蝶々

庚(かのえ)の物語~2020年とはなにか どのような物語の中にあるのか

2020年とはなにか
どのような物語の中にあるのか


2020年は六十甲子の「庚子(かのえ ね)」の年です。
ねずみ年であることは皆さんよくご存じだと思いますが
この庚(かのえ)には、あまり親しみがないかもしれません。
庚は
甲乙(木)
丙丁(火)
戊己(土)
庚辛(金)
壬癸(水)
この五行の中で金のエレメントに属すもので、陰陽では
陽のグループに属す、陽金のエレメントです。
そして十二支にも、少し複雑にはなりますが
陰陽五行が振り分けられており
子(ねずみ)は、陰の水のエレメントを表しています。
同じ六十甲子が巡ってくるのは、60年に一度となりますので
前回は1960年が庚子の年でした。
この庚子のエネルギーは強大です。

目の前の世界が気がつくと変わっていた、というくらい
ドラマティックな一年が予想されます。

陰陽五行の関係では、金は水を生み出す流れの中にあると考えられており
金は水を愛し支えます。
庚の金に愛された子(ね)の水、この豊かな水は形を変えながらも
すごいスピードで浸透し、あらゆるところに張り巡らされます。
地球は水の惑星ですから、水は命そのもの。
2019年は己亥(つちのと い)で、己(陰土)が亥(陽水)を
上から押さえつけているので、反抗的な水のエネルギーとなり
特に水害が多い年となりました。
でも、2020年は母親に抱かれた水ですから
まるで無邪気な子どものように、自由に元気よく飛びまわります。
この水は、情報、ネットワーク、コミュニケーション
そしてお金も表します。

つまり2020年は、ものすごいスピードで
情報やネットワーク、お金の流動が起こるということです。


この庚の物語は、実は2000年に始まりました。
2000年は、庚辰(かのえ たつ)という
強い金の年でした。
この年は1999年2000年に訪れたITバブルのピークにあたります。
この庚はITを表し
この新しい金のエレメントが表舞台に躍り出た年と言えます。
その次の庚は、2010年にやってきます。
この年は、日本で言えば、ガラケーからスマホへの切り替わりの時期。
その証拠に、2010年以降のテレビドラマでは
ガラケーを持つ登場人物が激減します。
この年は、庚寅(かのえ とら)の年。
上の強い金のエレメントである庚が
伸びやかに伸びる木のエレメントである寅を切り倒し、開墾した年でした。
つまり、既存の価値観やアナログの世界から
デジタルの世界へと向かうシフトチェンジの年であった、ということです。
そしてやってきたのが2020年。

2020年の庚は何をするのか。
この庚は今まで作り上げたネットワーク、すでに張り巡らされた道に
勢いよく、水を流し込みます。
それは今まで届かなかったところにまで
ITの力を使って物資や情報が届くということでもあり
お金も流れこみます。
このような流れから、ブロックチェーンなどの仕組みは
2020年に益々進むことが予想されます。


そして、水がしたたるように
こんなところにまでITが、AIが!?と
生活にAIが浸透してきます。

また、そのような社会となれば、情報とお金は同じ価値を持つので
情報に対価を支払うことが当たり前の世の中に変化していきます。


それは大きな情報格差を生み出すことにつながります。
ともすると、膨大な情報に振り回されてしまいそうな気持ちにもなりますが
私は、実際はその反対なのではないかと思います。
これは今すでに起こり始めていることですが
情報に対価を支払うことになると
選択した情報、知識しか得ることがないので
自分に必要な情報にだけアクセスするという静かな世界がやってきます。

この静かな世界では、情報には明確なタグが付けられており
身近な人からの情報、知識がよりパワフルになり
自分自身の内面や、心と向き合う時間が増えます。

そしてそれは、物理的な場所ではなく
それぞれの価値観による『村社会』が確立するということです。

このような世界において、私たちは
『たくさんのことを知っていること』
よりも
『私が知りたいことがわかっていること』のほうが大切です。


2020年、私たちは自分が何を求め
どのような立ち位置で世界と対峙するのか
もう一度立ち止まって考える必要があります。

借り物の知識ではなく、自分が感じたこと、考えたこと
自分が知りたいことを求めて旅をして
そこから世界にアクセスします。
その道から、あなたは、本当につながりたい相手と出会い
自分の力で世界を切り開いていくのです。


より自由に発信できるプラットフォームも整っている今
あなたは誰と手を携えて
どのように世界と、情報と付き合っていくのでしょう。
その答えはあなたの中にあります。
あなたが、自分自身を深いところで理解し
その豊かさと出会える一年となりますように。
2020年が、あなたとあなたの大切な人たちにとって
素晴らしい年になりますように。

2019年大みそかの朝に。どうぞ良いお年をお迎えください。

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