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星の王子さま

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星の王子さまの翻訳に基づいて、愛と命を思う。
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記事一覧

星の王子さま 1章

星の王子さま 1章

私たちの中に眠っている小さな子どもの姿
子どもの可能性はものの外側だけではなく
内側にあるものを見ている。
「大切な事は目には見えない。」
この本のテーマの一つはここから始まっている。
ウワバミの中の象は、作者でないと見えない。
外側から見ていてもに誰も見えてこない。

            ★ ★ ★
  レオンウエルトに献げる
  この本をある大人にあげたことを、子供たちに済まないと思う。

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星の王子さま 2章

星の王子さま 2章

 ”大洋の真ん中を筏でさまよう人よりも孤独” とは、どれほどの孤独でしょうか。サン=テクジュペリさんも、リビア砂漠に遭難したことがあるそうです。飲み水は8日分。孤独な夜明けに小さな人が「ヒツジの絵を描いてね」って声かけで目を覚まされます。
 心から話せる人がいないってどれほど孤独なのでしょう。
外見ではなく中身を考える人。中身は説明されるものでは無くて、自分で想像する事が大切。王子は、パイロットが

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星の王子さま 3章

星の王子さま 3章

 箱の中の羊のおかげで、王子とその星の様子が分かり始めます。
「それでは、あなたも空からやってきたんだ!あなたの星はどれなの?」
二人とも、空から落ちてきたのでした。
            ★ ★ ★
 彼がどこから来たのか分かるまで時間がかかりました。星の王子さまはわたしにたくさん質問をするのに、わたしの質問には耳を傾けないように見えました。たまに口に出された言葉が少しずつ全てを明らかにしてい

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星の王子さま 4章

星の王子さま 4章

 とにかく、大人は数字が好きなのです。
数字という「外側」外見が全てなら
人里から1000マイル離れた砂漠に一人いるのと
変わりはない。大洋を筏で難破して漂う人よりも孤独。
星の王子さまがいたことの証明が、主観的なことは自分に正直な証
幸福のありかを示している証拠だと、ものごとの内側の大切さが語られる。
            ★ ★ ★
 こうして、わたしはとても大事な2番目のことが分かったので

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星の王子さま 5章

星の王子さま 5章

広島市植物公園のバオバブをsakuさんが紹介して下さっています。

バオバブって何て愛らしいのでしょうか。
この物語の中でのバオバブとは全くの別物のように感じます。
恐ろしいと言われているバオバブの木とは、フランスを占領下に置き、サンテクジュペリをアメリカに追いやった、ナチスドイツの事だったのでしょうか。
            ★ ★ ★
 日を追うごとに、星の王子さまの星のこと、別れと旅につい

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星の王子さま 6章

星の王子さま 6章

 夕日が沈むのを1日に、43回見たとか44回見たとか、出版された年の本によって違いがあります。なぜそうなったか。著者は44回と書いていた。この本の出版は著者が亡命先のアメリカでした。フランス語の翻訳をアメリカ人がやって、英語で出版。その後、43回と言うことになっていたのですが、サンテクジュペリの原本がそうなっていないということで、生誕100年を記念して元の44回に戻したという事です。ですから、古い

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星の王子さま 7章

星の王子さま 7章

人間じゃないキノコに過ぎないものとは
心で見なければ見付けられない物を見たことがない人の事でしょうか。
 一度も花の香りをかいだことがない
 星を見たことがない
 誰も愛したことがない
 足し算以外は何もしたことがなかった

            ★ ★ ★

 5日目、いつも羊のおかげで、王子の人生の秘密は取り除かれたのでした。長い間考えていた問題の果実のように、前置きなしにいきなり私に聞いて

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星の王子さま 8章

星の王子さま 8章

 愛し合っていても別れが来ることもある。
「花のすることを、言葉ではなく、することで判断しないといけなかったのです。」
主観はとても大事だけれども、それだけでは、仲良くなれないのでした。
互いに、スキなのだけれども、表面的なことしか見えていない。互いに理解し合うには何が足りなかったのでしょうか。
            ★ ★ ★
 私は、この花についてよりよく知るようになりました。王子の星にはと

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星の王子さま 9章

星の王子さま 9章

 バラは「そうなのよ、わたしはあなたを愛しているわ。」
と王子に言ったのに、別れるしかなかった。向き合って一緒に生きてゆくことが難しいのでした。愛し合った果実、たしかめた思いの深さだけでは超えられない深みの前で呼び合うふたり。そこには、人の内側を知る事の悩みがあった。
            ★ ★ ★
 きっと、野鳥の渡りのおかげで星から移動したのではと、わたしは思いました。旅立ちの朝に、王子は

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星の王子さま 10章

星の王子さま 10章

 王子は、見聞を広げたり、仕事を探したりするために
バラと別れ、旅に出ました。
 最初の星は王さまの星でした。
そのようになることを、そのようにするかのように見せかける人で、
外見だけで生きている人でした。
 何て淋しい。王さまは「行くな」と言いました。
            ★ ★ ★
 王子は小惑星地帯で、325,326,327,328,329と330を見つけた。王子はそうやって仕事とそれを

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星の王子さま 11章

星の王子さま 11章

 2番目の星には、うぬぼれやが住んでいました。
「人間の最大の卑しさは名誉の追求にある。
だが、それがまさに人間の優秀さの最大のしるしである。」
(パンセ 404)
La plus grande bassess de l'homme est la recherche de la gloire.
bassess 下品さ 卑劣さ

人間の本質の一つに、拭うことのできない下品さと卑劣さがある。
どーだ。

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星の王子さま 12章

星の王子さま 12章

 酒を飲むことはそんなに恥ずかしいことでしょうか。
酒浸りの男が、自分が酒を飲んでいることが恥ずかしいと言う。
自分をはぐらかしたいのだという。
他人をはぐらかすことは、われわれは日常でやっているのに、
自分に対してはおかしいと感じる。それって、どうしておかしいのでしょうか。
「人生はまやかしの連続である。人は互いに騙し、互いにへつらうことしかしない。だれも、われわれのいるところでは、われわれにつ

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星の王子さま 13章

星の王子さま 13章

「大人って、どう考えても、おかしい。」4番目の星でも同じように思いました。
その星は、ビジネスマンの星でした。
星の数を数えてそれを紙に書いて机の引き出しに入れる。それが、星を所有すると言うこと。では、星の持ち主は、星のために何の役に立つのだろうか。

            ★ ★ ★
4番目の星はビジネスマンでした。この人はとても忙しくて王が着いても頭も上げませんでした。

-こちらの方、こん

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星の王子さま 14章

星の王子さま 14章

 この点灯人のように、周りの状況が激変するということは、自分の周囲を見渡してもかなり多くあるようです。仕事の形態、高齢になる事、病気になることなど。生きている事が不思議なくらい、虚空がわたしを飲み込もうとしているのが分かります。
                        ★ ★ ★
 5番目の星はとても奇妙な星でした。この星は他の星よりもちょっと小さかった。街灯と街灯に灯をともすランプライタ

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