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平均化した世界を AIがさらに平均化する

平均年収、平均寿命、平均体重、平均株価、平均気温…

毎日「平均」という言葉を聞かないことはない。平均、平均、平均ってこれは誰のためにある言葉なんだろうかと思ったりもする。

データが氾濫する社会では「データサイエンティスト」という人たちが「多変量解析」とかいう方法で平均値を用いてデータの関係性を芸術的に「要約」してくれる。

しかも、時にはお医者さんよりも的確にレントゲンを見分けてくれたり、弁護士に成り代わって判例から賠償金を算出してくれたりもする。これも平均的なデータとの差異を見つけることで、その道の専門家以外でも可能となった。

そして、生成AIがこの平均化した世界をさらに平均化する。

AI生成のデータを使ってAIモデルを訓練し続けると、モデルの出力の品質は徐々に平均化するという。そう、AIがAIの作ったデータを喰らい続けるという「無限平均化ループ」の先には何が待っているのだろうか。

もしかしたらAIは既に、僕たち生命の進化の過程に生じたような、遺伝的な病を患っているのかも知れない。

一方で、人類は食生活や気候、ライフスタイルの変化の影響で、進化のペースがますます速くなっており過去5000年間の遺伝的変異は、それ以前の人類と比べて100倍のスピードで進化していると言われている。

しかも、さまざまな特徴を持つ集団ごとに、異なるかたちで進化が進んでいるため民族間の差が拡大しているのだ。当然、「進化」というのは遺伝子複製時において、たまに生じるエラー。いわゆる「突然変異」が原因として起こるものであり、多様な種の掛け算によって突然変異、すなわち進化が起こる可能性は高いのだ。

平均化するAI、個別化する人類

そういえば、僕もかなり以前「ルンゲクッタ法」という美味しそうなやり方で加重平均を使って細胞の変形についての近似式を予測したことがあった気がするなあ。ちなみにパンナコッタではありません…。もちろんカルビクッパでも無いですがどっちも食べたい…

果たしてAIは自分が作ったコピーを食べ続けることで何に化けるのだろうか。ちなみに、僕のいる会社は「組織の劣化コピー」が進んでいるが、AIも同じ道を辿っていませんか…

こんなこと考えているとAIの限界もすぐそこにあったりしそうですね。現在の深層学習を使ったAIというのは、学習に大量の教師データが必要で、パターン処理は強いが意味理解等の高次処理はできていない、といった問題があるのでどこかで限界にぶつかってしまうんだと思う。それもかなり近い将来に。

きっと次、数年後のAIは人間のように意識を持って生まれて来ますよ。


今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。

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