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凡人の僕が、夢だったプロゲーマーになってお金を貰いながらゲームをして、気づいたことと辞めた理由。


この記事は3500文字です。
5分で読めます🎮

音楽でもききながら、リラックスして読んでください😌

【初めに】

僕はゲームが飛び抜けて上手いわけではない。

MOBAという日本ではあまり馴染みのないジャンルのゲームが好きで、
多少それに時間をかけていた。
というくらいの人間だ。

ただ、昔からゲームが好きで、プロゲーマーになるとしたらこのジャンルでなれたら良いな〜くらいには思っていた。

■MOBAというゲームの概要(スキップ推奨)

そもそもMOBAとは何か?
(特に興味ない人が多いと思うのでスキップ推奨です。笑)

簡単に説明すると
MOBAとは「5人対5人で戦いながら、相手の陣地にあるゴールを先にぶっ壊したチームが勝ち」というゲームだ。

課金で強くなるといった要素はなく、
完全に個人のスキルとチーム全体の戦略が鍵を握る
競技性の高いものになっている。

海外では非常に人気が高く、
サッカーや野球同様、
やってはいないが、見て楽しむという人もいるくらいだ。

世界大会の賞金総額も数百億円に登ったり。。凄い。。

※MOBAの代表的なタイトルの1つLoL

■夢を叶えるまでの流れを簡単に分解してみた。


夢を叶えたとは言っても実際は想像してたものよりもいびつな形だった。

それに僕にとって
お金を貰ってゲームができるようになるまでの道のりは
楽なものではなかった。

でもこの経験から学んだことは
一つの記事では書ききれないほど
たくさんあったし
大きな財産になったと言い切れるほどだ。

※これはあくまで凡人である僕の話なので、
違う入口や方法はたくさんあると思います。

  • あるゲーム(MOBA)をやり込んでいた(毎日コツコツ)

  • ゲーム用のSNSアカウントも作って情報収集や交流のために活用していた

  • 新しいMOBAのゲームがリリースされたらとりあえずは遊んでみた

  • とある新作MOBAゲームで、何回か偶然マッチングした人からプレイを褒められ、意気投合

  • その人が主催してるMOBAのアマチュアチームに誘われる(チャンス)

  • 日々練習。チームには人が入ったり出たり

  • ある日チームの代表が次に出る新作大型タイトルで新しくプロチームを立ち上げるつもりだという話が出る

  • 長いこと一緒にプレイしてきてくれたからと優先的に声をかけてもらった(チャンス)

  • 早速その話に乗って、さらに練習に明け暮れる(毎日コツコツ)

  • 報酬はないので、やってることはほぼニート状態。貯金や日払いなどを駆使して、なんとか生活(毎日コツコツ継続)

  • 練習量がかなり多かったので、やはり入れ替わりが激しい。何度もやめようかと思った(迷い/焦り)

  • 実際に新作タイトルがリリースされ、チームは集まったものの思うようにチームが機能せず

  • まさかのチーム解体(困難に直面)

  • しかし、メンバーの一人がある程度の影響力がある配信者だった

  • その人を起点にチームが再構築されることに(チャンス)

  • 更なる地獄の練習の日々、他チームとの練習試合(毎日コツコツ)

  • 日々の実績を認めてもらい、とあるプロチームに所属することに

  • 晴れてプロゲーマーになるという夢が叶う

【気付いたこと】

①ある程度の目標を持って継続してたら意外と形になる

毎日してたゲームで
少し上手くプレイ出来たシーンを
たまたま同じ時間にやってた知らない誰かに気に入ってもらい
そこからコミュニティに誘われて、
話が進んでいった。

簡単に言えば、運がよかった。

自分なりに言えば、毎日何かを継続することは
運を掴む準備をしている状態でもあると感じた。

プロゲーマーになりたいというアンテナを張り巡らせて、毎日コツコツ・・

そうした継続の結果
人に上手いと言ってもらえる程度のスキルと
プロチームでの活動を得ることが出来た。

②なんだかんだコミュ力が必要だった

最初のきっかけとなった人と仲良くなったのもそうだが、

チーム戦のゲームだったため、
コーチや予備枠のメンバーも含めると
6人〜10人くらいと毎日長時間ボイスチャットで会話しながら
ゲームのフィードバックを行っていく必要があった。

さらに外国人の選手もチームに複数名いたので
メンバー間でも
相手に自分の考えを正確に主張したり
伝えたりする必要があった。

国内外あらゆるチームと
スクリムという練習試合も頻繁に行っていたので
横の繋がりもかなり大事だった。

プロゲーマーになってから
この人間関係の要素が
想像よりも多くを占めていたことはびっくりだったが
個人的には楽しかった。

もちろん
コミュニケーションの部分では散々苦労した部分もあった。

僕がこの環境で学んだコミュニケーションの秘訣は、

自分の心に余裕を持つことだ。

海外のチームが決まった時間から始まるスクリムをすっぽかしたり、
チームメンバーのひとりが大きめの大会に寝坊して失格になったりしても、
平常心を保つくらいの余裕を。

③本当に自分はこのゲームがしたいのか?という哲学的問いが生まる

嫌になる程チーム練習をして、
他チームと試合をして
その後に、プレイベートで
そのゲームの配信や情報発信をすることができるか?

僕は無理だった。
これが辞める道を選んだ一つの原因でもある。

練習が終わったあとも、チームの何人かで
居残りゲームをしたりすることはもちろんあったが、
練習の後はどうにも気が乗らないことが多くなっていった。

あんな大好きだったMOBAのゲームをプライベートでやらなくなってしまった。

ふと思う時があった。

自分はなんでこのゲームをやっているんだ?
大好きなゲームを仕事にできるなんて最高じゃないか?
このゲームをしながらお金をもらうというのは夢だったのではないか?


自分の心は本当の意味で何が好きなんだろう?・・

④チームメンバーみんなでワイワイゲームやってる時が一番楽しい

皮肉なことに、
プロゲーマーの生活で一番楽しいと感じたのは
チームメンバー10人くらいで人狼ゲームや
マインクラフトをやっている時だった。

毎日ディスコードでボイスチャットをつけながらやっていた。

チームメンバーはもはや家族のような存在になっていた。

当たり前のことを言うが
物事は
純粋に楽しむ目的でやっている時が
一番楽しめていた気がする。

普段の練習も心から楽しめていれば。。

⑤強豪チームに勝てた時の達成感は何にも変え難い体験だった

とは言っても

強豪チームに勝てた時や
大会で勝ち進んだ時は

日頃の辛い練習が報われたような気がして

叫ぶほど嬉しかった。
本気でやっててよかったと思える瞬間でもあった。

というか実際にみんな叫んでた。

スマホから出る爆音と自分の声が部屋中に響き渡っていた。
確実にうるさかったと思う。

当時近隣の部屋に住んでいた方にはこの場をお借りして謝罪したい。

【辞めた理由】

①結局プロゲーマーの世界でも自分をブランディングして配信活動をしてるやつが勝つ


いくらゲームをしてお金をいただける
と言っても僕の場合は
到底満足に生活できるような金額ではなかった。

プロゲーマーという職業で
勝ち上がってる多くの人は
とてつもない練習量と自分での配信活動を
両立している人だと感じた。

凡人の僕にとっては
日々の練習やスキル面で
追いつくのが精一杯だった。

小細工ができない、結果主義な世界でもあった。

当時の僕にはその道を進んでいく余裕もスキルもなかった。

②昼夜逆転しがち

練習試合などは大抵夜始まる。
その後にフィードバックやチーム練習、団欒タイムが入るので、基本活動が夜中心になった。

朝寝て夜起きる生活を継続するのは厳しかった。

③英語でのコミュニケーションに限界を感じた

海外と比べると日本でMOBAは流行っていない

そのため上手いプレイヤーは海外に多い。

自分のチームのいわゆるエースも

日本語が話せないフィリピン人だった。

MOBAは0.1秒の判断が求められる世界だ。

「これをするよ!」
「あ、、うん!」
ではもう遅すぎるのだ。

そんな世界で英語が満足に話せない僕は
ゲーム内のコミュニケーションでも限界を感じてしまった。

すごく素敵な人だったが、おそらくイライラしていたと思う。

下手なくせに、言葉もろくに話せないなんて。
そんなこと言われても文句は言えないくらいに。

この時ほど英語をもっとしっかり勉強していば。。
と思ったことはなかった。


【終わりに】


辞めた理由を仰々しく書いたが、
僕自身は人生でこの経験ができて本当によかったと思っている。

プロゲーマーになるという
自分にとっては夢のような大きな目標を初めて達成できたのだ。

僕のこの限られた体験から
普遍的な学びを抽出できるとは思っていない。
気づいたこともあくまで「僕にとっては」の話である。


ただ僕はこの経験を活かして今後も生きていこうと思った。

やりたいこと、やろうと思っていることをコツコツ継続して

人とのつながりを大切にして

時には今
自分が何を求めているのか?
を再確認して、

楽しむことを諦めずに

日々進んでいく。

そうしていけば

いずれ大きな何かに繋がる。

きっと可能性はひらけるはずだ。



僕はそんなことを感じたり、思ったりしました。

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