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個人事業と会社の税金ってどう違うの?

個人事業の利益への税金は、所得税
会社の利益への税金は、法人税です。

この違いを知っておくと、個人事業から会社(法人)へ、または会社(法人)から個人事業へ転換する際の1つの目安になります。

早速、その所得税と法人税の違いを見ていきましょう。

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個人事業の所得税

個人事業の場合、まずは事業所得を計算します。

その事業所得から、配偶者控除や生命保険料控除等の所得控除を差し引いた「課税所得金額」に対して所得税が課されます。

① 総収入金額ー必要経費=事業所得
② 事業所得ー所得控除=課税所得
③ 課税所得×所得税率=納付する所得税

所得税は「累進課税」という仕組みになっています。
所得が上がるにつれ、税率がどんどん高くなっていきます。

国税庁 No.2260 所得税の税率

現在の所得税率は、最低5%から最高45%までの7段階になっています。

最高45%!
半分近く税金が取られるというのはリアルな話ですね。

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会社の法人税

会社の場合も、所得金額を計算します。

売上から諸費用を差し引いた残りが利益です。
そこに一定の調整を行った後の金額が法人税の「課税所得金額」です。

① 売上ー費用=利益
② 利益+一定の調整=課税所得
③ 課税所得×法人税率=納付する法人税

法人税の場合は、この「一定の調整」がちょっと複雑です。

そして、法人税率は資本金の金額によっても変わってきます。

国税庁 No.5759 法人税の税率

資本金に関しては、1億円という金額がラインになります。
法人設立の1つの目安になりますね。

上記は国税庁の税率表を抜き出したものですが、わかりにくいので、要点だけ抽出します。

1.資本金1億円以下の会社
 ①課税所得金額800万円以下の部分・・・19%(15%)
 ②課税所得金額800万円超の部分・・・23.2%
2.資本金1億円超の会社
 ①課税所得金額800万円以下の部分・・・23.2%
 ②課税所得金額800万円超の部分・・・23.2%
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2018年4月1日以後の開始事業年度に適用。( )内の税率は2018年4月1日から2019年3月31日までのあいだに開始する事業年度について適用。

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個人事業と会社の税金の違い

個人事業と会社の税金における大きな違いは、税率の違いです。

利益が増えるほど税率が高くなる所得税と、利益がいくら増えても税率が変わらない法人税。

この点が、個人事業から会社にする「法人成り」のポイントにもなってきます。

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