新規上場まとめ ウェルネス・コミュニケーションズ(株)[2022/06/23]


沿革

2006年7月設立
元々は伊藤忠商事㈱のヘルスサポートシステム事業として立ち上がり、ネットワーク健診事業への参入に伴い伊藤忠商事㈱から100%出資を受ける形で法人設立。
2019年6月に株式を51%取得しSOMPOホールディングス㈱の子会社化。

事業内容

 中小企業並びに健康保険組合向けに、健康診断・人間ドック等の予約、精算代行、健康診断結果一元化等を行うネットワーク検診事業、及び SaaS 型健康管理システム「ヘルスサポートシステム(HSS)」を提供する健康管理クラウド事業を展開。

(1)ネットワーク検診事業

 受診者一人に対して、年額で課金される健康診断費用とシステム利用料を基本利用料とするストック型課金と、基本利用料の課金対象とは異なる数量の対象者に対して課金する受診案内や受診勧奨代行等の費用をアップセル利用料(フロー型課金)の二種類の収益源を持つ。
サブスクリプション売上高比率:90% 契約継続率:98.7%

新規上場申請のための有価証券報告書 (Ⅰの部) P6 より

(2)SaaS型健康管理システム

 システムの基本利用料、従業員データの保管料、産業保健スタッフが利用する管理者サイトへのセキュリティ認証利用料などのストック売上と、オプション機能利用料、顧客の要望に応じて機能改修をする個別カスタマイズ料などのフロー売上の二種類の収益源を持つ。
サブスクリプション売上高比率:83.9% 契約継続率:99.8%

中期経営計画

 SDGs目標の達成に向けた企業の取り組みが加速することや、テレワークの普及、健康経営の普及などを背景に、職域における健康管理(コーポレートウェルネス)市場は今後も拡大すると予想。
 現在、中小企業を中心として顧客を抱えているが、大企業市場の深耕にも優先して取り組む方針。また、デジタル化により高まるクラウドシステム利用意向に対応するため、健康管理クラウドシステム「ヘルスサポートシステム」の健康管理プラットフォーム化、そして、蓄積されたデータに基づく健康支援ソリューションの開発に取り組む。
 新たな市場として、中小企業市場に対して、健康管理クラウド「ヘルスサポートシステム(HSS)」を基盤とした新たなサービスプラットフォームを開発・提供し、同プラットフォーム上で、従業員やその家族の健康管理・健康増進に取組む。当該市場は、大企業市場に比べ、職域における健康管理に従事する人的リソース等が不足していることから、各企業が独自に健康管理体制を整備する事が困難な状況にあるとの認識により、2022年6月には、当該市場向けに、健康診断結果サービスや産業医サービス等との連携を可能とする新たなSaaS型健康管理システム(ベータ版)をローンチ。

株主構成

SOMPO 42.69%
伊藤忠 41.01%
シグマクシスインベストメント 4.65%
アドバンテッジリスクマネジメント 4.65%

経営指標推移

新規上場申請のための有価証券報告書 (Ⅰの部) より作成
新規上場申請のための有価証券報告書 (Ⅰの部) より作成

健康管理というサービスの性質上、継続率が90%前後と高い水準にあり、毎年堅調に売上を伸ばしている。
契約企業グループ数は第14期の88社から第16期には122社(+38%)、ユーザーID数は534,400 IDから779,670 ID(+45.8%)[新規上場申請のための有価証券報告書 (Ⅰの部) より] とこちらも堅調な伸びを見せる。