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短冊に込めた想い

こんにちは!シンガポール在住のAiです。

帰国約1ヵ月前となり、少し慌ただしくなってきました。七夕の今日、娘たちが短冊に込めた想いとは…

「シンガポールにずっといれますように」

祖父母がいる日本は大好きだけれど、娘たち2人とっては仲良くしてくれたお友達や先生、馴染のお店、住み慣れた場所を離れる寂しさがとても大きいようです。

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先日、シンガポールのコロナの規制が緩和され、外食が可能になったので、久しぶりになじみの日本食レストランに行きました。顔なじみの店員さんのAさん(20代の男性)ともご挨拶

「8月に日本に帰ることになったんです」

Aさんの目が見る見るうちに涙目になり

「さみしい…」

思いがけない展開にAさんを見つめる私もどんどん涙目になり、振り絞るように

「私たちも寂しいです。本当は帰りたくなくて、毎日シンガポールにずっといたいと言っています」

と答えていました。

そういえば、Aさんと仲良くなったきっかけは、次女のサンドイッチ事件以来。

次女が食べていたハムサンドイッチを床に落とし、拾って食べようとしたので私が止めたら、癇癪に…。

机の下に潜り込み、何を言っても「イヤ!!」を繰り返すばかり。

「同じものをもう一つ注文してあげるよ」

「イヤ!!これ!!(落ちたサンドイッチ)」

周りのテーブルの視線が集まる中、そんなやり取りに気付いたAさんが気を利かせて新しいサンドイッチを厨房に頼み、急いで持ってきてくれました。

Aさんは同じハムサンドイッチを差し出し

「大丈夫だよ~!どうぞ!」

次女「イヤ!!これ!!」

何を言っても耳に入らず、泣きじゃくっています。

それでもAさんは根気強く

「同じだよ。美味しいよ!」

と優しく何度も声をかけ続けてくれました。

他のお仕事もあるのに、本当に申し訳ない…。

私も机の下に入り、泣きじゃくる娘の背中をさすり、水を飲ませているうちに次女もようやく落ち着き、持ってきてもらったハムサンドイッチを食べました。

Aさんもその様子に遠くから気付き、優しく微笑んでいました。

お店を出るときには次女も笑顔でAさんに「ありがとう」が言え、ホッと一息、Aさん、厨房のスタッフの方、レストランスタッフのみなさまに感謝しかない出来事でした。

帰宅後、次女はAさんの対応がとても嬉しかったらしく、すぐにAさんの似顔絵を描き、「ママ、次にお店に行くときに渡してね」と。頑として、追加のサンドイッチ代を受け取らなかったAさんに、出来る限り早く渡しに行ったのを覚えています。

それ以来、お互い笑顔で挨拶を交わし、

「大きくなったね」

「かわいい服だね」

「どんな本をよんでいるの?」

当時4歳の次女と20代男性Aさんとの交流が続きます。

行くたびに、ほんの一言二言だけれど、言葉を交わしてきた、そんな思い出がAさんに浮かんだのかな。

Aさんも、もうすぐシンガポールに来て5年。

来年くらいには、故郷の中国に帰るそうです。

最後にレストランに行くときは、次女と一緒にお礼の手紙を書こう。




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