【連載小説】「青く、きらめく」Vol.12第二章 海の章
あの夏も、そうだった。
本家に集まらないか、という話が持ち上がった夏休み。確か、おばあちゃんの三回忌か七回忌か、マリの記憶は定かではない。マリは小学五年生だった。
本家には、小さい頃から何度か遊びに行ったことがあった。マリの家から車で一時間ちょっと。海の見える小高い丘の上にある、木造の家だった。庭には、木々が生い茂り、みんみんとセミが鳴き立てていた。いろんな花や草が生えていた。その庭で、マリは何度かいとこや親戚の子たちと遊んだ。
翔ちゃんが一番年長で、その妹の広美ちゃん