぁちゃん家にお邪魔するね。」
「アキさん、いつでも遊びに来てね!バイバーイ!」

アキとラッキーとカイか。
まぁちゃんと親しそうだったから、一応覚えておくか。

あー疲れた。散歩行ってきた。
いろんな人

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『DOGMAN』 第4話 散歩

『DOGMAN』 第4話 散歩

ドッグフードを食べて満腹になって横になっていたら、チャミーも満足したのか愛想を振りまくだけ振りまいて帰っていった。いわゆる八方美人てやつか。ゲンキンなやつ。

「リャン、散歩行くよ。」
お!まぁちゃん。
散歩?アホくさ。それは暇になって何もやることがなくなって気分転換にすることだ。過保護なことはよしてくれ。

自分の意思を貫こうと思ったが、首につけられている紐を引っ張られ、無理やり小屋から引きづり

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『DOGMAN』 第3話 ゲンキンな猫

『DOGMAN』 第3話 ゲンキンな猫

落ちぶれたもんだ。
人間の子供に、オオカミ男が飼われるなんて。

人間社会に憧れて、わざわざ山郷離れてやってきて、犬と間違われてペットにされるとは。
情けない。

「はい、晩御飯よー。」
むっ!ドッグフードだ。
なるほど食ってみるとなかなか美味い。カリカリとした食感。濃厚な香り。

くそっ!俺は犬じゃねぇ!

「リャン、お手。」

なんだ?右手を出せばいいのか?
「あら、よく出来たわねー!はい、チ

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『DOGMAN』 第2話 犬扱い

『DOGMAN』 第2話 犬扱い

・・・もう昼だ。ずっと寝ていたのか。
起き上がろうとすると、体がやけに軽い。二日酔いのはずなのに。

そうか。満月の夜が過ぎたから、体がオオカミに戻ったんだ。

「どうしたの?まぁちゃん。あら、立派な犬ね。」
「ねぇ、ママ。このワンちゃん、こんなところにいちゃ、かわいそうだよぉ。」
「どうしたのかしらね。」
「ねぇ、飼っちゃダメ?」
「パパに聞いてみないとわからないわ。」

・・・体が言うことを聞

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『DOGMAN』 第1話 里山のオオカミ

『DOGMAN』 第1話 里山のオオカミ

オオカミ男って知ってますよね?
そうです。満月を見ると人間になるオオカミです。
とある山奥で、オオカミ人間が、オオカミの群れで生活することに嫌気がさしてきた話です。

「俺、オオカミとしてやっていく自信ないな。」
オオカミ男の『リャン』は、満月の光の差す、眺望の良い高い崖のてっぺんで、そう呟いた。

「バカモン!」
リャンは次の瞬間、後頭部に衝撃を食らった。
後ろに立っていたのは、父の『ナーダ』だ

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