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失敗を繰り返しても学ばない

最初のうちは失敗の積み重ねによって学習効果が高まるものの、ある閾値(いきち)を境に失敗から学習しなくなる領域に入ることが明らかになりました。

米カーネギーメロン大学(CMU)とクラーク大学(Clark University)の研究チーム

個人の失敗経験とそれに伴う学習効果との関係性を調査した結果、ある興味深い傾向が見つかったとのことです。

この調査では、米カリフォルニア州を拠点とする心臓外科医307名を対象に、133の病院で行われた冠動脈バイパス術のデータを分析しています。

最初のうちは、外科医のパフォーマンスは失敗の積み重ねに応じて向上したのですが、その後も失敗を繰り返していると、ある閾値を境に低下し始めたのです。

つまり、一定以上の失敗が蓄積すると学習効果が得られなくなるようで、あまりに失敗を繰り返しすぎると「心が折れる」ということなのでしょうか。一般的に人間は「自分は有能である」と考える生き物なので、失敗を経験すると自己イメージや自尊心が脅かされてしまい、学習能力が鈍ってしまう可能性があるようです。

確かに、失敗を繰り返していくと「もうダメだ」「自分には才能がない」って思いが強くなって諦めが先に来てしまいますよね…。僕の口癖は「もうダメだ」かもしれない(笑)

10回新しいことを始めれば9回は失敗する

ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井正

確かにこうは言うけれど、この頃にはもう脳内は不安物質のノルアドレナリンでいっぱいになってしまうので、とにかく「逃げて」「逃げまくって」折れた心を修復していくしかないような気もします…

たぶん成功にも失敗にも学びはあると思いますが、やっぱり成功体験を身につける事は失敗以上に大事な学びがあるような気がしてなりません。

もちろん失敗には「今度こそ」っていう大きなバネを生み出す力があるのですが、勝ち筋を身につけないと、いつまで経っても勝敗を決める最後の一手が見えてこなくてチャンスを逃してしまうのです。

「手のない時には端歩を突け」という将棋の格言があります。これは、自分の手が分からないときには、端の「歩兵」を一つ突いておくといいということですが、十数手後の攻めの手がかりになってそこから勝ちに繋がることだってあります。

あの時打った「歩」が、自分の人生を成功に導いたって言える経験こそが大きな学びだったりします。

偉人の言葉には「失敗をすべき」というものがあまりにも多くて、あたかも「失敗をしていればいつか成功者になる」という幻想を誰しもが抱いてしまう。でも本当は99%の確率で失敗することが見えていても、絶対に失敗させないという信念を捨てずに成功に導いたからこそ、その後ほんの一握りの成功者になったのであって、決して安易に失敗してはいけないのだと思います。

失敗を繰り返しているだけでは学ばない。成功をするための失敗だったから得るものが大きいのです。


今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。

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